中国で多くの若者が帰省する春節連休中の2月5日、江蘇省邳州市で「お見合いパーティー」が開かれた。男性の参加者は100人以上。これに対し、女性はわずか5人だった。邳州市の担当者は「もともと男女の比率がアンバランスな上、女性の結婚観も変わってきており、男性の結婚が難しくなっている」と嘆く。

中国农历春节,很多年轻人都会回家过年。今年2月5日,江苏省邳州市开展了一次“相亲活动”,这次相亲活动有100多位男性参加,而女性却只有5位。对此,邳州市负责人感叹:“原本男女比例就不平衡,再加上女性婚姻观念发生变化,这下男性更难结婚了”。

中国の農村部では男性の結婚難が深刻となっている。河北省のある農村では、都会で働いている女性の玲さんが春節に帰省することが地元で「ニュース」となり、住民によって帰省前に「お見合いスケジュール」が組まれた。玲さんは1日平均10人、連休中に90人近くの男性と話し合い、自宅でゆっくり休む暇も無かった。年収や仕事内容などを面接官のように尋ね、一部の男性とは電話番号や微信を交換したが、「気に入った男性はいなかった」と話している。

中国农村男性的结婚难问题十分严峻。河北某农村,一位在城市工作的女性小玲春节回家成了当地的“大新闻”,家里人早在她回家前就安排好了“相亲行程”,小玲回家后平均一天要相亲10个人,整个假期见了将近90位男性,完全没有在家休息的时间。她像面试官一样询问着对方的年收入和工作内容,虽然最后也和几位男性交换了电话号码和微信联系方式,但她觉得“没有自己喜欢的对象”。

中国の2020年の国勢調査によると、結婚適齢期の20~40歳人口は男性が1752万人多く、人口性比は女性を100とすると男性は108.9となる。中国では人口抑制のため1979年から2015年まで「一人っ子政策」が続いたが、男児を求める伝統的価値観が根強く、妊娠中に女児と分かると中絶する夫婦も少なくなかった。政府は妊娠中に性別を調べることや女児という理由で中絶することを禁じているが、全国で徹底することは困難だった。

中国2020年人口调查数据显示,中国适龄人口,即20~40岁人口中,男性比女性多出1,752万人,男女性别比例为108.9:100。为抑制人口增长,中国在1979年~2015年一直实施着“独生子女政策”,但由于很多家庭想要男孩的传统观念根深蒂固,很多夫妻在妻子怀孕时得知是女孩就会流掉这个孩子。虽然政府已经禁止怀孕过程中查看胎儿性别以及以女胎为由终止妊娠,但依旧很难做到覆盖全国。

特に働き手として男児を求める農村でその傾向が顕著だ。男女の出生比率が140対100という地域も珍しくない。さらに、女性は成人になると大半が都会に働きに出ていく。レストランや小売店の従業員となって、都会生まれで高学歴、高収入の男性との出会いを求める。農村の男性も都会に出稼ぎに行くが、宿舎暮らしをして工事現場で働くことが多く、女性との出会いは少ないため、やむなく故郷に帰る人も多い。中国では都市戸籍と農村戸籍が分かれており、農村出身者が都市戸籍を取得するのが難しいハンディもある。

在农村,男孩作为一大劳动力,这种倾向便尤为明显。不少农村地区的男女出生比例达到了140:100。再加上大部分女性成年之后都会到城市中打拼。在饭店、零售店工作的她们更希望能与城市的高学历高收入男性交往。虽然农村男性也会到城市中赚钱,但他们大多数都在工地工作,在宿舍栖身,很少有机会接触女性,久而久之不得不回到故乡。再加上中国分城市户口和农村户口,农村人很难取得城市户口。

こうした結果、農村は「男余り」の状態となる。中国メディアによると、河南省泌陽県の農村地帯では男女の在住人口比が10対1という。

久而久之,农村便出现“男多女少”现象。据中国媒体报道,河南省泌阳县农村地区男女常住人口比例为10:1。

結婚の際に男性側に求められる多額の費用もネックとなっている。中国では結婚と同時にマイホームを購入することが一般的で、最近は自動車も「マストアイテム」となっている。費用を支払うのは基本的に男性側だ。

此外,男性结婚所要付出的高额费用也是结婚难的一大原因。在中国,基本上结婚需要买房,最近汽车也成为“结婚必备”,而这些金钱基本都需要男方负担。

河南省の農村では結納金に15万元(約273万円)、家を買うのに45万元(約820万円)、そのほか結婚式や乗用車の購入など総額75万元(約1367万円)が「相場」という。農民の平均年収は2万元(約36万円)未満で、とても結婚は困難だ。

以河南省农村为例,一般来说,彩礼15万元、买房子45万元、其余婚礼、买车等项目大概需要75万元。而农民的平均收入不到2万元,这么来看结婚真的十分困难。

2020年国勢調査によると、15~19歳人口の男女比率は116.2対100。20~40歳人口の108.9対100より開きがある。最近の出生比率は男女比が縮まる傾向だが、それでも0~5歳で110.9対100と差は大きく、「男余り」は今後さらに深刻となる。

2002年人口调查数据显示,15~19岁人口男女比例为116.2:100,比20~40岁109.9:100的男女比例差距更大。虽然近来出生比例正在逐步缩小,但0~5岁的男女比例依旧达到了110.9:100,“男多女少”问题今后会更加严峻。

一方、北京市の在住人口性比は女性100に対し男性は98.8、上海市は97.8、広州市は99.1など、大都市の大半は女性の方が多い。ただでさえ男性が多い中、女性は都会に出ていく流れが続けば、「男余り」の農村が全国で増えていくことになるのは確実だ。識者は「都市と農村の格差を改善し、戸籍や社会保障制度、雇用、医療、年金を平等にすべきだ」と提言するが、男性が絶対的に多い現状は続くだけに、根本的解決策は難しい。

另一方面,北京市常住人口男女性别比例为98.8:100,上海市常住人口比例为97.8:100,广州市常住人口比例为99.1:100,也就是说,城市中的女性要比男性多。本来整体人口男性就多,如果女性继续流入城市,全国“男多女少”的农村势必会越来越多。虽然有人提出要“缩小城市与农村的差距,建立平等的户籍和社会保障制度,以及平等的雇佣、医疗、养老金政策”,但面对男性越来越多的社会现实,很难从根本上解决这些问题。

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