- [读写译] 日语文学作品赏析《九月十四日の朝 病牀に於て》
朝蚊帳の中で目が覺めた。尚半ば夢中であつたがおい/\といふて人を起した。次の間に寝て居る妹と、座敷に寐て居る虚子とは同時に返事をして起きて來た。虚子は看護の爲にゆふべ泊つて呉れたのである。雨戸...
- [读写译] 日语文学作品赏析《小園の記》
我に二十坪の小園あり。園は家の南にありて上野の杉を垣の外に控へたり。場末の家まばらに建てられたれば青空は庭の外に拡がりて雲行き鳥翔(かけ)る様もいとゆたかに眺めらる。始めてこゝに移りし頃は僅(...
- [读写译] 日语文学作品赏析《画》
○十年ほど前に僕は日本画崇拝者で西洋画排斥者であった。その頃為山(いざん)君と邦画洋画優劣論をやったが僕はなかなか負けたつもりではなかった。最後に為山君が日本画の丸い波は海の波でないという事を説...
- [读写译] 日语文学作品赏析《熊手と提灯》
本郷の金助町に何がしを訪うての帰り例の如く車をゆるゆると歩ませて切通(きりどおし)の坂の上に出た。それは夜の九時頃で、初冬の月が冴(さ)え渡って居るから病人には寒く感ぜられる。坂を下りながら向...
- [读写译] 日语文学作品赏析《病牀苦語》
○この頃は痛さで身動きも出来ず煩悶の余り精神も常に穏やかならんので、毎日二、三服の痲痺剤を飲んで、それでようよう暫時の痲痺的愉快を取って居るような次第である。考え事などは少しも出来ず、新聞をよん...
- [读写译] 日语文学作品赏析《初夢》
(座敷の真中に高脚の雑煮膳が三つ四つ据えてある。自分は袴羽織で上座の膳に着く。)「こんなに揃って雑煮を食うのは何年振りですかなア、実に愉快だ、ハハー松山流白味噌汁の雑煮ですな。旨(うま)い、実に...
- [读写译] 日语文学作品赏析《犬》
○長い長い話をつづめていうと、昔天竺(てんじく)に閼伽衛奴(あかいぬ)国という国があって、そこの王を和奴和奴王というた、この王もこの国の民も非常に犬を愛する風であったがその国に一人の男があって王...
- [读写译] 日语文学作品赏析《萬葉集卷十六》
萬葉集は歌集の王なり。其歌の眞摯に且つ高古なるは其特色にして、到底古今集以下の無趣味無趣向なる歌と比すべくもあらず。萬葉中の平凡なる歌といへども之を他の歌集に插(はさ)めば自ら品格高くして光彩...
- [读写译] 日语文学作品赏析《高尾紀行》
旅は二日道連は二人旅行道具は足二本ときめて十二月七日朝例の翁を本郷に訪ふて小春のうかれありきを促せば風邪の鼻すゝりながら俳道修行に出でん事本望なりとて共に新宿さしてぞ急ぎける。きぬ/″\に馬叱...
- [读写译] 日语文学作品赏析《刺客蚊公之墓碑銘 柩に収めて東都の俳人に送る》
田舎の蚊々、汝(なんじ)竹藪の奥に生れて、その親も知らず、昼は雪隠(せっちん)にひそみて伏兵となり、夜は臥床(がしょう)をくぐりて刺客となる、咄(とつ)汝の一身は総てこれ罪なり、人の血を吸ふは...