■規則をあまりに重視する国家

規則を守らない、知らない人は日本社会で見下される

极度重视规则的国度:

不遵守,不知道规则的人在日本社会里很受鄙夷

中国ではお茶の葉は直接お湯に浸して飲む。しかし、日本では茶葉を茶こしに入れてから、熱いお湯を注ぐ。あまり熱くないお茶は、お茶を入れて持って来た頃に茶葉の香りが広がる。これが一種の規則になっており、この規則を守らない、あるいは知らない人は日本社会で非常に軽蔑されるのだ。

茶在中国大多数是泡着喝的,日本则是把茶放在过滤勺里,让温水从上浇下,喝这种没有什么热气的茶,端过来时其香气扑鼻。这成为一种规则后,不遵守、不知道这个规则的人,在日本社会里很受鄙夷。

日本では、規則を守ることを非常に厳格に要求される。日本でこのような体験をしたことがある。元物理教師だったある高校の校長が中国の古典詩歌に夢中になり、学校内に詩歌クラブを設立した。その校長が私をこのクラブに参加するように言ったので、ある時クラブ活動を見に行くと、韻脚(漢詩などの韻文で句末に用いる韻)の規則を収めた「韻脚大全」を手本にしていた。詩歌クラブの部員が詩歌を作る際、この韻脚の規定通りに押韻を行っていた。

在规则的遵守上,日本的要求十分严明。在日本我遇到过这样一件事。一所高中的校长,原来是个物理教师,非常痴迷中国古典诗歌,成立了一个吟诗社。校长拉我去参加。到了活动那天去诗社一看,诗社成员正参照收录韵脚规则的《韵脚大成》作诗,并一概以该韵脚的格式押韵。

しかし、日本語の漢字と中国語の読みは異なるので、詩歌の意味に斬新さを加えようとするのと同時に、唐の時代に作られた押韻で詩歌を作ろうとすると、非常に骨が折れる作業となった。しかも、中国語学者でもない高校の詩歌クラブの部員たちにとって、一つ一つ文字を探して詩歌を作ることは、どれほど難しいことかと実感させられた。このことによって、日本人が何事に対しても真面目で、非常に厳格に規則を守るということを深く実感した。また、日本人は普通の趣味に対しても同様に一切おろそかにせず真面目に取り組む。

日文中的汉字与中文读音并不一样,要在诗意上创新,又要完全符合按唐代发言作出的韵脚作诗,真要苦煞人了。那些并非汉学家的诗社成员,一个字一个字地找字作诗,让我知道作诗有多难了。但也因此,我感受到日本人做事认真,对规则的遵守十分严明,即便是普通兴趣爱好,也同样一丝不苟。

中国人は常に二つの日本を見ることができる。一つは古典中国文化を敬う極めて礼儀正しい日本であり、もう一つは中国の現況に対していくらか見下している日本だ。これらは日本においては決して矛盾しないが、中国人にとっては全く調和していないように見える。

我们时常能看到两个日本,一个是在古典中国文化前毕恭毕敬的日本,另一个是对中国现在状况多有几分看不起的日本。这些在日本并不矛盾,在我们看来则是非常的不和谐。

礼儀正しいが、傲慢で冷たく、規則を厳格に守るが、変化や例外には対応できない。この二つの部分が現在の日本には共存している。我々はたまたまある場面でそのうちの一つを目にし、また違う場面でもう一つの完全に異なる日本を見るのだ。上下関係や親密さの違い、規則に対する見方などが、これらの矛盾を内包する背景を解く重要な要素であるはずだ。

彬彬有礼与傲慢无情,严守规则与无所适从,这两个方面都存在于现今的日本,我们偶尔在一些场合看到了其中的一个方面,在其他场合则看到的是另一个完全不同的日本。远近高低的不同,对规则的看法等等,该是藏在这个矛盾后的一个重要因素。

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