米ハーバード大学のAndrew Reece氏と米バーモント大学教授のChristopher Danforth氏の研究チームは、写真や動画を共有するソーシャル・ネットワーキング・サービス（SNS）の「インスタグラム」に投稿される写真をスキャンし、「うつ病」の徴候を検知する「AI（人工知能）」プログラムを用いて解析すると、およそ7割の高確率でうつ病を正確に診断できたとする研究を『EPJ Data Science』8月7日オンライン版に発表した。

美国哈佛大学的Andrew Reece教授和佛蒙特大学的Christopher Danforth教授的研究组将他们共有社交账号（Instagram）下大家投稿的照片进行扫描，通过拥有检测“抑郁症”症状功能的“AI（人工智能）”程序加以解析，可以进行近7成高准确率的诊断。这一结果在8月7日出版的《EPJ Data Science》电子版中发表。

発表によればReece氏らは、インスタグラムの投稿内容や精神疾患の病歴について研究グループと情報共有することに同意したユーザー166人の投稿写真4万3950点を解析し、うつ病を予測するAIプログラムを開発。

根据文章描述，Reece教授研究组将支持研究、愿意提供投稿内容及自己精神疾病相关病例的166名用户的4万3950张照片进行解析，开发出了能够预测忧郁症的AI程序。

その結果、166人のうち71人にうつ病の既往があったが、健康なユーザーの写真と比べると、うつ病のユーザーの写真は「青みが強く」「明度や彩度は低い」傾向が強かった。また、画像を加工する場合、うつ病のユーザーはモノトーンに変えるフィルタ（Inkwell）を好むが、健康なユーザーは暖色系の明るい色味に変えるフィルタ（Valencia）を好む傾向が強い事実も判明した。

其结果，166名用户中有71名有忧郁症的病史，他们上传的照片比健康用户上传的照片更有“色调偏蓝色”“亮度、色彩饱和度低”的倾向。并且，他们还发现了这样的事实：忧郁症患者偏好使用冷色调的滤镜、健康用户倾向使用暖色系的滤镜。

また、過去の研究でプライマリケア医がうつ病を正確に診断する検出率は約42％だが、今回の研究ではインスタグラムの投稿写真を用いたAIプログラムによるうつ病の検出率は、約70％に達し、プライマリケア医を上回った。ただし、Reece氏らは「AIプログラムは、医師による診断と競合するのではなく、あくまでも医師の診断をサポートする方法として位置づけられるだろう」と話す。

并且，在过去的研究数据中，社区医生正确诊断抑郁症的效率约42%，这次AI程序扫描Instagram的投稿照片正确诊断抑郁症的效率达到70%，比社区医生检出率高。只不过，Reece表示，“开发AI程序不是为了和医师一比高下，它终归只是一个医师诊断的辅助方法。”明确了AI的定位。

なお、Reece氏らは今回の研究は予備的なものであり、使用したAIプログラムは追加調整が必要だとしているが、Galynker氏は「この方法は自殺の抑止などにも効果が期待できるのではないか」と語る。ただ、今回の研究では、当初500人以上の被験者が集められたが、多くはSNSのデータ共有に同意せず、研究への参加には至らなかったことから、被験者のプライバシーへの配慮も求められている。

另外，Reece教授还称这次的研究只是准备阶段的产物，AI程序还有待追加调整。Galynker教授则表示，“或许还可以期待使用这种方法达到抑制自杀等效果。”只不过，这次的研究原本集结了500名以上的实验者，但是很多人都拒绝共享SNS数据，并没有参加到研究中来，所以这项研究是需要理解并提供个人隐私。

うつ病に悩む人は、世界におよそ3億2200万人！日本に約506万人！

世界约有3亿2200万人饱受抑郁症之苦！日本约有506万人！

2017年2月28日 、WHO（世界保健機関）は、およそ3億2200万人（世界人口のおよそ4%）に上るとする報告書を公表した。その多くは正しい診断や適切な治療を受けていないため、早急な対策の必要性を強く訴えている。

