また、関西圏を走る京阪電気鉄道では、ラッシュ時の混雑対策として片側が5ドアでロングシートの車両(通常車両は3ドア)を運行しているが、通勤時間帯が終わると5つのドアのうち2つを開かずの扉にし、その扉前のスペース天井から座席を降ろす。つまり、ラッシュ時には座席が天井に収納されるという凝った造りなのだ。

此外,在关西地区运行的京阪电气铁路为应对高峰期的拥挤,使用了一侧5个车门设有长座椅的车厢(普通车厢是3个门),高峰期结束后,5道车门中的2道会作为车窗而不再开启,而窗前的空间则会从车顶降下座椅。也就是说,采用了高峰期座椅会收纳到车顶里的独特设计。

こうして見ていると、「大阪の鉄道会社が座ることを重視するのは、東京より人口が少ないからでは?」と思ってしまいがちだが、要因は他にもある。

这么看来,可能会有人想“大阪的铁路公司重视座位是因为比东京人口少吧?”不过也有其他原因。

1つは、「人の流れ」。東京は通勤時に人々が一斉に首都圏から東京23区内へ向かうが、大阪では関西圏から一斉に大阪中心部へ向かうわけではない。関西圏には、大阪以外に京都、神戸といった人口集中地区があり、奈良、和歌山などを含め、それぞれが独自の文化と求心力をもっている。東京のように、中心地からベッドタウンが同心円状に広がっているわけではないのだ。

其一是“人员流动”。东京的通勤期间人们会一齐从首都圈各区县赶赴东京23区,可大阪却不是关西圈一齐赶赴大阪市中心。关西圈除大阪还有京都、神户等人口集中地区,包括奈良、和歌山等,都有着各自的独特文化和向心力。并非像东京那样是从中心区域到住宅城呈同心圆状分布。

2つ目は、関西圏では鉄道会社の経営競争があり、それぞれの会社が乗客へのサービス向上に努めてきたという歴史だ。京都―大阪―神戸間を阪急電鉄、京都―大阪間を京阪電気鉄道、大阪―神戸間を阪神電気鉄道と、3社が同じように結んでいるので、乗客はどの電車に乗るか選択ができる。乗客は当然、座れる可能性の高い快適な鉄道を選ぶので、各鉄道会社は座席数の多い快適な車両を競うというわけだ。

其二是因为关西圈存在着铁路公司之间的经营竞争,每家公司都有着努力提高乘客服务的历史。京都-大阪-神户间的阪急电铁、京都-大阪间的京阪电气铁道、大阪-神户间的阪神电气铁道,三家公司有相同路线,乘客能选择乘坐哪趟车。乘客当然会选择入座可能性更高的舒适火车,所以各家公司当然会竞争使用座椅数量多的舒适列车。

東京も鉄道会社は1つではないが、JR、私鉄、地下鉄が相互乗り入れを行っており、一地区の客を取り合う構造にはなっていない。目的地の駅がどの路線にあるかで、乗る電車は自動的に決まってしまうのだ。

东京的铁路公司虽然并非只一家,也有JR、私铁、地铁等相交,却没有形成争夺某地区乘客的构造。根据目的地的车站在哪条线路上就自动决定该乘坐哪趟车了。

ところ変われば、電車も変わる。電車が変われば、通勤も変わる。毎日の通勤事情にも、土地の歴史あり。押し合いへし合いの通勤ラッシュも、東京の現在だからこそ味わえる歴史の1ページなのだと思うと、毎日の電車が少し愛おしく感じられる…かもしれない。

地区不同,轨道交通也有变化。车厢不同,通勤也会有异。每天的平凡通勤路也蕴含着风土历史。一想到拥挤不堪的通勤高峰也是能玩味的东京的现在独有的历史篇章,会觉得每天乘的电车也多少有些可爱了……可能吧。

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