MAO的コラム 中国語から考える-相原茂

MAO的专栏 由汉语想到的-相原茂

日本円と元との交換レートは、大体14元ぐらいだ。日本円の100円を人民元に換えると7元ぐらいになる。1万円はだから700元ぐらいだ。

日元与人民币汇率大致是14的样子。日元100元能换7RMB,1万日元就是700RMB了。

中国人の都市部での平均給料はよく2000元と言われる。単純に日本円にすると3万円足らずだ。われわれは安いなあと思う。確かに日本の何分の一かだ。しかし、現地の、中国人の感覚はどうなのだろうか。彼らにとって2000元の給与はどのぐらいの価値を持つのか。

常说中国城市地区的平均工资是2000元。简单换算成日元的话还不到3万日元。我们日本人觉得好少啊。确实那只相当于日本的N分之一。那么,当地的中国人的感觉是怎样的呢?对他们来说2000元有多少价值呢?

これが実感できるには、中国のその土地にしばらく住んで暮らしてみて、人民元を使った生活をしてみなければなるまい。

要有实际感受,就必须得在中国的土地上生活一段时间,使用人民币生活才行。

野菜や肉を買い、日用品を買い、バスやタクシーにも乗り、時には衣服を新調し、友だちとも付き合う。普通の中国人らしい、普通の生活を中国で半年ぐらいは送らねばならないだろう。しかも使って良い金額は2000元ということになると、なかなかこんな実験はできそうにない。

买菜买肉、买日用品,乘公交的士,时不时买点新衣服,以及和朋友交往。得跟普通中国人一样,在中国过半年普通生活才行吧。不过可支配收入2000元的话,让人觉得要这样生活实在困难。

先日、中国ビジネスに関わっている方と夕食を共にする機会があった。1年を通じて半分ぐらいは中国に出かけているそうで、主に日本への留学生を募集し、東京で日本語学校ビジネスを展開している実業家だ。その彼が言うには……

前日,我有幸与从事中国商务的人共进了晚餐。据说他一年里一半时间都在中国,主要招募赴日留学生,是个在东京经营日语学校的实业家。他这么说……

「だいたい、掛ける80ですね」

“大致是80倍的样子”

つまり元を80倍すれば現地でのお金感覚がわかるという。1元はすると日本円80円というわけだ。なるほど、いい感じだ。

就是说把人民币乘以80就能感觉当地的金钱价值了。即1RMB相当于80日元。原来如此,那感觉挺好啊。

長年中国ビジネスに関わり、かつものごとの勘所をわしづかみすることに長けている人のいうことだ。ストンと腑に落ちるところがある。

这是常年在中国出差,且擅于观察,会抓重点的人说的。这么说来倒是有一种恍然大悟的感觉。

例えば、北京飯店のロビーで珈琲を飲む。1杯60元ぐらいする。日本人でも高いなあと思う。しかし、日本円になおすと、千円を切るぐらいだ。まあ、日本並みか、ぐらいで落ち着く。

比如在北京饭店大厅喝咖啡。一杯要60元,这对日本人来说也很贵。可换算成日元的话也就不到1000日元。那么大概跟日本相当,也差不多。

しかし、中国での感覚からすればこれは掛ける80で、4800円ぐらいになる。つまり1杯5000円の珈琲を飲んでいるのだ。なんとも高級な飲み物である。これはもうステータスを飲んでいるということになる。あるいは北京飯店という「雰囲気を飲んでいる」わけだ。平常心ではとても飲めない。

可是,如果以中国的感觉乘以80的话,就变成4800日元。就是说一杯咖啡要5000日元。那饮料也真是太高级了。这已经是喝身份了。要不就是喝北京饭店的“高级氛围”。要保持平常心来喝简直不可能。

中国人はこういう「見栄っぱり」なところがある。

中国人有这种“爱面子”的地方。

都市のエリート層なら月収1万元もありうる。1万元でも日本円で14万円ぐらいだから、たいしたことがないと思うかもしれないが、これも「×80」をすると、月額80万になる。ボーナスも加わるから、年収1千万クラスだ。日本でもビジネスマンで1千万プレーヤーはなかなかいない。

城市精英层也有月入1万元的。不过1万元也只相当于14万日元,可能也不觉得怎么样,可要是“×80”的话,月入就有80万了。加上奖金,年收入就是1000万日元级别。即使在日本年收入1千万的职场人也不多。

なるほど、「×80」でこういう感覚がわかる。

原来如此,“×80”就能明白那种感觉了。

この間中国で会った若い人は、月給3000元ぐらいと言っていた。都市部だとここらあたりが普通だという。これも「×80」で24万円になる。24万なら、まあ生活できなくない額だ。

前一阵在中国遇到一个年轻人,说是月入3000。据说在城市地区这很普通。这“×80”的话就是24万日元。24万日元的话还是能马马虎虎生活的。

日本では安いのに、中国では高いというのは「ホテルの珈琲」だけではない。例えばマクドナルドの値段が高い。それからスターバックスも高い。日本だと、安いハンバーガーや珈琲の代名詞みたいな店だが、中国ではむしろ、「欧米風の、高級な、センスの良い」お店というイメージがある。だから値段が高めに設定されているのだろう。

在日本便宜,中国贵的不仅是“饭店的咖啡”。比如麦当劳的价格也贵。星巴克也贵。在日本相当于便宜汉堡和咖啡代名词的店在中国倒是成了“欧美式高级的有品位的”店。所以才卖那么贵吧。

それに対して例えば上海市民が、朝、出がけにぱくつく“包子”、つまり肉まんや野菜まんのたぐいは1個が1元というのが相場だ。こちらは安い。まさに「100円肉まん」だ。日本の「100円バーガー」や「100円おにぎり」と同じようなものだ。

相对的比如上海市民早上出去大口吃的“包子”,这些东西大概是1元1个。就很便宜。相当于“百日元包子”。这就跟日本的“100日元汉堡”和“100日元饭团”类似了。

中国でベストセラーの小説を1冊購入した。24.8元であった。「×80」をすると、1984円である。日本でも確かにそんなものだ。

我在中国买了一本畅销书。一本24.8元,“×80”的话就是1984日元。跟日本大致相当。

いろいろな値段に「×80」をしてみよう。

以后也试着把各种价格“×80”吧。

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