2017年2月28日，WHO（世界卫生组织）公开发表的报告书，上面公布全世界约有3亿2200万人（约占世界人口的4%）患有抑郁症。其中很多人并没有接受正确的诊断或适当的治疗，所以强烈呼吁人们尽快采取对策是十分必要的。

報告書によると、うつ病の人は2005年比で18%以上も増加した。地域別ではアジア・太平洋地域が約48%を占め、アメリカ地域約15%、欧州地域約12%。年齢別では55～74歳の発症率が高く、女性はどの世代でも男性よりも発症率が高かった。特に60～64歳の女性は全人口のおよそ8%がうつに悩んでいる。

根据报告书数据，抑郁症患者比2015年增加了18%以上。按地域区分：亚太地区占48%、美国占15%、欧洲占12%。按年龄区分55～74岁发病率最高、女性在各年龄层的发病率都比男性高。特别是60～64岁的女性，占全部患病人口的8%。

国別では、中国約5482万人、インド約5668万人、米国約1749万人、ブラジル約1155万人、日本約506万人、フィリピン約330万人。特に人口比が高いのは、ウクライナ、エストニア、米国、ブラジル、オーストラリア、ギリシャ、ポルトガルなどでいずれも人口比6%前後。日本と中国はいずれも約4%。また、2015年の世界の自殺者は推計約78万8000人。15～29歳の若年層は、自殺が死亡原因の2番目を占め、自殺の主因がうつ病だった。さらに、治療を適切に受けている人は、10%に満たない国が発展途上国を中心に多い。

按国别分，中国约5482万人、印度约5668万人、美国约1749万人、巴西约1155万人、日本约506万人、菲律宾约330万人。按人口比例来看较高的是乌克兰共和国、爱沙尼亚、美国、巴西、澳大利亚、希腊、葡萄牙等，都在6%左右。日本和中国都是4%。并且，据推测统计，2015年全世界约有78万8000人自杀。15～29岁的年轻一代中，自杀成为第二大死亡原因，自杀的主因便是抑郁症。更甚的是，以发展中国家为主，接受适当治疗的患者仅占不到10%。

このような厳しい状況から、WHOは、多くの国でうつ病に代表される精神疾患に対する社会の偏見があり、医療従事者が不足しているなどとの問題点を指摘。若年層を対象に、地域、学校ごとの予防プログラムを実施する重要性を強調する。予防プログラムには、うつにならないように周囲の環境に対する歪んだ認知や思考方法を自分自身で変えていく認知療法的訓練などが実践されている。

对于这一严峻的状况，WHO指出很多国家对以抑郁症为代表的精神类疾病的患者社会偏见、医疗从业者不足等，多个问题点。强调了以年轻年龄层为对象，地区、学校等实施心理疏导的重要性。心理疏导应该从引导年轻人自己改变对负面周围环境歪曲的认知及思考方式的认知疗法训练等实践做起。

これらのうつ病のデータを見て、あなたはどう考えるだろう？

看到了这一系列的数据，您有什么想法吗？

ただし、希望はある。身の周りの色彩がうつ病の予防・改善に役立つ色彩心理学の研究が少なくないからだ。

不过，还是有希望的。因为色彩心理学表明，周围的色彩对于抑郁症的预防与改善可以起到不小的作用。

色彩心理学は、色彩と人間の関係性を心理学的に解明する学問。色彩の持つ根源的な性質とイメージ、自我、意識、無意識などとの連関や、色彩が人間の生存に及ぼす影響や有効性を探求し、医療機関や教育機関では、色彩心理学療法が実践されている（参考：日本色彩心理学研究所）。

色彩心理学是研究解明色彩与人的关系性的心理学。色彩的根源性质及人们对它们的印象，色彩与自我、意识、无意识等之间的关联，探求色彩给予人们生存影响的有效性、在医疗、教育领域是是色彩心理学疗法。

