「君」的故事:有轻视之意的第二人称?
作者:Amane译
2017-12-25 06:30
皆さんは、誰かに呼びかける時に「君(きみ)」という言葉を使いますか?
各位,你们在和他人打招呼时会使用“你”这个人称吗?
私は日常生活で誰かを「君」と呼ぶ機会はないのですが、映画や歌詞、小説などでは頻繁に使われている印象を受けます。2016年に大ヒットした映画『君の名は。』は社会現象にまでなりましたね。
笔者在日常生活中从没有这么称呼他人的机会,不过在笔者印象里,电影、歌词、小说等处经常使用这个人称。2016年的热门电影《你的名字。》甚至引发了社会现象。
最近、タイトルに「君」が入った映画って多くないですか? 気のせい?
最近,标题里有“你”这个人称的电影似乎不少?是笔者的错觉吗?
というわけで今回は、「君」に対する疑問をいろいろと調べてみました!
于是本次,笔者就“你”这一人称的疑问开展了多项调查!
1955年〜2016年の映画タイトルを調べてみた
调查1955~2016年间电影名称
まずは、日本最大級の映画データベース「KINENOTE」で、「君(きみ)」が入っている映画を検索してみました。
首先,笔者在日本最大电影数据库“KINENOTE”中搜寻名称中包含“你”这一人称的电影。
すると……、
结果是…
1955年〜2016年に、199もの映画で「君(きみ)」が使われていることがわかりました。
1955年~2016年间,199部电影名称中采用了“你”这一人称。
次に、タイトルに「君(きみ)」を含む映画の、年ごとの割合を出してみましょう。
接下来,我们查询了标题中含有“你”这一人称的电影占每年电影总数的比例。
はたして結果は……!?
那么结果如何呢…!?
期待したほど大きな差はありませんでしたが、2005年を過ぎた頃から少し多くなっていますね。
虽然差异没我们期待的那么大,不过从2005年后数量稍稍变多了。
映画の本数だけで見ると変化がわかりやすい。2000〜2004年が1〜3本なのに対して、2005年以降は10本を超える年が多くなっています。
单从电影数量来看变化更明显。2000~2004年(标题中含有“你”的电影)每年只有1~3部,2005年之后,部数超过10的年数增加了。
映画『君の名は。』で「君」は何回使われているか?
电影《你的名字。》中,“你”究竟使用了多少次?
今度は、タイトルではなく、作中のセリフで何回「君」が使われているのかを調査してみます。
这一次,笔者调查的不是题目,而是剧中台词里用了多少次“你”这个人称。
結論から言うと、「君」が使われた回数は10回だけでした。内訳は男性から女性に対して4回、女性から男性に対して6回。わずかな差ですが、作中では女性から男性に使う回数の方が多いです。
从结论上来说,“你”的使用次数只有10次。细分是男性称呼女性4次,女性称呼男性6次。虽然差别很小,但在剧中女性称呼男性时使用的次数更多。
●瀧(男)→三葉(女) 4回
●泷(男)→三叶 (女) 4次
●三葉(女)→瀧(男) 4回
●三叶 (女)→泷(男) 4次
●奥寺先輩(女)→瀧(男) 2回
●奥寺前辈(女)→泷(男) 2次
主人公2人に限って言えば、「君」が使われたシーンは、どれもストーリーが盛り上がりを見せるところです。
从仅限两位主人公的情况来看的话,采用“你”这一人称的场面,均是故事高潮。
●瀧のことが気になりながらも、奥寺先輩とのデートを応援する時(三葉)
●尽管相当在意泷,但仍然援助他和奥寺前辈约会(三叶)
●瀧と三葉が隕石の衝突を止めようと奔走する時(瀧・三葉)
●泷和三叶为阻止陨石撞击而奔走时(泷・三叶)
●お互いの名前を問いかけるラストシーン(瀧・三葉)
●在最后一幕相互询问对方名字的时候(泷・三叶)
作中では下記のように、「君」以外の言葉で呼びかけているシーンが多いです。
如下文所示,以“你”以外的人称称呼对方的场景很多。
