数千万円の別荘が「投げ売り」されるワケ

几千万的别墅为何沦落至“抛售”

筆者が懇意にしている不動産仲介会社の社員によると、伊豆や軽井沢、蓼科といったかつての有名別荘地でも「投げ売り」される別荘が急増しているという。

据笔者私交甚好的房地产中介公司员工介绍,如今,在日本伊豆、轻井泽、蓼科等过去很有名的别墅区中,越来越多的别墅正在被“抛售”。

元々数千万円もの大金で購入した別荘であっても、築年数が30年を超えてくると上物部分の価値が格段に低くなるため、売買価格が数百万円になることはざらにある。とある不動産広告のチラシには、「販売価格1円!」「100円!」といった信じられない価格も記載されているそうだ。

就算是原本花了几千万大价钱买的别墅,建筑年数超过30年之后土地上的建筑就越来越不值钱,甚至有可能标价只有几百万日元。某些房地产广告册上甚至还有“售价1日元!”、“100日元”等令人难以置信的价格。

タダ同然で投げ売りされている別荘のなかには、「諸経費を売主が負担する」という破格の条件で売り出されているものもある。損をしてまで別荘を手放したい所有者が急増している理由の一つが、重すぎる税負担だ。

在这些几乎白送的抛售别墅当中,还有卖家不惜提出“各项手续费卖家承担”这样的条件也要卖掉别墅。越来越多的卖家即使损害自己利益也要出手别墅,其中一大原因就是过于沉重的税金负担。

別荘には年間の維持費の他に、最低でも固定資産税と都市計画税、住まいにするならば住民税がかかる。ある程度の築年数が経過した物件であれば建物部分の固定資産税はさほどではないが、問題は土地部分だ。

除了每年的维修费用外,别墅还得至少支付固定资产税和都市计划税,如果居住在此的话还有住民税。若别墅建筑年数超过某一年限,建筑部分的固定资产税可能不多,但问题是土地部分。

固定資産税は地価と連動するため、地価の高い有名別荘地の場合、税負担が年40万円を超えることも珍しくない。不動産には税金がかかるものだが、都内のマンションや戸建てに比べて土地も建物も広い別荘は、どうしても税額が高くなってしまうのだ。

由于固定资产税与地价相关,地价高的知名别墅区每年税金超40万日元也很常见。虽说房产就是要交税,但与市内的公寓一户建相比,别墅的占地面积和建筑面积都更大,税费自然也就越高。

加えて盲点となりやすいのが管理費だ。別荘地は各自治体から許可を受けて開発されているため、生活インフラの維持管理のために別荘主に管理費を請求するという条件が課されている。管理費は別荘の場所や管理会社、土地建物の大きさなどの条件によって異なるが、有名別荘地のなかには管理費だけでも年間60万円かかるケースもある。

此外,还有一个容易被忽略的盲点就是管理费。别墅区是获得各自治体许可之后开发的,因此管理公司会向卖家索要管理费用,以维持和管理生活公共基础设施。根据管理公司和土地建筑面积的不同,管理费用也有所不同,但有些知名别墅区光是一年的管理费就要花60万日元。

需要が下がっているところに別荘を手放したい人が急増したため、相場が下がって投げ売り状態となっているのが現在の別荘を取り巻く状況だ。1円や100円といった破格値で売却しようとしても、仲介手数料がほとんど見込めず仲介業者に断られる所有者も多いため、「空き家ゲートウェイ」のような均一価格の空き家マッチングサイトも登場している。しかし、それでも買い手がつかず別荘が余っているのが実情のようだ。

需求减少,渴望出手的人激增,市价暴跌就导致了抛售,这就是目前别墅的现状。无论是1日元还是100日元这种破天荒的售价,由于中介佣金几乎无望而被中介拒绝的卖家比比皆是,类似“待售空家网”这样价格统一的待售空家匹配网站也应运而生。

つまり、持っているだけでお金がどんどん出ていく別荘は、利益を生み出す「富動産」ではなく「負動産」であるともいえる。今後も寺田さんのようなケースは後を絶たないだろう。

