芸能ビジネスの世界では、長らく「子役は大成しない」と言われてきた。「子役で大成したのは故・美空ひばりさんくらい」という言葉もあった。だが、今やそんなジンクスは完全に消えた。

长久以来,娱乐圈始终流传着“童星不会有大成就”的说法。还有人说“童星出身并成就辉煌的只有已故的美空云雀女士”。不过如今这种消极的论断已经不复存在。

子役としてデビューし、現在も第一線で活躍する俳優、女優はというと、池松壮亮(29)、神木隆之介(26)、染谷将太(27)、中川大志(21)、濱田岳(31)、柳楽優弥(29)、井上真央(32)、杉咲花(22)、志田未来(26)、松岡茉優(24)、宮崎あおい(33)と、枚挙に暇がない。

童星出身目前仍活跃在一线的演员们不胜枚举,池松壮亮(29岁)、神木隆之介(26岁)、染谷将太(27岁)、中川大志(21岁)、滨田岳(31岁)、柳乐优弥(29岁)、井上真央(32岁)、杉咲花(22岁)、志田未来(26岁)、松冈茉优(24岁)、宫崎葵(33岁)等。

神木隆之介

なぜ、昔は子役が大成しにくかったのか? 第一に、子供のころからスター扱いを受けることで、感覚が麻痺する者がいたためらしい。スタッフに対して居丈高に振り回ったり、浪費を繰り返したりする子役がいたという。売れなくなった後も浪費癖が直らず、犯罪に走ってしまった者もいた。市井の人と感覚がズレてしまったら、いい俳優、女優になるのは難しいだろう。

为什么曾经的童星很难成就一番事业呢?第一,因为从孩提时代就受到了明星般的待遇,一些童星并没有树立好自身的三观。据说有的童星对工作人员的态度极差吆五喝六,推崇拜金主义。有些孩子在不当演员后仍然挥金如土并走上了犯罪的道路。如果耍起大牌的话,成为好演员就相当困难了。

「今の子役出身者は違いますよ。元子役だからダメなんてことはありません」。そう語るのは芸能ジャーナリストの渡邉裕二氏だ。そうなった理由の一つは、芸能プロダクションが子役時代から一貫してマネージメントするようになったから。子役の面倒を一生みる覚悟で育成や仕事選びをしている。

“现在的童星与从前大不一样呢。现在的演员要是童星出身的话那基本上没有黑历史可以挖”。娱乐记者渡边裕二说道。这么说的其中一个原因就是经济公司从孩子很小的时候就开始为他们规划。带着要照顾童星们一生的觉悟,对其进行培养和演艺工作的把关。

以前の子役は多くが児童劇団や子役専門プロダクションに所属していたので、思春期以降のマネージメント能力面が弱かったようだ。今は有望な子役を児童劇団や子役専門プロダクションからスカウトする芸能プロダクションも多い。

以前的童星大多都隶属于儿童剧团和童星专属经纪公司,但是当孩子们进入青春期以后公司也就放羊式管理了。现在很多经纪公司从儿童剧团和童星专属经纪公司选出星途无限的儿童演员。

再生回数365万超

重播点击率超过365万次

「社会も変わりました」(渡邉氏)。昭和期には、子役として働く子供の稼ぎをあてにする親もいた。その収入を巡って両親が不仲になるケースもあった。だが、最近の親は、大半が子役を稽古事の一つと考えていたり、俳優や女優になりたい子供の夢を実現させる手段に過ぎないと考えていたりするという。

“社会也在改变”(渡边氏)。在昭和时期就有父母让孩子去当小演员将孩子视为摇钱树。也有父母因为孩子赚取的劳务费而闹得不可开交的传闻。但据悉如今的家长大部分将儿童演员视为艺术培养,是那些拥有演员梦的孩子们圆梦的必要手段。

子役が大成しても不思議ではない時代になったわけだが、そのパイオニアは安達祐実(38)に違いない。子役時代から現在までほぼ切れ目なくドラマや映画に出演し続けている上、近年は、女性の間で「美のカリスマ」として支持されている。ビューティマガジン『VOCE』(講談社)の企画で9月20日に公開した安達のセルフメイク動画は、再生回数が365万回以上にも達しているのだ。

当下演艺圈内童星当道已不是件稀奇事,而安达祐实(38)正是这一切的开拓者。她从童星时代起就一直活跃在荧幕上,近几年被女性观众大力支持将她视为“美的代表”。9月20日美妆杂志《VOCE》(讲谈社)的一档专栏中公开了安达祐实的美妆视频,播放次数达到365万以上。

