順接の接続表現

1、それで  
  物事(ものごと)の展開(てんかい)、原因(げんいん)と結果(けっか)の関係を示(しめ)す。

2、そのため
  原因と結果の関係を示す。原因を強調(きょうちょう)する。

3、その結果  
原因と結果の関係を示す。結果を強調する。

4、そこで
  ある事態(じたい)が生(しょう)じたことによる新しい展開や、その事態への対応(たいおう)を示す。

5、したがって(従って)
  論理(ろんり)的(てき)な帰結を示す。

6、よって
  論理的な帰結を示す。

7、ゆえに(故に)
  論理的な帰結を示す。

注意:(1)「だから」、「ですから」は論文では使わない。
   (2)「それで」はやや口語的な表現で、論文ではあまり使わない。
      例:日本の映画に興味があった。それで、日本語を勉強し始めた。
   (3)「そのため」は原因を強調し、「その結果」は結果を強調する。
      例:踏切で人身事故があった。そのため、電車が遅れた。
        踏切で事故があった。その結果、電車が三十分遅れた。
   (4)「そこで」で始まる文は、問題を解決するための行動を示すことが多い。「そこで」は論文の序論でよく使われる。
      例:これについては不明な点が多い。そこで、次のような実験を行った。   
   (5)したがって(従って)、よって、ゆえに(故に)は論理的な帰結を示す表現で、論文の考察(こうさつ)の部分で使われることが多い。特に「したがって」がよく使われる。
   (6)「ゆえに」は、「したがって」や「よって」よりもかたい表現で、厳密な論理関係を示す。特に、数学、論理学、哲学などの分野で使う。