《雨月物语》共五卷九篇志怪小说,融合日本民间传说和中国神怪故事,由上田秋成创作,上田秋成生于日本江户时代中期,幼名仙次郎,本名东作,秋成为其雅号。

赤穴宗右衛門(あかなそうえもん)左門(さもん)
月も山の端に隠れ暗くなったので、これまでにしようと左門が戸を閉め、家に入ろうとすると、見えた。おぼろげな薄闇の中に確かに人がいて、風に揺られるように、ゆらりゆらり、と近づいてくるのだ。あれは、胸を高鳴らせ、目を凝らすと、まさに赤穴宗右衛門であった。左門は躍り上がる思いであった。 「兄上、私は今朝早くから今まで待ち続けていました。約束を破らずおいでくださって、うれしくてなりません。さあ、こちらへお入りください。」 しかし赤穴はただうなずくばかりで、まったく何も言わずにいる。左門は先に発って、家の中へと赤穴を案内し、南に向いた窓の下に向かえて、座に着かせた。 「兄上のおいでが遅かったので、母も待ちわびていましたが、きっと明日お戻りになるだろうともう寝床に入られました。起こしてまいりましょう。」 立ち上がりかけた左門を赤穴は頭を振ってとどめたが、やはり何も言わないでいる。
月亮渐渐向山的那一端暗去,左門想着今天就这样吧,正打算关门入屋,忽然看见,恍恍惚惚的黑暗里确实有个人在。就好像被风吹着,摇摇晃晃朝这边走来。那是?。。。左門心情激动,揉揉眼睛,确实就是赤穴宗右衛門。左門的心情雀跃了。兄长,我从今天早上一直等到现在。您遵守约定前来,我真是太高兴了。来,快进来吧。” 然而赤穴只是一味的点头,什么也没说。左門先走一步,将赤穴带进家门,让他坐在靠南面的窗边。 “因为兄长来的晚了,母亲本来在等,后来说是可能明天回来,所以就去睡了。我去把她叫醒吧。” 赤穴摇着头阻止了想站起来的左門,还是一句话也没有说。