ヒット曲の生まれ方が変わった2015年

大热曲目诞生方式有所改变的2015年

こうして各チャートの年間ランキングを見ていくと、2015年の音楽シーンの現状を見てとることができる。

从各大年度排行榜中我们可以看出2015年的音乐现状。

特筆すべきポイントは、三代目J Soul Brothersの「R.Y.U.S.E.I.」も、SEKAI NO OWARIの「Dragon Night」も、秦 基博の「ひまわりの約束」も、すべて2014年リリースの楽曲であるということだ。

应该特别指出的是三代目J Soul Brothers的《R.Y.U.S.E.I.》、SEKAI NO OWARI的《Dragon Night》以及秦基博的《ひまわりの約束》都是2014年发的单曲。

もちろん、どのアーティストもそれらの楽曲が収録された新作アルバムを2015年にリリースしヒットさせている。なので、これらが今年を象徴する曲であることは間違いない。しかし逆に言えば、2015年にリリースされた数々の曲がこれらを超えるヒットを起こすことはできなかった、とも言える。

当然艺人们可以将收入这些曲目的新专辑在2015年推出。这些曲目无疑也是今年的象征。但反过来也可以说2015年推出的众多歌曲没能超越它们并流行起来。

各種の定額制ストリーミング配信サービスがスタートし「ストリーミング元年」となった2015年。新たに始まった音楽サービスが話題を呼んだ一方、肝心のヒット曲がなかなか登場しなかったという、皮肉な現状を見てとることもできる。

各种定额制流媒体发布服务的推出使得2015年成为“流媒体元年”。新兴的音乐服务一方面引发话题,一方面关键的大热曲目却没有出现,可以说是有些讽刺的现状。

ただ、この結果は別の見方をすることもできる。つまり、「ヒット曲の生まれ方自体が変わっている」と推察できるということだ。CDのセールスランキングがヒットチャートを象徴していた時代は、重要なのはリリース直後の初週売り上げだった。タイアップなどで曲の認知を広げ、発売時に大掛かりなプロモーションを行い、話題を巻き起こし、ファンの購買意欲を高める。その結果としてCDの売上枚数が増し、「この曲がヒットしている」というメッセージが一般層に広まる。かつてはそれが「ヒットの方程式」だった。

但是这一结果也可以从别的角度来看。可以推测“大热曲目的诞生方式本身发生变化”。CD销量排行象征热门排行的时代中重要的是刚发行第一周的销售量。通过合作等方式扩大歌曲的认知度、销售时举行大型宣传活动,从而引发话题、提高粉丝的购买欲望。其结果是增加CD的销售量,“这首歌很火”的信息广泛传播。曾经这就是“大热的方程式”。

しかし2015年のヒット曲は、リリース後に継続的に話題が続く「ロングセールス型」の楽曲の方が優位になっている。その背景にもやはり、SNSやYouTube、定額制ストリーミング配信サービスの普及を挙げることができる。

2015年的大热曲目是发行后持续引发话题的“长期畅销型”歌曲更占优势。可以说这一现象与SNS、YouTube及定额制流媒体发布服务的普及有关。

生放送の大型音楽番組でも、リリースされたばかりの新曲ではなく、むしろ定番化した楽曲を披露する歌手やアーティストが増えている。リリース直後だけでなく、長く愛される曲をどう作るかが、今の時代の「ヒットの方程式」になりつつある。

直播的大型音乐节目中也不只有刚发行的新歌,表演经典曲目的歌手和艺人不断增加。怎样创作出不仅是刚发行后,而是会长时间被人们所喜爱的歌曲呢?这逐渐变为当今时代“大热的方程式”。

2015年は、音楽ビジネスも、ヒットチャートも、そのあり方自体が大きく変わる過渡期の一年だった。今、J-POPを巡る状況は新たなフェーズに入りつつある。少なくとも、そのことは間違いないはずだ。

2015年是一个过渡期,无论是音乐市场还是大热排行榜,其本身都发生巨大变化。如今,J-POP的发展逐渐进入新的阶段。至少这一点应该不会错。