●瀧→三葉 おまえ、三葉
●泷→三叶:你(おまえ)、三叶
●三葉→瀧 この男、あなた、瀧君
●三叶→泷:泷、这家伙、你(あなた)、泷君
ちなみに『日本国語大辞典』によると、「君」は次のように説明されています。
顺带一提,根据《日本国语大辞典》记载,“你”这一人称解释如下。
上代では、女性が男性に対して用いる場合が多いが、男同士、女同士の間で用いた例も見られる。中古以降は男女とも用いた。現代語では、同等または目下の相手をさす男性語。
上古时代,多用于女性称呼男性,却也能用于同性对话间。平安时代后男女均可使用。在现代语中则属于男性语,用以代指同级或下级人士。
明治〜昭和初期における「君」の印象
明治~昭和初期“你”的印象
川村学園女子大学・日本文化学科で学科長をされている長崎靖子氏著の論文『人称代名詞「僕」「君」の変遷』によると、
现任川村学园女子大学・日本文化学科学科长的长崎靖子女士在所著的论文《人称代名词「僕」与「君」的变迁》一文中是这样写的:
明治に入ると、「僕」「君」は小説、雑誌、新聞などに数多く見られるようになる。
进入明治时期后,「僕」「君」这两个人称逐渐多见于小说、杂志、新闻之中。
男子の謙称として使用されていた「僕」と、その対として使用されるようになった「君」は、男性の使用する人称という意識があったようである。そのため、明治になり女学生がその言葉遣いの中で「僕」「君」を使用することは批判の的となった。
作为男子谦称的「僕」,以及与之相对使用的「君」,似乎有种共识认为这两个人称属于男性用语。由此,明治时期的女学生在遣词中使用「僕」「君」一事成为了批判对象。
そして、
之后,
昭和13年、文部省が女学生の使う「僕」「君」を撲滅するという案を提出した(後略)
昭和13年,文部省提出了禁止女学生使用「僕」「君」这两个人称的方案(后略)。
とあります。「君」を使っている女性もいたのですね。男性語である「君」を一部の女性が使うようになった風潮に対して、多くの批判があったようです。
那时也有使用「你」的女性。针对一部分女性使用男性语中“君”这一风潮,似乎引起相当多的批判。
現代における「君」の印象
现代“你”这一人称的印象
それでは現代ではどうなのでしょうか?
那么,现代又是如何呢?
Yahoo!知恵袋で、「君」という二人称についての質問やコメントを調べてみました。
笔者在Yahoo智囊中查询了有关“你”这个人称的提问及回复。
男性から女性に対しての使用に関しては、
就男性以此称呼女性的意见如下:
●彼氏から「君」って呼ばれるのが嫌です
●不喜欢被男朋友用“你”这个人称称呼
●見下されている感じがする。上から目線
●有种被对方俯视的感觉。对方自认为高人一等
●嫌だ。ありえない
●很讨厌,不能接受
●距離を感じる。よそよそしい
●有距离感,感觉很生疏
などの否定的な意見が多く見られました。
类似的否定意见相当多。
その一方で、「相手との関係性による」という中立的な意見や、少数ですが「そう呼ばれるのが好き」「彼氏・夫との間で『君』と呼び合っている」という意見もありました。
另一方面,有“看和对方关系怎么样”这种中立的意见,也有少数人表示“喜欢被对方这么称呼”、“现在和男朋友、丈夫之间就用“君”这个人称互称”。
逆に、女性から男性に対しての「君」の使用については、下記の通り。
反过来,就女性以此称呼男性的意见如下:
●好きな女性から「君」と呼ばれるのが冷たく感じて嫌です
●被喜欢的女性用“你”这个人称称呼的话感觉很冷淡,不喜欢
●なんか見下している感じ
●感觉被轻视了
●上司ならまだしも、対等な関係で使うのは失礼
●上司也就算了,对等关系用这个人称很不礼貌
など、同じく否定的な意見が多くありました。
等等,同样否定意见很多。
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