東京には、2つの地下鉄がある。「都営地下鉄」と「東京メトロ」だ。このことで、特に地方からやってきた人は戸惑うかもしれない。

东京有两条地铁。“都营地下铁”和“东京Metro”。因为这样,特别是从地方来的人可能会感到困惑吧。

今は交通系ICカードを利用すれば、改札にかざすだけで乗車ができる。とはいえ、以前のように現金で紙のきっぷを買い、そのたびに都営地下鉄か、東京メトロあるいは営団地下鉄かを気にしなければならない状況だ。

现在使用交通IC卡的话,只要在检票口刷一下就可以乘车了。话虽如此,如果像以前那样用现金买纸质票的话,每次都必须要注意是都营地下铁还是东京Metro或者是营团地铁。

都営地下鉄を運営する東京都は、地下鉄だけではなく都営バス、東京さくらトラム(都電荒川線)、日暮里・舎人ライナーといった公共交通機関を運営し、都心部でも公共交通機関としての役割を十分に果たしてきた。

在东京的都营地下铁不仅运营地铁,还运营都营巴士、东京樱花电车(都电荒川线)、日暮里・舍人特快电车等公共交通工具,在市中心也充分发挥了公共交通机关的作用。

地下鉄やバスなどが一体となった経営をし、東京都内に暮らす人や、そこで働く人のための「足」として、十分に役に立っている。

地铁和巴士等一体化经营,作为生活在东京都内的人和在此地工作的人的“代步工具”,十分便利。

地下鉄が2つある理由は?

有两个地铁的理由是?

「都営地下鉄と東京メトロ、2つあるのはなぜ?」と疑問に思う人もいるだろう。それは1957年の都市交通審議会で、東京メトロの前身の営団地下鉄だけではなく複数の事業主体で建設を進めるべきと定められたからである。

也有人会抱有这样的疑问吧“都营地下铁和东京Metro为什么会有2家?”。那是因为在1957年的都市交通审议会上,规定不仅仅是东京Metro的前身营团地下铁,应该由多个事业主体来推进建设。

もっとも、営団地下鉄も国鉄(のちに大蔵省、財務省)と東京都の出資で経営しており、「営団」は帝都高速度交通営団法に基づく、国家による統制・管理のためにつくられたものである。そもそも公的機関だったのだ。

不过,营团地下铁也是由国铁(之后成为大藏省、财务省)和东京都出资经营的,“营团”是基于帝都高速交通营团法,为国家便于调控和管理而建造的。原本是国营机关。

2004年に営団は廃止され、東京地下鉄株式会社(通称東京メトロ)となったものの、いまだに株主は財務大臣と東京都である。

2004年,营团被废止,成为东京地下铁株式会社(通称东京Metro),但至今股东仍是财务大臣和东京都。

都営地下鉄が誕生したワケ

都营地下铁诞生的理由

戦時統制という中で東京の地下鉄を運営するために生まれてきた営団地下鉄は、都電と並んで都心の公共交通機関として多くの人を運んできた。

在战时统制时,为了运营东京地铁而诞生的营团地铁,和东京都电一样,作为市中心的公共交通工具被很多人使用。

都電、都営バス、そして営団。この三者は、時代が移るにつれて、変わっていった。

都电、都营巴士、还有营团。这三者随着时代的变迁发生了改变。

東京都内が自動車で混雑するようになると、都電は迷惑扱いされ、地下鉄の建設が進められるようになった。また、運行コストの安いバスへと切り替えられる路線もあった。

东京都内自驾车开始涌入,都电成为了鸡肋,地铁的建设被提上议程。另外,也出现了运行成本低的公交切换路线。

営団地下鉄だけが地下鉄の建設を進めるのはよくない、ということで東京都交通局も地下鉄をつくった。都電の代わりを担うのに、営団地下鉄だけでは力が足りなかったのである。

只有营团地下铁来推进地铁建设是不合理的,因此东京都交通局也建造了地铁。为了代替东京都电,只有营团地下铁的力量是不够的。

東京都交通局が運営している地下鉄は、赤字のところばかりだった。営団、そしてメトロのほうがいい場所を走っていたのである。6年度には都営地下鉄は全体で黒字化、大江戸線以外の路線は全線黒字となっている。大江戸線は、減価償却などが大きいものの、普段から混雑は激しく、いずれ黒字となるだろう。

东京都交通局运营的地铁全是赤字。营团和Metro占据的地理位置更优。6年间都营地下铁整体盈利,除大江户线以外的线路全线盈利。大江户线虽然折旧等比较多,但平时人流量巨大,总有一天会盈余。

