2012年のノーベル経済学賞の受賞者は米ハーバード大学のアルビン・ロス氏と米カリフォルニア大学ロサンゼルス校のロイド・シャプレー氏の2氏に決まった。今年も日本人は受賞できなかった。生理学・医学賞、物理学賞や化学賞などでノーベル賞の歴史に日本人が名を連ねる中で、今なお日本人の受賞者がゼロなのは経済学賞だけ。なぜ、日本人は経済学賞を受賞できないのだろうか。

(瑞典皇家科学院10月15日宣布)美国哈佛大学教授埃尔文·罗斯和美国加利福尼亚大学洛杉矶分校教授罗伊德·沙普利获得2012年诺贝尔经济学奖。今年日本人又未能获奖。生理学医学、物理、化学……日本人曾多次(19次)摘得诺贝尔各种奖项,唯有经济学奖未能获过。日本人为何无缘诺贝尔经济学奖?

米国以外のテーマ注目されに

美国以外的课题很难受到关注

最大の理由は、経済学の研究の中心が米国にあることだ。1969年から始まった経済学賞の2011年までの受賞者69人のほとんどが欧米出身者で、米国の国籍を持つ人が大半だ。1998年にアジア人として初めて受賞したアマルティア・セン氏はインド出身ではあるが、米ハーバード大に長く在籍 し、米国の経済学会で活躍してきた。東京大学の福田慎一教授は「なぜ日本人が受賞できないのかというよりも、なぜ米国人が受賞しやすいのかという問いの方が実態をよく表している」と指摘する。

最大的原因在于经济学的研究中心在美国。自1969年开始颁发的诺贝尔经济学奖截至去年的69名获奖者几乎都来自欧美各国,拥有美国国籍者占大部分。1998年成为亚洲首次获奖者的阿玛蒂亚·森虽然来自印度,但长期就职于美国哈佛大学,并一直活跃在美国经济学会。日本东京大学的福田慎一教授指出,“与日本人为何无法获奖的问法相比,美国人为何更容易获奖的问法更能体现实际情况”。

米国の研究者が経済理論を構築する際に活用するのは、米国経済を対象にしたデータがほとんどだ。米国以外の国を対象にした研究は米国の経済学会では注目されにくい。日本の大学に籍を置く経済学者の多くは日本経済について論じるが、国内での議論にとどまりがちだ。「失われた20年」を経て、日本経済自体が世界の注目を集める存在ではなくなっている現状から考えても、日本人受賞のハードルは一層高くなっているようだ。

美国研究人员在构筑经济理论之际利用的几乎都是以美国经济为对象的数据。以美国以外国家为对象的研究在美国经济学会很难受到关注。就职于日本各大学的大多数经济学者研究的对象是日本经济,往往仅限于在日本国内进行讨论。经过“失去的20年”之后,日本经济本身已经不具备吸引全球目光的的影响力,从这样的现状来看,日本人获奖似乎更平添了一层障碍。

選考基準の一つとされる論文の引用件数についても米国中心の構造が立ちはだかる。「日本人の中にも、米国の学術誌に多くの論文を書いている人はいるが、なかなか米国の研究者に注目してもらえない」との声もある。「米国人の研究者たちは一種のコミュニティーを作っていて、互いに論文を引用し合う習慣がある。対照的に米国で活動する日本人はそうしたコミュニティーには入らない人が多く、ますます差が開く結果となる」(福田氏)という。

在被视为评选标准之一的论文被引用次数方面,以美国为中心的结构也构成了阻碍。福田慎一认为,“在日本学者中,虽然有人在美国学术杂志上发表了大量论文,但很难获得美国研究人员的关注”。“美国研究人员形成了一种社交圈,产生了相互引用论文的习惯。与此形成对照的是在美国进行研究活动的日本人很多都未能进入这个社交圈,因此相互之间的差距就越来越大”。

言葉の壁も依然厚い。過去の受賞者をみると、95年に受賞したロバート・ルーカス氏のように、セミナーなどで自説を巧みに展開する能力が高い人も多い。日本人研究者の英語力は上昇しているが、聴衆を感動させられるレベルには至っていないとの見方は多い。

此外,语言障碍也依然很难跨越。从过去的获奖者来看,像1995年获奖的罗伯特·卢卡斯那样,很多人都具备在研讨会等场合准确阐述自己学说的高超能力。不少观点认为虽然日本研究人员的英语水平正在提高,但仍然未达到能够感动听众的程度。

日本曾提名诺贝尔经济学奖候补的人选:

氏名(敬称略) 肩 書 主な業績
森嶋通夫(故人) 元ロンドン大教授 ワルラス、マルクスなどの理論を定式化
宇沢弘文 東大名誉教授 2部門成長モデル、意思決定理論、不均衡動学
青木昌彦 スタンフォード大名誉教授 比較制度分析、企業統治論、日本経済論
雨宮健 スタンフォード大名誉教授 マクファデン、ヘックマン両氏(2000年受賞)の家計の消費行動に関する実証研究の基礎理論
藤田昌久 経済産業研究所所長 都市経済学、地域経済学、空間経済学
清滝信宏 プリンストン大教授 独占的競争の理論、貨幣理論、信用供与を通じたマクロ変動理論

开拓新领域的研究受到很高评价>>