涙とともにパンを食べたものでなければ人生の味はわからない-------ゲーテ


Johann Wolfgang von Goethe
(1749~1832)

ドイツの詩人、小説家、劇作家。

フランクフルトに生まれ、ライプチヒ、ストラスブールなどの大学に学んだのちシュトルム‐ウント‐ドラングの芸術運動に参加。「若きウェルテルの悩み」で一躍名声を博し、詩、小説、戯曲などに数々の名作を生んだ。政治家としても活躍。かたわら自然科学も研究。代表作は「西東詩集」「詩と真実」「ヘルマンとドロテア」「ウィルヘルム=マイスター」「ファウスト」など。


今日の話題は、『涙』だ。

男は涙を見せるなと、男だったら、誰もが、父親に、叱れることがあるでしょう。そのように、成長しながら、強くなってきた。どんな辛さ、苦しさがあっても、涙を我慢できる。これこそ、男らしいって、自慢するでしょう。

子供の時、『泣き虫』と呼ばれる人が、いっぱいでしょう。けんかしたとか、夜道を寄ったと、注射されたとか、涙が、ざわざわして、どんなに、爽やかだろう。その時、泣きながら、母ちゃん、婆ちゃんって呼んだ。本当に、いい思い出だった。今なら、そんなことできたら、『泣き虫』と呼んでもいい。『泣き虫』と呼ばれるのも、幸せだなことだなぁと、わたし、そう思っている。

涙が、まだ、あると言えるなら、感情が、中にあると言えるでしょう。特に、この暖かさが、だんだん、なくなっちゃう世の中に、涙が、まだあるなら、こころが、まだ、暖かいだとの証拠だ。

一番、美しいシンーが、母が、駅まで、送ってくれた時、手を振りながら、涙が、流れてきたのだろう。異郷の旅人たちは、このシンーが、何度も、夢のかなに、現すだろう。

恋の涙が、どんな味でしょう。時に、甘くて、時に、辛くて、時に、酸っぱくて、時に、苦しくて、まあ、なんでしょうね。でも、一つ分かるのは、恋の涙が、きっと、輝いて、眩しくて、人の心を動かすものがある。だって、心を込めていないと、涙が出られるわけがないんだ。

人間ってさあ、笑顔だけで、生けないものだの。たまには、涙も出ようよ。人に、笑われても、かまわない。男らしくなくても、かまわない。そして、涙を拭いて、もっと、しっかりして、元気になって、強くなって、今度は、転ばないように...

涙とともにパンを食べたものでなければ人生の味はわからない。そのとおりだ。覚えておこう。