東京メトロと都営地下鉄の「協力」

东京Metro和都营地下铁的“合作”

バスと鉄道、となると運賃体系が異なるのはしょうがないと思うものの、東京メトロと都営地下鉄は運賃が共通ではない、乗り継ぐと高いということは、よく言われるものである。

公交和地铁的话,票价体系不一样也是没办法的事,但是东京Metro和都营地下铁的票价也不一样,经常被人说换乘的价格很贵。

東京メトロと都営地下鉄を乗り継ぐと、大人は70円割引になるシステムだ。これでも「高い」とは言われるものの、それぞれに初乗り運賃を取られるシステムよりは、ましである。

如果在东京Metro和都营地下铁之间换乘的话,成人可以便宜70日元。尽管这样也“贵”,但比起各自收取起步价来说,相对好一点。

地下鉄のフリーパスなども、東京メトロ・都営交通で共通のものを発売している。2つの運営主体がありながらも、できる範囲でそれぞれを補完し、協力しあっているのである。

也发行了可以通用于东京Metro・都营交通的免费车票等。虽然有两个运营主体,但在力所能及的范围内各自进行补充和合作。

都営地下鉄の運賃は「東京メトロより若干高い」と不満を抱いている人が多いかもしれない。しかし、交通網自体は複数の鉄道やバスなどが協力モードにあり、全体的には使いやすくなっている。

都营地下铁的票价“比东京Metro稍微贵一些”可能有很多人对此不满。但是,交通网本身有多条铁路和公交等合作模式,整体上使用起来非常方便。

ビジネスであり、ビジネスでない公共交通

是生意,同时又不是生意的公共交通

民間企業の東京メトロは、もともとは営団地下鉄だった。私鉄のような存在感を示しながらも、公営のようなものだった。都営地下鉄やバスは東京都交通局が運営している。

民间企业的东京Metro原本是营团地下铁。虽然是私营铁路,但也如同公营一般。都营地下铁和公交则由东京都交通局运营。

民営化、民営化と多くの人は口々に叫ぶ。鉄道はビジネスの側面も大きいことは言うまでもない。多くの人に乗ってもらわなければならず、採算も取る必要がある。そのためには不動産関連事業も行う。

虽然很多人都说者民营化,民营化。铁路在商业方面自然有很大的价值。必须让大部分人乘坐,也需要核算成本。为此也关联了不动产相关事业。

しかし公共交通事業には、本来「人を乗せて安全に運行する」というビジネス基盤がある。大阪では市営地下鉄が民営化され、「Osaka Metro」となった。営利事業としての側面を強めよう、各種開発事業などをしようという考えである。だがコロナ禍で経営は厳しくなった。

但是,公共交通事业本来就有“必须保证乘车人安全”的商业基础。大阪市营地下铁被民营化,变成了“Osaka Metro”。为了加强经营事业,打算进行各种开发事业。但是,由于新冠疫情影响,经营现状十分艰巨。

都営交通は、東京の交通ネットワーク上必要ではありつつも、利益になりにくいところを補完するために、必要な公営交通だ。東京メトロやJR東日本が営利事業として稼ぎにくいところにも、公共交通サービスを提供するためには必要な存在である。

都营交通在东京的交通网络上是必要的,但由于某些地区盈利困难,是必要的公营交通。东京Metro和JR东日本作为营利事业为落后地区提供公共交通服务也是必要的存在。

しかも、交通局は採算の取りやすくなった地下鉄と、採算の取りにくいバスとを組み合わせ、公共交通としての使命を果たしている。都は高齢者向けにシルバーパスを発行、鉄道も含めて都営交通は格安のサービスを提供している。シルバーパスはバス中心であるものの、都営地下鉄はバスの代わりという側面もあり、都営地下鉄でも利用できるようになっている。

而且,交通局还将易于核算的地铁和不易核算的公交组合起来,完成了作为公共交通的使命。东京都面向老年人发行银券,包括铁路在内的都营交通都会提供低价服务。虽然银券是以公交为中心的,但是都营地下铁能去公交到不了的地方,所以也可以使用。

ビジネスであり、ビジネスでない都営交通は、東京で生活している人のために、重要な足として存在する。民間にはできない公共サービスのために欠かせないのだ。

都营交通既是生意,又不是生意,对于生活在东京的人来说,是重要的交通工具。这是百姓不能缺少的公共服务。

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