《仁医》台词节选:

「実は野風の身請けが決まったのです。」と彦三郎(六平直政)。

「あの・・身請けって?」

「2500両で野風の身を吉原より請け出し、妾にと望まれている方がおられまして。」

「2500両・・・。」

「これ以上ないような幸運なお話でございます。それで、実は、身請けの前には体のお調べというものがございまして、それを先生にやっていただきたいのです。」

「え・・」

「これは、野風の最後の望みなのです。あの夜、野風は先生との思い出を作りたかったんだと思います。その思い出を最後に、身請け先に行くつもりだったのかと。」

「・・・えっ・・・え・・。」絶句する仁。

「見受け先はご家紋のご隠居様でございます。身請けされたら最後、野風は広い屋敷の塀の中。二度と先生に会うことも出来ません。どうか、最後の望みをかなえてやって下さいませ。」

「・・・」

「野風さんのお調べは、なさるのでございますか?」

「行かなければ、未来は生まれなくなるかもしれません。」

「生まれなくなるとは?」

「咲さんの仰ったとおり、写真の未来は以前より薄くなってしまっているんです。ただ、一瞬だけ色の戻った瞬間っていうのがあって、その時というのが、野風さんが身請けを前向きに考えてくれていた時のようで。つまり、未来は、野風さんと、その身請け先の方との子孫で、野風さんが身請け先に行かなければ、未来は生まれないってことなんじゃないかと。」

「では、今も身請けが飛んでしまうような状態にあるということですか?」

「考えたくはないんですけど、最悪、自害とか。」

「え!?」

「だって、割とみんなすぐ自害とか言い出すし、お調べはお受けした方がいいかと。」

「・・・あの、先生。私もそのお調べに、同席することは出来ますか?」

「・・・」

そこには身請け先の藩医・三隅俊斉も同席していた。

「この度は花魁のわがままで、このようなお調べの形になってしまい、三隅先生には誠にかたじけない。」と彦三郎。

「いえいえ。南方先生のご高名は伺っておりますし、本日は、よろしくお願い致します。」と三隅。

「こちらこそ、よろしくお願い致します。」と仁。

相关日语知识点讲解:

●実は野風の身請けが決まったのです。

身請け【みうけ】,遊女などの身の代金や前借金などを代わって払い、その勤めから身を引かせること。
指妓女等的赎身;如:身請け金/ 身价,赎身钱;

●考えたくはないんですけど、最悪、自害とか。

自害【じがい】,自分で自分のからだを傷つけて死ぬこと。自刃(じじん)。自殺
就是自杀的意思,自残啊之类的;

●だって、割とみんなすぐ自害とか言い出すし

割と,「割に」に同じ。思ったよりも。比較的。わりあい
和割に相同,指比较,如:この品は値段の割にはいい/ 这个东西按价钱比较质量很好;
另外还指分外,格外,出乎意料,如:彼は割にけちだ/ 没想到他这么吝啬;

●この度は花魁のわがままで、このようなお調べの形になってしまい、三隅先生には誠にかたじけない

かたじけないとは、分を超えた行為に対する感謝のことばを意味します。
指诚惶诚恐;非常感谢,不胜感谢的意思;

語源は、高貴なものに対して下賤なことを畏れ恥じる気持ちをいうのが原義と言われます。本来は、容貌が醜い意であったともいわれるが、はっきりしないと言われます。分に過ぎて気が引ける,という謙遜の意をあらわす語。
源于对卑贱的东西抱着羞耻的心情;本意其实指的是容貌丑陋,但是却不明说;现在就被引用为谦逊语,非常,过分;

 

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