ヒント:


ああ

お世話さま

〜てまいる

可哀想

な(感嘆)

焚き出し

ずいぶん

あすこ

まあ


书写方式参考:【听写规范】日语听写酷听写规范(2013年5月版)

あらすじ

雪国に向かう主人公の島村は、車中で美しい声の葉子と病人の行男に出会う。三人は同じ駅で降りる。その温泉地にはかつて一夜を共にした芸者、駒子がいた。滞在中、島村は、駒子は行男の婚約者で、彼の治療費のために芸者になったこと、葉子は行男と男女関係にあることを知る。葉子には冷たい態度の駒子。まもなく行男は危篤(きとく)になるが、駒子は島村を駅まで送る。その後も島村はかの地を訪れ、駒子と過ごす。ある日、村の繭倉が火事になり、それを知った駒子は中にいる葉子を心配して駆けつける。

解説

ノーベル文学賞受賞作品。英訳本と比べてみるとわかりやすいと思うが、日本語の一語一語が宝石のように研ぎ澄まされている。「娘」とか「夜の底が白くなった」など何気なく書かれているのだが、それぞれが取り替えが難しい言葉だ。この日本語の選択能力が川端康成の優れた点だといえる。冒頭の葉子の言葉も「今こんなに美しい話し方をする女性がいるのか」と思えるほど。決してお嬢様言葉ではないが、実は田舎の女性はこんな話し方はしない。これは川端康成が作り出した美しい女性言葉なのだ。

「駅長さん、私です、御機嫌よろしゅうございます」
「ああ、葉子さんじゃないか。お帰りかい。また寒くなったよ」
「弟が今度こちらに勤めさせていただいておりますのですってね。お世話さまですわ」
「こんなところ、今に寂しくてまいるだろうよ。若いのに可哀想だな」
「ほんの子供ですから、駅長さんからよく教えてやっていただいて、よろしくお願いいたしますわ」
「よろしい。元気で働てるよ。これから忙しくなる。去年は大雪だったよ。よく雪崩てね、汽車が立ち往生するんで、村も焚き出しが忙しかったよ」
「駅長さんずいぶん厚着に見えますわ。弟の手紙には、まだチョッキも着ていないようなことを書いてありましたけれど」
「私は着物を4枚重ねだ。若い者は寒いと酒ばかり飲んでいるよ。それでごろごろあすこにぶっ倒れてるのさ、風邪を引いてね」駅長は官舎の方へ手の明りを振り向けた。
「弟もお酒をいただきますでしょうか」
「いや」
「駅長さんもうお帰りですの?」
「私は怪我をして、医者に通ってるんだ」
「まあ。いけませんわ」

叶渭渠 译
“站长先生,是我,您好啊。”
“哟,这不是叶子姑娘嘛!回家呀?又是大冷天了。”
“听说我弟弟到这里来工作了,我要谢谢您的照顾。”
“在这种地方,早晚会寂寞得难受的。年纪轻轻,怪可怜的。”
“他还是个孩子,请站长先生常指点他,拜托您了。”
“行啊。他干得很带劲,往后会忙起来的。去年也下了大雪,常常闹雪崩,火车一抛锚,村里人就忙着给旅客送水送饭。”
“站长先生好像穿得很多,我弟弟来信说,他还没穿西服背心呢。”
“我都穿四件啦!小伙子们遇上大冷天就一个劲儿地喝酒,现在一个个都得了感冒,东歪西倒地躺在那儿啦。”
站长向宿舍那边晃了晃手上的提灯。
“我弟弟也喝酒了吗?”
“这倒没有。”
“站长先生这就回家了?”
“我受了伤,每天都去看医生。”
“啊,这可太糟糕了。”
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林少华 译
“站长,是我,您好啊!”
“啊,这不是叶子吗!回来了?又冷了哟!”
“弟弟这回在这里工作了,让您费心了。”
“这种地方,马上就寂寞得受不了的。小小年纪,够可怜的!”
“还是个毛孩子,站长您要好好教他,拜托了!”
“放心,干得来劲儿着呢!往下就要忙了。去年雪大,常闹雪崩,火车动弹不得,村里也忙着给旅客烧饭送饭来着。”
“您好像穿得不少啊。弟弟信上倒是说连棉背心还没穿呢……”
“我套了四件衣服。年轻人一冷就喝酒。结果感冒了,在那边东倒西歪着呢。”
“弟弟也喝酒吗?”
“不不。”
“您要回去了?”
“我受了伤,正在跑医院。”
“哎呀,可得注意!”

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