【CNS】ロバの削蹄（さくてい）や耳かき、せっけん切り──夜中の3時や4時に、ネットで見る若者がなぜ増えているのか？

【CNS】给驴子铲蹄、挖耳、切割香皂——为何凌晨三、四点钟，在网络上刷视频的年轻人不断增多呢？
　

ビデオでは、黒いロバが足を引きずって歩いている。普通に歩けるようにするために、削蹄師は専用の大きな刃物とはさみで、ロバの蹄（ひづめ）の形を整える。切る、削る、磨くという全工程を経て、ロバはついに普通に歩けるようになった。このような普通の削蹄の5分動画は、あるショート動画配信プラットフォームで100万回も再生された。

视频中一头黑色的驴子正拖着蹄子前行。为了让驴子能正常行走，铲蹄师傅用专门的大型刀具和剪刀修剪驴蹄。经过铲蹄、削蹄、磨蹄等全部流程后，驴子终于恢复了正常走路。这个寻常的5分钟铲蹄视频在某短视频平台达到了100万的播放量。

このような一見ごく普通の動画は、見る人が増えるに伴い、徐々にストレス解消動画と言われるようになった。

随着观看人数增加，像这样乍一眼平平无奇的内容逐渐被称为解压视频。

現在、動画配信プラットフォームでは、ストレス解消に関する話題やタグが100近くあり、関連動画の累計再生数は1000億回を超えた。ストレス解消動画のクリエーターの一部は、トラフィックの現金化に成功し、同じデザインの19.8元（約390円）の小道具を取り扱う店舗は29万1000点もこの小道具を売り上げた。

目前，视频播放平台上有关解压的话题及标签有将近100条，相关视频的播放量累计超过1000亿次。一部分创作解压视频的UP主实现流量变现 ，拥有19.8元（约390日元）同款小道具的店铺销量达291000件。

なぜ、この病みつきになるストレス解消動画がネットで人気を集めているのか？ そして、それらには本当にストレス解消の効果があるのだろうか？

为何这类引人入迷的解压视频能风靡网络呢？这些视频是否真的具有解压效果呢？

ストレス解消動画は適切に見れば効果があるが、バーチャル世界でのストレス解消は、一時的な心理的緩和にすぎず、実生活のストレス問題を解決することはできない。ストレスを本当に軽減するためには、ストレスや感情の適切な管理について学ばなければならない。

适度观看解压视频确实有效果，但是虚拟世界中的压力排解不过是短暂性的心理安慰，并不能解决实际生活中的问题。要想真正减轻压力，就必须适当管理压力及情感。

「これを見ていると、とても病みつきになる。数秒だけ見るつもりだったのが、うっかり10分以上のフルバージョンを見てしまい、その後もついつい似たような動画を検索して見てしまった」と、会社員の唐さんは語った。彼女はいつも寝る前に15分の動画を探している。1年前に、たまたま耳かきの動画にアクセスして以来、「魔物に取りつかれた」ように夢中になってしまい、毎日定期的に見るようになった。ブロガーが時間内に更新しなければ、コメントで更新を催促する時もある。

某上班族唐女士说道：“看这类短视频会上瘾。本来想就看几秒钟的，结果一不小心就看完了10分钟的完整版，接着会下意识地搜索相似的视频看。”  她经常在睡前刷15分钟的短视频。一年前偶然看到了挖耳视频，像是“打开了潘多拉的魔盒”一般着迷不已，每天定期浏览。有时博主没有按时更新的话她会留言催更。

大学院受験を準備している女子大学生の張さんも、ストレス解消動画を見るのが好きだ。それに、「カーペットを洗う」「せっけんを切る」など、機械的に繰り返される、視聴者が余計なことを考えなくても済む動画を見るのが一番のお気に入りだ。張さんは、これらの動画を見るとき、注意は動画に集中し、頭が一時的にからっぽになり、心が穏やかになると感じるという。「日中は勉強で体が消耗してしまうため、夜はこんな動画で癒やされたい」と述べた。

正在备战考研的女大学生小张也很喜欢看解压视频。而且最喜欢“清洗地毯”、“切割香皂”等机械性重复、观看时不需要动脑的视频。据小张回应，每当看这些视频的时候注意力会集中到视频上，大脑暂时放空，感觉心情也平静了下来。“晚上想看些这样的视频来恢复白天学习时消耗的体力。”

中国オンライン医療サービス「丁香医生」が発表した「2022年国民健康インサイトリポート」によると、「感情問題（不安、うつなど）」が3年連続で健康問題のトップとなった。
　

中国网络医疗服务平台“丁香医生”发布了《2022年国民健康洞察报告》，据报告显示，“情感问题（焦虑、抑郁等）已经连续三年成为健康问题头号隐患”。

また、2021年3月に中国科学院（Chinese Academy of Sciences）心理学研究所が発表した「中国国民心理健康発展報告（2019～2020）」によると、18～24歳の若者の不安やうつのレベルは、成人後の他の年齢層よりも高いという。

此外，据中国科学院心理研究所2021年3月发表的《中国国民心理健康发展报告（2019-2020）》显示，18~24岁的年轻人陷入焦虑、抑郁的风险要高于成年后其他年龄段。

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