2008年06月02日付 宇宙啤酒
翻译:sayen、aicn、luo_nannan 整理解说:sayen
▼幕末、将軍の使節として渡米した仙台藩士、玉虫左太夫(さだゆう)が、船で知った「ビールト云フ酒」の味を『航米日録』に記している。米船の食事や楽隊に顔をしかめた玉虫も、祝宴で「一喫」したそれについては「苦味(にがみ)ナレドモ口ヲ湿スニ足ル」と評した。
江户末年,作为幕府将军的使节前往美国考察的仙台藩士玉虫左太夫,在《赴美日记》中记述了他在航船中第一次品尝“叫啤酒的酒”的滋味。对美国船上的饭菜和乐队频频皱眉的玉虫,在庆祝宴会上对“品尝了一口(的啤酒)”评论道“味虽苦,润喉足矣”。
▼飲める口であれば「湿スニ足ル」季節を迎えた。玉虫の寸評から150年、日本のビールは百花繚乱(りょうらん)だ。昨今の新製品に驚きはなしと思っていたら、のどがちょいと鳴る話が届いた。「宇宙ビール」である。
对喝酒的人来说,现在已经到了“润喉足矣”的季节了。玉虫的点评已过去了150年,日本的啤酒(品种)已多得眼花缭乱。刚在叹息最近没有令人惊奇的新产品,就传来了让喉咙发痒的消息:宇宙啤酒。
▼06年、岡山大の杉本学准教授がロシア科学アカデミーの研究に参加し、国際宇宙ステーションで大麦の種を5カ月寝かせた。一部は発芽もしたそうだ。これをサッポロビールが殖やし、先週末、群馬の試験農場で大麦45キロを収穫した。秋にビールと麦茶にするという。
2006年,冈山大学杉本学副教受参加了俄罗斯科学院的研究课题,在国际宇宙空间站将大麦种子培养了5个月,据说有一部分已经发了芽。札幌啤酒公司将此芽进行培育后,上周末在群马县的实验农场收获了45公斤大麦。听说今秋将制成啤酒和大麦茶。
▼原料は、無重力と強い宇宙線に長くさらされた遺伝子を継ぐ。正常な一品ができれば、宇宙基地で自給自足する夢が膨らもう。味の確認には体を張って協力したいけれど、今回は大瓶100本分ほどで札止めらしい。
啤酒的原料继承了经失重状态能耐受长时间宇宙射线的遗传因子,如果能制造出正常的啤酒品种的话,宇宙空间基地自给自足的梦想就有希望了。虽很想踊跃协助品酒活动,但这次好像只制造大瓶装100瓶。
▼宇宙での栽培に猛進するのもいいが、宇宙ビールの量産という脇道もある。とびきりの非日常と、ありきたりの飲料の出合い。グラスを満たす別世界に、地上の憂さは光速で晴れるかもしれない。
迅速推进宇宙空间栽培作物是件好事,但也有另一条大量生产宇宙啤酒的途径。这是非同寻常之物与随处可见的饮料的结合。也许在斟满酒杯的另一个世界里,人世间的烦恼可以如光速般一扫而光吧。
▼南極の氷でオンザロックを作ると、零下に封じられた太古の空気が弾(はじ)けるそうだ。「宇宙の泡」に口先を埋めれば、天の川で遊泳する気分に浸れようか。シャトルで精勤中の星出さんには申し訳ないが、飲んべえの欲と夢は天井というものを知らない。
用南极的冰块配成的威士忌酒,据说能释放出冰封于零下温度的远古的空气。将嘴泡在“宇宙的啤酒沫”中,就可以沉浸在畅游天河的气氛中了吧。这么说虽然对不起正在宇宙飞船兢兢业业工作的星出先生,但好酒者的欲望和梦想是没有止境的。
解说:
幕末: 江戸幕府の末期。安政元年(1854)の日米和親条約締結による開国から、慶応3年(1867)の大政奉還による政権移譲まで、またはそれに至る30~40年間をいう。
仙台藩(せんだいはん:仙臺藩。以下、常用漢字の仙台 を使用)とは、江戸時代に陸奥国(後の陸前国)宮城郡仙台(現在の仙台市青葉区青葉山)に居城(仙台城)を構えた東北地方のみならず、東日本最大の藩。
玉虫左太夫(1823~1869)江戸時代の終わりに世界一周の記録を書き残した人。玉虫左太夫は,文政6年(1823)に仙台藩の鷹匠組頭(たかじょうくみがしら)玉虫平蔵のすえっ子として生まれました。 幕府の学校·昌平黌(しょうへいこう)で学びました。 安政4年(1857)には幕府の箱館奉行·堀利煕(ほりとしひろ)という人といっしょに現在の北海道=蝦夷地(えぞち)に入り,「入北記」という記録を残しました。 日本人によって書かれた文献に初めて「ビール」の名が登場するのは、安政7年(1860)で、幕府の第1回の遣米使節一行の一人であった仙台藩士の玉虫左太夫の書いた目録に『ビールト云フ酒』と載っているのです。 更多翻译讨论尽在天声人语翻译讨论小组
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