多くの色彩心理学の研究によれば、色彩は中枢神経系に強い影響を与えるため、神経伝達物質やホルモン量を増大させ、瞑想した時に出る脳波のアルファ波を引き出す。特に交感神経を刺激する暖色系の赤色、オレンジ、黄色は憂鬱な気持ちを明るくする。一方、寒色系のグリーン、ブルー、グレーは、ストレスや不安を和らげ、気持ちを冷静にするなどの効果がある。

多数色彩心理学的研究表明，色彩对中枢神经给予强烈的影响，可是促进神经递质、荷尔蒙的量增大、冥想时可引出脑电波阿尔法波。特别是能够刺激交感神经的暖色系，红色、橘色、黄色可以使得忧郁的心情变明朗。另一方面，冷色系的绿色、蓝色、灰色有着缓解不安、保持冷静心情的效果。

たとえば、うつ病の人は黒色を好み、黒色の衣服を身に着けやすい。黒色は強さや高級感を表現できるが、ネガティブに捉えると、暗い気持ちや暗闇をイメージさせ、不安感や恐怖心を煽りやすい。うつ病の人は、ブログなどの情報媒体でも黒色のバックカラーを使う傾向があり、感情の抑圧、悲痛、引きこもりなどの鬱屈した心情を表現しているとされる。

比如，抑郁症患者喜欢黑色、更容易穿黑色的衣服。虽然黑色也能表现出极强的高级感，不过也能捕捉到消极的信息，给人以阴沉、阴暗的印象，容易煽动人们的不安感及恐怖的情绪。抑郁症患者在博客等社交媒体有着使用黑色背景的倾向，这也是压抑情感、悲痛、拒接与人沟通的忧郁心情的表现。

したがって、色彩の特性を上手く活用すれば、うつ病の緩和・予防に役立てることができるだろう。

由此，如果能够有效的活用色彩的特性，应该就可以在忧郁症的缓解・预防上起到作用。

たとえば、寝具・寝室なら、青色、緑色、ベージュなどの鎮静色を使うと、気分が落ち着き、寝つきが良くなる。特に青色は、神経伝達物質セロトニンの分泌が促進されるため、血圧が下がり、体内時計の調整が整えられ、瞬きの回数が減少するので、熟睡しやすくなる。

比如，卧室・休息相关的家具可以用蓝色、绿色、米色等令人镇静的颜色，心情沉着对睡眠质量也有积极的影响。特别是蓝色，促进分泌血清素，有着降血压、调整作息规律、减少眨眼次数的作用，使人很快进入熟睡状态。

また、食欲がない時なら、食器、テーブルクロス、照明器具などをオレンジ色に変えたり、料理に唐辛子、パプリカ、トマトなどの赤色を補えば、食欲が刺激されるはずだ。

还有，没食欲的时候，可以变换餐具、桌布、照明器具等，将他们换成橙色。或是在饭中加入辣椒、辣椒粉、番茄等红色食材，也能够刺激食欲。

その他、イライラしたり、体調がすぐれない時なら、身の回りに目に優しい観葉植物などを置けば、神経伝達物質アセチルコリンが分泌され、損傷した細胞が再生されるので、疲労回復を高める効果がある。

其它还有，烦躁不安、身体状态不好的时候，给身边放些护眼的观赏植物，它可以促进神经传递物质乙酰胆碱的的分泌，使受损的细胞再生，有恢复疲劳的效果。

うつ病は難病だ。だれでも罹るリスクがあるものの、生活習慣を守りながら、自己肯定感をキープするだけで改善・予防できる疾患である事実を知っておこう。

抑郁症是难治之症，虽然任何人都有患病的可能，不过我们要知道，只要坚持自己的生活习惯、保持自我肯定，就一定能预防及改善。

本翻译为沪江日语原创，未经授权禁止转载。

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