男性からの人気もまた高い。『週刊プレイボーイ』9月14日発売号の表紙とグラビアに安達が登場すると、その美貌や清潔感ある色気などが評判となり、スポーツ紙などがニュースとして扱ったほどだ。

同时也拥有大量男性粉丝。安达祐实作为封面人物登上了9月14日发售的《周刊Playboy》,其无瑕的面容以及既清纯又性感的气质广受好评,体育报等媒体也以此进行报道。

とはいえ、ここまでの安達の道程は決して平坦ではなかった。子役として「超」が付くほど売れっ子だったことが、足枷となった時期があった。

然而,安达祐实的演艺之路绝非一帆风顺。那段红得发紫的童星经历使她在一段时间内深受束缚。

どの役をやっても…

无论饰演哪个角色……

安達がモデルとしてデビューしたのは2歳の時。その後、天才子役と呼ばれるようになり、12歳だった1994年には主演ドラマ『家なき子』(日本テレビ)が大当たり。最終回の視聴率は37.2%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)に達し、翌1995年には続編も作られた。これにより、あの時代に生きていたすべての人の頭の中に、安達の名前と姿が焼き付けられたと言っても過言ではない。

安达祐实2岁的时候作为模特出道。此后,一直被大众称为天才童星,1994年12岁的她主演了电视剧《无家可归的小孩》(日本电视台)红遍大江南北。最终的收视率高达37.2%(VideoResearch调查、关东地区),转年1995年又参演了续集。毫不夸张地讲自此安达祐实的名字及形象被那个时代的人们深深地印在脑海里。

その後も順調にドラマ、映画へ出演するが、困ったことが起こる。「どの役をやっても『家なき子』にしか見えない」という状態が続いたのだ(2019年3月23日付、スポーツ報知の本人インタビューより)。生身の安達は成長し続けているのに、見る側の頭の中には子役の安達が存在し続けた。

在此之后也顺利地拍摄了一些电视剧和电影,不过困扰也随之而来。一直以来“无论演哪个角色,都有《无家可归的小孩》的影子”(2019年3月23日安达祐实接受体育报知时的采访)。虽然安达祐实本人在不断成长,但在观众们眼里她始终还是那个童星的形象。

長く安達の取材を続けてきた前出の渡邉裕二氏が語る。

长期对安达祐实进行采访的前文所提到的渡边裕二说道。

「子役のイメージを払拭するため、水着写真集を出したり、映画でヌードになったりした。脱・子役のための努力でした」

“为了摆脱童星的形象,她还拍摄出版了泳装写真集,在电影中也有过裸露出演。真的付出了很多”

高校3年生の時に水着写真集『Yumi Adachi 17歳』を出し、2014年の主演映画『花宵道中』でヌードを披露したことだ。本人なりに熟慮した末のことだったようだ。子役出身の女優の場合、声が変わらないこともネックになる。声変わりしないので、大人になった後も、見る側は子役時代のことを想起してしまいがちなのだ。

高三时拍摄了泳装写真集《Yumi Adachi 17岁》,2014年在所主演的电影《花宵道中》中挑战裸体演出。这一切似乎都是她本人经过深思熟虑的决定。童星出身的女演员,长大后没有变声也成了事业的绊脚石。因为声音没有改变,即使长大后仍出现在荧幕上,观众也还是容易想起她童星时期的作品。

スキャンダルがない

零丑闻

子役のころから活躍していると、見る側の親近感が強くなりすぎて、一人前の俳優、女優として見られにくくなってしまうという弊害もある。子役が、まるで幼い頃から見てきた隣家の子供のように思えてしまうのだ。そんなこともあり、子役から俳優、女優になる間、受験などに合わせて休養期間を設ける者も少なくない。井上真央らがそうだ。

从童星时代就开始活跃在荧屏上,有着很强的观众缘,但当成为可以独当一面的演员时观众反而无法注意到他们的成长。童星对于观众而言就如同从小看到大的邻居家孩子一样。也有的童星在过度成为演员的期间因为升学考试等原因暂停了演艺事业,井上真央等人就是如此。

話を安達祐実に戻そう。安達は大きなブランクもスランプもなく、安定した人気を得ている。なぜだろう?

