【日影】《情书》02
L0tiKJa0k/&rpid=194929&resourceId=194929_04_05_99/ 彼の暴動も空しく ―(1)― でもあいつは仕事をさぼってばかりで、ほとんど働いてくれませんでした 藤井君、ちょっとこっちやってください あいつとにかくたくさんの本を借りてくの それも青木昆陽の伝記とか、マラルメの詩集とかいう類の本 ―(2)― こんなの読むの 読むわけないじゃん、 藤井樹 ストレートフラッシュ 要するに、あいつは誰も借りてない白紙のカードに自分の名前を書くのを楽しんでただけなの 飽きれた私は彼にこう言いました 馬鹿じゃない ―(3)― 、 飽きもせずに、 ―(4)― とにかく、変なやつでした
結局あたし達は図書室員送りにされました 要するに誰も借りないような本ばかりだったの でも彼にはこのいたずらがよっぽど気に召したみたいで しょっちゅうやってました