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このコラムで先日、中国人は「善意のウソ」をつく、という話を書いた。

前段时间我在这个栏目里写了关于“中国人会说善意的谎言”这样的内容。

中国人は、自分が遅刻した理由にしろ、人からの誘いに対する断りにしろ、それらしい理由を言わなければ相手のメンツを傷つけることになると考える。しかし人間、いつも本当に「しかるべき事由」があるわけではない。時には、あるいはよく、ウソをつくこともある。ウソをついてでも相手への敬意を表す。これは「善意のウソ」である。中国人はそう主張するが、日本人は「ウソをついてごまかしている」と考えがちだ。

在中国人看来,不管是迟到,还是拒绝他人的邀请,如果不说出个像样的理由就有可能伤到对方的面子。但人也不可能总能遇上正当理由,所以有时,或是经常会有撒谎的时候。即使是谎言也代表了对对方的尊重,即“善意的谎言”,而日本人则容易误解中国人的这种想法,觉得是“撒谎蒙混过关”。

中国人に反撃された。日本人こそ「とてもウソっぽい」と言う。親しい中国人だから歯に衣着せずに中国語で挑んでくる。日本人の本質を一言で言うと中国語の“虚偽”(xuwei)になるという。これを私は「ウソっぽい」と日本語に訳したが、「人に対して誠実に対応しない」という意味合いだ。どういうことか。聞き捨てならない。

这时候我的一位中国朋友不答应了,说日本人才不诚实。其实正是因为和这个中国朋友关系亲密,他才会用中文毫不掩饰地反击。他说日本人的本质用汉语来说就是一个词“虚伪”,日语意思是说“人に対して誠実に対応しない”,我将其翻译成“ウソっぽい”。这是怎么回事?我无法当作没听见。

彼に言わせれば、例えばこういうことだ。

他的意思是,比如有下面这样的情况。

街を女の子同士が歩いている。一人の女の子が、ウインドウに飾ってあるバッグとかスカートとか、まあなんでもよいが、目に留めて一言、「あっ、かわいい」という。

有女生朋友走在街上,其中一个注意到了橱窗里装饰着的包包啦或者裙子,反正什么都行,说了一句:“哇~好可爱~”

すると、間違いなく、隣の子も、「あっ、ほんと、かわいー」と相づちを打つ、というのだ。ほぼ100%の確率で「かわいー」が聞かれる。人間、そんなに他人と意見が同じになるが無い、これは実に「ウソっぽい」。

接着,旁边的女生肯定会这样附和道:“哇~真的哎~好可爱~”你几乎可以百分百听到“好可爱”这样的回应。人嘛,和别人的想法不可能如此一致,这个真是“ウソっぽい”了。

私は反論する。しかし、そんなことで異議を唱えて何になる。こんなところで、議論しても始まらない。だってそれ、感覚の問題でしょ。人の趣味に異は唱えられない。確かに、時には、ひょっとして心中ひそかに「悪趣味!」などと舌を出すこともあるかもしれない。だが、それは個人の趣味、感覚の領域であり、「ほんと、かわいー」と相づちを打っておけば平和だ。

于是,我这样反驳道,在这种小事上提出异议有什么好呢,这种时候就算和对方理论又能怎样呢,这是种感觉啊,人无法对别人的喜好说三道四的。当然啦,有时候也确实会偷偷在心里咋舌觉得对方审美有问题。但是,说到底这还是个人的兴趣、感觉问题,所以迎合对方说“真的好可爱啊”,图个太平。

だが、彼は言う。そこ、そこ、そこがまさしく日本人の「ウソっぽさ」だ。また、同じものを食べているときもそうだ。一人が「あ、これ、おいしー」というと、自分がどう思っていようと、「ほんと、おいしー」と応じる。中国人は、こういうときは、自分の味覚に正直に言う。いや、むしろできるだけ人と違う意見を言って、自分は自分だというところを主張しようとする。だからこういう時の日本人にひどく「ウソっぽさ」を覚える。

然而他却这样说,没错!就是这点!这正是日本人“虚伪”之处。另外,日本人在吃一样的东西时也会这样。一个人说“哇~这个好好吃~”,然后对方也不管自己是怎么想的,同样附和道:“真的哎~好好吃~” 要是中国人,这种时候就会遵循自己的味觉说实话。哎哟,倒不如说会尽量说些和别人不同的意见,以主张自我。所以这种时候我才会深刻体会到日本人一点儿也不坦白。

私は答える。これは味覚の問題だ。味覚については、本人がそう感じるのだからやはり議論すべきものとも思えない。それに「おいしい」と思って食べた方が消化にもいい。こんなことで意見の対立なんぞしてもしようがない。

我回答说,这是味觉的问题,关于味觉,对方要是这么觉得了,那也没什么好争论的,而且觉得东西好吃的话还有利于消化,所以这种时候唱反调真没什么意义。

しかし彼は「まだある。聞け」という。

“还没完,继续听我说。”他又说道。

よく日本人はニコニコして「どうぞ今度家に遊びにいらっしてください」なんて言っておきながら、ちっともちゃんと招待してくれない。日本人特有の「ウソっぽさ」の典型だ。それに「引っ越ししました」というハガキ。必ず最後には「近くにお寄りの際はどうぞお立ち寄りください」と書いてあるが、あれを真に受けてはいけないと聞いている。あんなに堂々と嘘をついて、みんな平気な顔をしているのはどういうわけだ。国民的“虚偽”(xuwei)だ。

日本人经常会笑眯眯地说:“请下次一定要来我家玩儿哦~”事后却从来也不正式邀请。这是日本人特有的“ウソっぽさ”之典型体现。还有就是寄来明信片说“我搬家了”,在卡片最后肯定会写上“您要是到了这附近可要来我家坐坐哦”,据说这话不能当真。大家说谎说的如此光明正大,怎么还一副没事儿人的样子呢,这就是全民性“虚伪”。

私は言う。それこそが日本の挨拶文化だ。「郷に入れば郷に従え」とも言うだろう。日本で暮らすならそのぐらいの「潜在規則」は心得ているべきだ。われわれも中国に行けば中国の習慣に理解を示す。中国の「ウソ」も、一定の距離感のある人に対してだけ発動し、相手のメンツを立てるマナーの類には違いない。日本でだって上司からの電話に出そびれたら、それらしい言い訳を考える。

我说,这正是日本的寒暄语文化。不是有句话叫做“入乡随俗”嘛。既然在日本生活,这点“潜规则”还是要理解的。我们要是去了中国,也会对中国的习惯表示理解。中国人的“谎话”也是对有一定距离感的人才会说,必然是礼仪文化的一种,是为了给对方面子。就算是日本人漏接了上司的电话,也会想出个像样的理由。

かくて、微妙な食い違いを残しながらも、「まあ、お互い似たようなもんか」と無理に落としどころをつけて別れたのだが、彼と別れて、歩きながら少し考えた。

「事なかれ主義」とは - 紛争を回避し、平穏無事であることをなにより優先する態度。 そのためトラブルは隠蔽に努める。

就这样,我们虽然心存遗憾,还是硬给这话题收了个尾,说“哎呀,大家都差不多嘛”。和他告别后,我边走边思考。

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