夏休みが終わる頃、徳島市の動物園で人気者のキリンが死んだ。あまりの暑さに水を飲みすぎたらしい。アフリカ原産でこれだから、ペンギンやシロクマにはひときわ難儀な夏だったろう。ご苦労様でした。

暑期结束之际，德岛市动物园的一匹颇为人爱的长颈鹿却死了。据说是酷暑之中饮水过度所致。生活在非洲的长颈鹿都如此这般，对于企鹅，白熊来说就是更加难熬的夏日了。你们受苦了。
　
「場違い」な境遇で懸命に生きる動物には、哀れが漂う。このほど目にした「南極の豚」の写真に、その思いを強くした。１９５９年秋に日本を出発した第４次観測隊の逸話である。

哀叹四浮于那些在“异地他乡”的境遇中拼命生活下去的动物们。最近所看到的一张“南极母猪”的照片更加强了这样的感伤。这是发生在1959年秋从日本出发的第4次勘测队中的轶闻。
　
寄港地のケープタウンで生後１カ月の子豚を２匹買った。つがいを昭和基地で繁殖させ、新鮮な食肉を得るつもりが、手違いで２匹とも雌。残飯で育てるうちに情が移り、誰もトンカツにしようとは思わなくなる。雪嵐の４月に１匹が凍死、翌日、連れが後を追った。

科考队员在停泊地开普敦(Cape Town)购买了2头刚出生1个月的猪。他们计划把这一对猪繁养在昭和基地，获取新鲜肉食，然而因大意成了两头母猪。在用残羹剩饭饲养的过程中，科考队员的感情发生了变化，谁也不再想把它们做成炸猪肉了。在暴风雪来临的4月，一头母猪冻死了，第二天剩下的一头也追随其后。

南極で越冬した同僚によると、生鮮食品は今も貴重だ。電灯光で育てたキュウリは１本を４０人分に切り、プチトマトは４等分したという。失敗した豚の飼育計画は、越冬報告で遠慮がちに触れられた。あとは、雪まじりの岩場を「散歩」する２匹の白黒写真が残るだけだ。

据曾在南极度过冬天的同事说，生鲜食品至今日依然贵重。通过电灯光培育的黄瓜每一根都要按照40人的标准来切，一个小番茄也要分成4等分。失败的母猪饲养计划在越冬报告中顾虑良多未被触及。而后，只留下在白雪处处的岩石地里“散步”的这两头母猪的黑白照片。

極地の環境を守る国際ルールにより、南極には動植物を持ち込めなくなった。極地ならずとも、人の手で海を越える生物は生態系を乱す。日本の山川では、アライグマやブラックバスなど生命力の強い外来種が幅を利かせている。

根据保护极地环境的国际公约规定，不能将动植物带入南极。因为通过认为手段漂洋过海的生物会破坏极地的生态系统。在日本的山川之中，浣熊，black bass（一种鱼）等生命力顽强的外来物种却正大幅上升。

最強のヒトはどうだろう。科学の力であらゆる自然環境に適応し、地球のどこにでも住める。だが動物にはない文化の壁ゆえに、強いだけでは異郷になじみ難い。里帰りの多い横綱が、身をもって示した通りである。

最厉害的恐怕就是“人”了吧。人类，凭借科学力量适应着一切自然环境，居住在地球的任何一个角落。但是，对于动物来说，由于物种间的障碍，仅凭顽强是难以适应异地他乡的。正如众多回归故里的横纲所以身说法的那样。