万葉恋歌 「-桜の章-」(神谷浩史)13 下雨的日子
駅前で待ち合わせをしているが、今日はあいにくの雨。心なしか目の前を通り過ぎる人もいつもの休日に比べて少なく感じる。 雨って、なんか気分も滅入るよなぁ~遅いなぁ…何かあったのかなぁ…いつも俺より早く着いてるのに… メールも電話も一向に来る気配はない。電車が遅れているのだろうか…出かける時になにかあったのか?それとも…いやな予感が頭の中を駆け巡る。 落ち着かないなぁ…やっぱりもう一回電話してみるか。…あ?おい!大丈夫かぁ?随分濡れてるじゃないか?まったく、お前に何かあったら俺…えっ、なんでもない!もっとこっち来いよ!傘、どうした?なに?途中で傘が壊れた?まったく…どじなんだから…今日はもうデート中止。その代わり、俺が髪の毛乾かしてやるから。そんな顔すんなよ~たまには二人でゆっくりするのも悪くないだろ? 『見わたしの近き渡をたもとほり今か来ますと恋ひつつぞ居る』 ときめきと不安を持って、待ち合わせ場所になかなか来ない貴方を待つ。 待ち合わせの相手が来た時の嬉しさは不安な気持ちの分だけ喜びに変わる。昔からそれは一緒なんだなぁ~
虽然约好了在车站前碰面,但是今天倒霉地遇到了下雨天。也许是心理作用吧,眼前来来往往的人和以往的假日相比,好像少了。 说起雨,感觉气氛也变得沉闷了。好慢啊~是遇到什么事情了吗?明明总是比我早到的说。 短信和电话一通都没来的样子。是电车晚了吗?出来的时候遇到什么事情了吗?还是——不好的预感一直在脑海中徘徊。 冷静不下来啊。果然还是再打一次电话试试吧。“嗯?喂,没关系吧?淋得这么湿啊!真是的,你要是遇到了什么事,我……没、没什么事。再过来一点。伞怎么了?” “什么?半路上伞坏了?真是的,搞砸了!今天的约会也终止。作为补偿,我帮你把头发弄干。不要摆出那样的表情嘛。偶尔两个人一起悠闲地度过也不错啊。” 『望去,渡口在眼前;绕道也应来,抑或有谁阻?』 ——带着不安的心跳,等待着一直都没来到约会地点的你。 约会对象到来时的快乐心情是由不安的心情转变成的。从过去开始,一直一样。