我们继续回到安达佑实这边。安达在演艺事业上没有长时间的空白期和低迷期,获得了稳定的人气。这是为什么呢?

「まず、子役のころに『天才』と言われたくらいで、演技の土台がしっかりしている。なにより大きいのが、本人が何事に対しても真面目であるところでしょう。離婚と再婚こそあったものの、スキャンダルというものが一切ない」(前出・渡邉氏)

“首先,她在童星时期就被称为‘天才’,有很扎实的演技基础。当然最重要的是她本人的敬业。虽然有过离婚和再婚,除此以外没有任何的丑闻”(同前文・渡边)

確かにそうだ。芸歴は36年にもなるが、スキャンダルはなかったし、「態度が悪い」といったネガティブな報道も皆無。2005年にお笑いコンビ、スピードワゴンの井戸田潤と結婚し、1女をもうけ、2009年に離婚したが、その際も安達側の非を指摘する報道はなかった。2014年にはカメラマンの桑島智輝氏(41)と再婚。2016年に男児を出産した。女性として、母親として、非難されるところがないのも人気につながっているようだ。

正如渡边说的那样。虽然安达身处演艺圈长达36年,但一直没有丑闻也没有“态度不好”那样消极的报道。2005年她与搞笑组合“急速货车”的井户田润结婚并生下女儿,2009年二人离婚但没有任何报道指出婚姻的破裂是因安达的过失。2014年与摄影师桑岛智辉(41岁)再婚。2016年诞下一名男婴。无论是作为女性还是母亲,都可以说是无可挑剔,在这一点上也吸引了大批粉丝。

ずっと同じ時代を生きてきた

与同龄观众一同成长

2018年6月には人気シンガーソングライター、吉澤嘉代子(29)のシングルCD「ミューズ」のジャケット写真にセミヌードで登場した。露出度は高いのに、決して卑猥ではなく、透明感のある美しさが話題になった。吉澤は女性にも人気のあるアーチスト。女性ウケも狙ったのだろう。

2018年6月,安达佑实为人气歌手吉泽嘉代子(29岁)的单曲CD《缪斯》拍摄封面并以半裸的姿态登场。虽然接近全裸但并不艳俗反而流露出独特的透明美感,也因此成为热议的话题。吉泽同样是深受女性欢迎的艺术家。安达此举意在捕获女性粉丝的心吧。

「安達さんの強みは女性にも人気のあるところなんです。特に30代から40代の女性に支持されている。これは子役出身ならではですが、ずっと同じ時代を生きてきたことで、共感されているのでしょう」(同・渡邉氏)

“安达的优势在于拥有大批女性粉丝。尤其深受30~40岁女性的喜爱。这是童星出身的演员独有的优势,演员与观众彼此间互为同龄人因此产生共鸣了吧”( 同前文・渡边)

ずっと一緒の時代を歩んできた子役出身の俳優、女優に共鳴する・・・。芸能人と見る側の新しい関係なのかも知れない。

与一同成长的童星出身的演员们产生共鸣··。这说不定是艺人与观众之间新的关系。

安達の場合、40歳を2年後に控えながら、若々しいのも魅力の一つだろう。それについて本人は『VOCE』の9月23日付デジタル版でこう語っている。

两年后安达佑实也将步入40岁,童颜也是她的魅力之一吧。关于这一点安达在9月23日发售的《VOCE》电子版中说道。

――年齢を重ねて老けるどころか、進化し続けている秘訣は? 

—随着年龄的增长,逐渐变老,事业上不断进取的秘诀是什么?

「う~ん。『こうでなければいけない』的な意識がないからかな。求められることをやる、という職業を36年も続けてきたからか、自分自身のキャラをそんなに強く押し出すタイプではなくて。だから、どんな風にも変わっていけるのかなと思います。『こういうのが新しいよ』と言われればそうなれるし、何の未練もなく次に行ける。『わたしはこうだから! 』を貫くと、だんだんそれが古くなってしまうような気がします」

“嗯~。因为没有刻意地要求自己“必须要去做某事”吧。因为这36年来的工作一直是听从各方安排的,我不是突出强调自己个性的那种人。所以我能适应各种风格的改变。即使听到大家说“这是新的转变哦”,我也会毫不犹豫地进行下一次的转型。一成不变的话我会感觉自己变老的”

飾らない言葉だ。これもまた安達の人気の一因なのだろう。

朴实的话语。这也是安达受欢迎的原因之一吧。

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