也就是说,光是持有就得不断花钱的别墅,非但不是生钱的“富资产”,反倒成了“负资产”。今后像寺田这样的情况还会不断出现吧。

後悔しない「資産価値の高い」物件の選び方

如何选择不会后悔的“高资产价值”房产

時代とともにモノの価値は変わるものであり、それは不動産にも当てはまる。「風の時代」という言葉に象徴されるように、立派な持ち家や別荘、高級車がステータスであるという価値観は変わりつつある。

一件东西的价值会随着时代的变化而改变,房产也自然如此。就像“风一样的时代”这句话的含义一样,只有豪气的房子、别墅、高级车才能彰显身份地位的价值观也在不断变化。

若い世代を中心に、余計なモノを持たず、ライフスタイルの変化に合わせて借りたり買い換えるほうが合理的だと考える人が増えているのだ。

以当代年轻人为中心,越来越多的人不喜欢持有多余的东西,随着生活方式的转变,越来越多的人认为租赁换购才是更加合理的方式方法。

不動産は本来、「安心」を得るために所有するものだ。しかし時代や社会情勢が変われば、寺田さんのケースのように不動産が「不安」の塊になってしまうこともある。

原本买房子是为了“安心”。然而随着时代和社会形势的变化,像寺田一样,房产也有可能成为“不安”的来源。

では、「安心させてくれる」不動産はどういったものだろうか。それはとにかく、「資産価値の高い物件」である。

那么,究竟什么样的房产才是“能让人安心”的房产呢?那就是“资产价值高的房产”。

資産価値の面から冷静にみると、別荘の資産価値はバブル期であってもそこまで高くなかったと思われる。当時のプチブルたちがこぞって別荘を手に入れたがったのは単にブームが加熱したからで、立地やニーズからも資産価値が高いとは言い難いことはよく考えればわかるだろう。

从资产价值这一面上冷静思考一下的话,我们不难想到,即使在泡沫时期,别墅的资产价值也没有那么高。当时的小资产阶级们之所以都想买别墅,只是在追赶潮流罢了。仔细想想就知道,从区位和需求上都很难说别墅的资产价值高。

今も昔も変わらず「資産価値が高い物件」といえば、やはり都内の人気エリア(渋谷区、港区、中央区)があげられる。ただ、こうしたエリアは価格も高いため、なかなか手が届かないことも多い。

不变的是,提起“资产价值高的房产”,人们就会想到市内的人气区域(涩谷区、港区、中央区)。然而,由于这些区域的房价过高,很多人难以企及。

そういった場合、ほかにも人気が続くエリアの物件を選ぶと良い。たとえば、

这种情况下,我们选择一些人气较次于这些区域的房产更好,比如说:

(1)都心の主要駅へのアクセスが良いエリア
(2)将来性が見込める開発計画があるエリア
(3)昔からブランド価値があるエリア
(4)近年再開発され住環境が向上したエリア

(1)到市中心主要站点的交通较方便的区域

(2)未来发展较好有开发计划的区域
(3)以前就有品牌价值的区域
(4)近几年开发的居住环境较好的区域

などだ。こうしたエリアの物件はニーズもあるため、リセールバリューも高い傾向にある。資産価値の高い物件はいずれ売ることもできるため、まさに「安心させてくれる」といえるのだ。

这些区域的房产有需求,二手价格也比较高。资产价值高的房产无论何时都很容易出手,称得上是“让人安心”的房产。

不動産というのは、その人の人生を左右しうるほど金額の大きい買い物である。だからこそ、冷静に資産価値を見極めて購入してほしい。ブームや夢に流されて「資産価値の低い=売れない」物件を購入することは、一生の後悔にもなりかねないと再認識したエピソードであった。

房产,是一个足以左右一个人人生的金额巨大的产品。正因为如此,才希望大家能冷静地分析资产价值之后再去购买。这个故事让我们再次意识到,如果追逐潮流或者梦想买了“资产价值低=卖不出去”的房子,我们很可能会后悔终生。

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