日语文学作品赏析《古傷》
『なに考えてんだィ、さあもう一杯』
内田君は、兎もすれば沈み勝ちの私を、とろんとした眼で見据えながら、ビールのコップを取上げた。
『うーん』
私は熱っぽい目を擦りながら、手を出し
(あッ……)
ドキン、胸の中で音がした。
突出されたコップの中には黄金色の液体を透して、内田君の右頬の小さな古傷が、
而もその上、その傷は私が一時の興奮から
(……迪子ダ……)
内田君がもぐもぐと口を
『バカ』
力一杯コップを叩き落した。コップは
『なんでェ、俺よか、酔ってやがる』
内田君は熱っぽい顔をして床を睨んだ。
その右頬に小っぽけな古傷が、「知らん顔」してくっついていた。
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