万葉恋歌 「-藤の章-」(遊佐浩二) 14 突然的吻(下)
空ろな彼女と目が合って、僕は一気に酔いが覚めた。いくら彼女が酔っているからといって、またキスをしてしまった…しかも、それ以上をしようと… 「はぁ、無防備すぎるんだよ!バカ…今日はもう帰る。ちゃんとあとで鍵閉めておきなよ。…それと…ごめん。」 僕は、彼女の顔も見ずに足早に部屋から出て行った。彼女の部屋のドアを閉めて、僕は…その場に思わず座り込んだ。 「何してんだろう、僕…」 『さ寝そめていくだもあらねば白たへの帯乞ふべしや恋も過ぎねば』 もっと君を抱きしめていたい。愛したい。でも…君は僕の手の中から逃げていく。 彼女を目の前にすると、理性が利かない。僕は一体どうしてしまったんだろう。
触到她朦胧的目光,我一下子从醉意中清醒过来。趁她醉得这么厉害,居然再次吻了她,而且还想要做更多。 “哈,你太没有防备了!真笨啊……今天我该回去了,之后要记得好好锁门哦。还有——抱歉!”我没有再看她的脸,迅速从她的家里逃离。 关上他家的门之后我不由得瘫坐在了那里。 “在做什么啊……我这人!” 『才共寝,曾几时许;竟乞还衣带,恋思犹未息。』 我想再抱着你,想再爱你。但是,你还是从我手中溜走了。 在她面前的话,我就会理性全无。我究竟是怎么了?