保密法案 违背民主

「クレタ人は皆うそつきだ」と、クレタ人Aが言った。Aの言葉が正しいとすると、Aもうそつきということになり、クレタ人が皆うそつきかどうかは真偽不明となる。よく知られたパラドックスである

“克里特人都是骗子”,克里特人A说。假设A的话是正确的,那么,A也在骗人,究竟克里特人是否都是骗子便难辨其真伪。这是一个闻名于世悖论。

これとは次元が違うが、話を聞くと似たような眩暈(めまい)を感じてしまう。安倍政権が準備する特定秘密保護法案である。「重要な秘密は漏らしてはならない。ただし、どれが重要で、どれが重要でないかは重要な秘密である」と言われているようだ

虽然与此程度不尽相同,但闻之却感到一阵相似眩晕,这就是安倍政权准备施行的特定秘密保护法案。意思是要让百信知道“重要的秘密严禁泄露,如何区分何为重要,何为不重要本身就是个重要的秘密”

法案の概要を読むと、防衛、外交、スパイ、テロの4分野で、それぞれ「特定秘密」にできる項目を並べている。漏洩は厳罰に処せられるのだが、書きぶりが抽象的かつ網羅的なので、なんでもかんでも秘密にされかねない怖さがある

阅读一下法案概要就会发现,在防卫、外交、谍报及恐怖活动4个领域都列有可设置为各自“特定秘密”的项目。一旦泄露将予以严惩,可由于撰写得过于抽象及概括,因此给人以任何事都有可能被视为秘密的恐惧感。

米国との間で軍事情報などを共有する必要性が高まり、「保秘」の仕組みも万全にする必要があるということらしい。安全保障上、表に出せない情報はあるだろう。ただそれは、国民の知る権利、ひいては国民主権の原理とぶつかる関係にあることを忘れるわけにはいかない

由于与美国之间在共享军事情报等发面的必要性不断高涨,“保密”的框架有必要做到万无一失。在安全保障方面恐怕会有不能公诸于世的信息内容。只不过在此情况下,你不能忘记国民的知情权力,乃至于正处于与国民主权原理相抵触的位置。

なにが特定秘密かを決めるのは「行政機関の長」だ。その判断が適切かどうかを見張る仕組みが法案にはない。首相以下が恣意的に決めたり、乱用したりしたらどうなるか。国会や裁判所は歯止めをかけられないのか。危惧すべき問題点が多すぎる

决定何为特定秘密的是“行政机关的首长”。对此判断是否恰当进行监督的架构法案中并不存在。如果出现诸如首相以下官员肆意决定、滥用职权等情况又将如何处理?国会及法院能否予以阻止?等等,值得警觉的问题点实在太多了。

民主主義を支えるのは情報公開である。それを蔑ろにして法成立に走るなら、「よらしむべし、知らしむべからず」ではないか。

支撑着民主主义的是信息公开。倘若在无视其存在的前提下仓促立法,那不真成了“民可使由之,不可使知之”了吗?

声明:本双语文章的中文翻译系沪江日语原创内容,转载请注明出处。中文翻译仅代表译者个人观点,仅供参考。如有不妥之处,欢迎指正。

天声人语系列文章一览>>>