競合企業と自社の商品が横並びになったとき、人は最終的に「好き」かどうかで商品を選ぶ。では人々に親しまれ、好きになってもらうにはどうすればいいのか。4年連続でCM好感度1位を獲得した「au三太郎」シリーズを手がけたCMディレクター・浜崎慎治氏は、「相手のイメージや期待をどこかでちょっと裏切ることが重要」と説く――。

当竞争企业和自家公司的商品摆在一起时,人们最终还是会根据是否“喜欢”来选择。那么如何才能让大家感到亲切并喜欢上呢?连续4年获得广告好感度第1的“au三太郎”系列的导演滨崎慎治说“稍稍背离观众的印象和期待是很重要的”。

「三太郎」は社名の認知度よりも「好き」を目指した

比起提高公司的知名度,最大的目标是让大家喜欢“三太郎”

「au三太郎」シリーズに込められた究極的な目標とは何か?それは「auを好きになってもらう」ということです。

“au三太郎”系列的最终目标是什么?那就是“让大家喜欢上au”。

「好きになってもらう」とは、大変に抽象的なニーズのようにも感じます。

所谓“让人喜欢上”,真的是非常抽象的需求。

ではなぜ、そんな目標が出されたのか?

那么,为什么会有这样的目标呢?

その理由としてauはもちろん、NTTドコモやソフトバンクなど、携帯電話を取り扱う通信事業者が常にしのぎを削りながら切磋琢磨し、通信環境や端末のクオリティを上げている、という事情があります。

这一理由就是,不只是au,包括ntt docomo和softbank等手机通信商不断互相参考比较提升服务,通信环境和终端的品质都有所保证。

ではもし携帯電話会社の商品やサービスが横並びになったら、どこで勝負が決まるのか?それを考えたときに重要になるのが「好き」という感情であり、だからこそ僕らCM製作者たちは愛されるCMを作らなければならなかったのです。

那么,当手机公司的商品和服务水平相当时,决定胜负的是什么?这个时候最重要的就是“喜欢”的情感,正因为如此我们广告制作者必须制作出被人喜爱的广告。

「au三太郎」シリーズは昔話をモチーフに制作をしてきましたが、感想を聞くと「金ちゃんの性格が好き」とか「この先の展開が気になる」などと言ってもらえるようになりました。

“au三太郎”系列是以民间故事为灵感制作的,很多观众都说“喜欢金酱的性格”或是“在意日后的剧情如何展开”等等。

財布やカバンを新調すると、最初は何だか収まりが悪い。でも使いこんでいくうちに、自分だけのものになって馴染んでいく。これと同じで毎日流れるCMで同じキャラクターを見ていると、次第に馴染み、親近感が湧き、親しみが生まれていく。

换钱包或提包时,最初总会不习惯。但是在使用的过程中,慢慢就觉得这个东西只属于自己。与之相同,在每天播放的广告中看到同样的角色也会逐渐产生亲近感。

それは、毎日触れ合っているからに相違ありません。多くコミュニケーションの機会を得られれば、次第にその先に感情移入をするようになり、「好き」になってもらえるのです。

因为每天都接触也就没有了疏离感。如果能有很多交流的机会,就会渐渐投入自己的感情,变得“喜欢”。

ただし、正直「好かれる」のは簡単でなく、一筋縄ではいきません。

但是,老实说想要让人“喜欢”并不简单,不是只用一般的手法就可以做到。

しかも「好かれよう」という気持ちが出すぎてしまうと「いやらしい」面が同時に出てしまいかねません。「この人、私に好かれたいんだな」などと思われてしまうと、逆に相手の気持ちが冷めてしまうことも多い。その立ち居振る舞いやたたずまいのチューニングは、容易ではありません。

而且伴随着“喜欢”,“讨厌”也会同时出现。如果被认为“这个人想被我喜欢”,反而让对方不快。这其中的举止和姿态都不好把握。

三太郎たちが生まれるまで

在三太郎等角色产生之前

「au三太郎」シリーズでは、「桃ちゃん」こと桃太郎、「浦ちゃん」こと浦島太郎、「金ちゃん」こと金太郎をはじめとして、とても個性の強いキャラクターが登場します。

在“au三太郎”系列中,以“桃酱”桃太郎,“浦酱”浦岛太郎,“金酱”金太郎为首,出现了很多个性很强的角色。

そういったキャラクターの設定や個性を検討する際、とにかく関係者でアイデアを出し合い、時間をかけてじっくりディスカッションします。

在讨论这些角色的设定和个性的时候,工作人员都会一起出点子,花费很多时间讨论。

CMで訴求する内容は毎回変わるので、むしろ、キャラクターにどんな個性を持たせて、以後どんなことをさせようか、ということを考えるほうに時間を掛けることがよくあります。

因为广告诉求的内容每次都会改变,因此通常需要花费时间在考虑角色有什么样的性格,之后让他做什么。

たとえば昔話での金太郎は、正義感と力が強く、クマと相撲を取って身体を鍛えるほどの、正にバリバリの英雄です。そこでCMではまったく逆に、腕っ節も正義感もさほど強くなく泣き虫、という設定にしました。

比如传说中的金太郎,正义感和力量很强,通过和熊相扑来锻炼身体,是一个真正的英雄。而在广告的设定中完全相反,是一个力气与正义感都不强的爱哭鬼。

想来正是这种反差设定,让传说中的英雄变成了普通人,让每个人产生共鸣,再通过广告的情节让每个人都对“每个人都是英雄”感同身受。

本翻译由沪江日语原创,未经授权禁止转载。

相关阅读推荐:日本的广告与欧美相比有何不同?