イラク戦争が始まって、きょう20日で4年になる。それを前に米国では、国防総省へのデモ行進や、星条旗で覆ってひつぎに見立てた箱を担いだ反戦デモがあったという。

伊拉克战争从开始到今天20日就整整进行了4年了。据说,在此之前在美国发生了针对国防部的示威游行和用星条旗覆盖箱子来当作抬着棺木的反战游行。

この4年、星条旗で覆われた数多くの本物のひつぎが担がれ、ほかの外国の旗で覆われた幾つものひつぎも担がれてきた。そして、さらにおびただしい数のイラクの人たちが犠牲になり、葬られた。この戦争の墓標は、今も増え続けている。

这4年中,用星条旗覆盖的很多真正的棺木被抬起,此外还有不少用外国的旗覆盖的棺木。而且,更有数量惊人的伊拉克人成为牺牲品,而被埋葬。这次战争的墓标,现在仍在持续增加。

米国は、大量破壊兵器の存在という、後には否定された理由を掲げてイラクに先制攻撃を掛けた。攻撃への懸念が国際社会に根強い中で、イラクに無理やり腕を突っ込んでかき回したが、まだ治まりがつかない。

美国以存在大规模杀伤性武器这个后来被否定的理由对伊拉克发动了先发制人的攻击。在国际社会对攻击极度的忧虑中,美国一意孤行地对伊拉克施加武力,混乱局势至今无法稳定。

「常備軍(アーミー)とは常置政府がふりまわす腕(アーム)にすぎない」。19世紀の中葉に『森の生活』を著し、米国の「森の詩人」として知られるヘンリー・D・ソローは、その『市民の反抗』(飯田実訳・岩波文庫)では、暴政に対して厳しい視線を向けた。

“所谓常备军(army)不过是常置政府利用的爪牙(arm)”。19世纪中叶著有《森林的生活》,以美国的“森林诗人”而闻名的亨利•大卫•梭罗在《市民的反抗》(饭田实 译•岩波文库)中对暴政进行了严酷地批判。

ソローはある時、人頭税の支払いを拒んだかどで投獄される。不払いは、奴隷制に抗議するためであり、のちには、彼が侵略戦争だとみたメキシコとの戦争をひき起こした政府への抗議が加わったという。

梭罗有一次因为拒付人头税而被投入狱中。据说拒付人头税是因为对奴隶制的抗议,后来还加上了他对挑起墨西哥战争的政府的抗议。该战争被梭罗视为侵略战争。

このメキシコとの戦争によって、米国はニューメキシコ、カリフォルニアの広大な土地を獲得した。「これなどは、常置政府をみずからの道具として利用している比較的少数の個人のなせる業(わざ)である」。ソローならば、イラク戦争をどう評するだろう。戦費となる納税を拒否するのかどうか、聞いてみたい気がする。

通过这次与墨西哥的战争,美国获得了新墨西哥、加利福尼亚的广大土地。“此等行为是以常置政府为自己的工具加以利用的相对少数的个人所行之事”。如果是梭罗的话会如何评价伊拉克战争呢。想试问一下,他是否会拒付因战争费用所课的税款。

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