万叶恋歌 「-樁之章-」(石田彰) 08 拉勾勾(上)
文化祭も無事に終わり。校庭でば後夜祭が開かれていた。生徒たちの賑やかな雰囲気には入れない俺は、一人で生徒会にいた。 「文化祭もこれで終わりか。ああ~生徒会長も楽じゃないぜ。」 その時、ドアが開いた。 「なんだ?お前かぁ。どうした?ほかの役員たちが探してだぞ。あとの仕事は俺が全部やっておくから、お前は早くあいつらのところに行ったほうがいいんじゃないのか?」 「ここで休んでから?んん~じゃ、気の済むまでここいいればいい。俺は別にかまわない。」 頷く彼女を見ていると、胸の奥が締め付けられる。 ---家にありしに櫃に鍵刺し蔵めてし恋の奴の掴みかかりて--- ひつに鍵を閉めて閉じ込めておいたのに、恋する気持ちが出てきて、私に掴みかかる。 「今はありがとう。お前のおかげでいい文化祭にできた。ありがとう。来年は自分たちだけで頑張れよ。もう俺は卒業してていないんだからさぁ。あ、でも、遊びには来るよ。ほら、そんな顔するなって、ちゃんと約束してやるから。小指出せ。もうこれで絶対忘れない。」 俺が卒業したら、もう毎日彼女と顔を合わせることはなくなる。まだ会えたのに、俺たちはまた離れ離れになる。きっと俺たちの距離はずっとこのままなのだろう。たとえ、赤い糸で繋がってでも、その距離は永遠に縮まることはない気がした。
文化祭顺利结束了。校园里举行了后夜祭。无法融入同学们热闹氛围之中的我,一个人呆在学生会。 “文化祭也终于结束了啊。啊~学生会长也不轻松啊。” 这时,门开了。 “什么啊?是你呀。怎么了?其他人在找你呢。之后的工作都交给我吧,你也快点去他们那里好比较好吧。” “想在这里休息一下?恩~那就在这儿休息到你满意为止吧。我无所谓。” 看到她点头,我的心都被揪紧了。 『恋业障,家中藏;柜上加了锁,犹来,扰我肝肠。』 明明已经深深封印的爱恋,还是满溢了出来,将我紧紧困住。 “今天…谢谢你。多亏了你文化祭才能这么成功。谢谢。明年就得你们自己努力了。因为我毕业就不在了啊。但是,我还是会来玩的。好啦,别露出这样的表情嘛,我保证。来,把小指伸出来……这样就绝对不会忘记了。” 一旦毕业,就再也不能每天都见到她。即使见到了,也会再次分离。我们之间的距离就会一直这么遥远吧。总觉得,就算红线相连,那距离也永远缩短不了。