关键字:はあっはあっ  ウマウマ イヤイヤ ジャックナイフ
その翌る日からの私の生活は、今までとはまるで違って、浮々した楽しいものになりました。さっそく電髪屋に行って、髪の手入れも致しましたし、お化粧品も取りそろえまして、着物を縫い直したり、また、おかみさんから新しい白足袋を二足もいただき、これまでの胸の中の重苦しい思いが、きれいに拭い去られた感じでした。  朝起きて坊やと二人で御飯をたべ、それから、お弁当をつくって坊やを背負い、中野にご出勤ということになり、大みそか、お正月、お店のかきいれどきなので、椿屋の、さっちゃん、というのがお店での私の名前なのでございますが、そのさっちゃんは毎日、眼のまわるくらいの大忙しで、二日に一度くらいは夫も飲みにやって参りまして、お勘定は私に払わせて、またふっといなくなり、夜おそく私のお店を覗いて、 「帰りませんか」  とそっと言い、私も首肯いて帰り支度をはじめ、一緒にたのしく家路をたどる事も、しばしばございました。
翌日,我的生活突然丰富多彩了起来,完全变了个样。我去了趟理发店,做了个头发,还买了些化妆品,重新缝补了一下衣服,还问老板娘要了两双新的白袜子。心中积压已久的痛苦心事,一扫而空。早上起床之后,和孩子一起吃了早饭,接着准备好便当,背着孩子就去中野上班了。除夕、大年初一的店里都很热闹。椿屋的阿早,这是我在店里的名字,阿早每天 都忙得团团转。丈夫隔天也会来酒店喝个酒,总是让我付钱,然后又悄悄溜走。夜深之时,他走进店里看了看,说:“回家吧。” 我也点了点头,收拾起东西来。之后我们常会结伴回家。