关键词: 玉手箱【たまてばこ】 致し方【いたしかた】 思し召す【おぼしめす】 小脇【こわき】
「まあ、それは残念でございますこと。でもあなたのお顔を拝見いたしますと、この上、お引き止め申しても、無駄のように思われます。では致し方ございません、いっていらっしゃいまし」 こう悲しそうに言って、乙姫様は、奥から綺麗な宝石で飾った箱を持っておいでになって、「これは玉手箱といって、中には、人間の一番大事な宝が込めてございます。これをお別れの印に差し上げますから、お持ち帰りくださいまし。ですが、あなたがもう一度竜宮へ帰ってきたいと、致し方なら、どんなことがあっても、決してこの箱を開けてご覧になってはいけません」と、くれぐれも念を押して、玉手箱をお渡しになりました。 浦島は、「ええ、ええ、決して開けません」と言って、玉手箱を小脇に抱えたまま、竜宮の門を出ますと、乙姫様は、また大勢の腰元をつれて、門の外までお見送りになりました。
“哎,真是遗憾。但是已经见了您,即使阻止,我想也没用。那么没办法,您走好。”二公主悲伤地说,从里面拿了个漂亮宝石装饰的箱子,说“这是玉手箱,里面装着人最重要的宝贝。这是作为离别的礼物,请您笑纳。如果您还想回龙宫,无论如何绝不要打开箱子看。”千叮万嘱后,把箱子交给了浦岛。 浦岛说:“嗯,绝对不打开。”用腋窝抱着玉手箱要离开龙宫,二公主又带着大群的侍女,到门外给浦岛送行。