陰湿な変人の役が多くていつも困っています(笑)

阴暗的怪人角色太多了自己也有些困扰(笑)

——演技力の高い満島さんたちと渡り合うのも、圧を感じませんでした?

——和演技超强的满岛一起对戏,有感受到压力吗?

吉岡里帆:毎日、胃が痛かったです(笑)。他の仕事もあって、雑誌撮影でニコッと笑ったりもしないといけないのに、どうしても目が笑わなくて。「もう少し可愛く」と言われたりしました(笑)。それだけ役に入り込めていたのかもしれませんけど、まだ気持ちをコントロールできるほど経験値がないので。

吉冈里帆:每天都觉得胃疼(笑)。明明还有其他的工作,要在拍摄杂志的时候灿烂的笑,但总觉得眼睛没在笑。还被说“再稍微可爱一点”(笑)。可能是太过专注于角色了,也没有那么多控制情绪的经验吧。

——『カルテット』でご自分が好きなシーンはどの辺ですか?

——在《四重奏》中您最喜欢的戏是哪些呢?

吉岡里帆:満島さんに恋のレクチャーをするところとかですね。

吉冈里帆:在对满岛小姐进行恋爱讲解的时候吧。

——「告白は子どもがするもの。大人は誘惑してください」からのくだりですね。

——“告白是小孩子做的事。大人要靠诱惑。”那里。

吉岡里帆:そこもすごく胃が痛かったんです。「なんでこんなことをするんだろう?」と奇妙に思えて、理解するのに時間がかかりました。ただ見せるだけのシーンになるのはイヤじゃないですか。ちゃんと意味がないとダメだし、何かの伏線になっているはず。その伏線を回収する今後の台本も想像して、それも踏まえて挑みました。

吉冈里帆:在拍那场戏的时候我胃也很疼。莫名其妙在想“为什么我要做这种事啊”,在理解这件事上花了不少时间。因为不想让它成为看看就过去了的戏。没有意义的话是不行的,它应该是某件事的伏笔才对。在想象伏笔呈现出来的今后的台本的同时,挑战了那场戏。

——吉岡さんは有朱に限らず、はっきりした悪女とかより、タチの悪い感じの役が多いですよね。

——吉冈小姐在角色方面不仅是有朱,感觉您的角色都不是那种彻底的恶女,而是给人感觉很不好的人。

吉岡里帆:陰湿で(笑)。本当に変人の役が多くて、いつも困っています。彼女たちがどういう人間なのかをちゃんと理解しないと、台詞が頭に入らないんです。入れようとしても、ただの言葉の羅列にしか見えない。彼女たちの言動が理解できて、初めて台詞が入り出す。私、燃費がすごく悪いんです(笑)。

吉冈里帆:阴暗的人啊(笑)。真的有好多奇怪的角色,我自己也有些困扰。如果不能很好地理解她们是怎样的人的话是没有办法沉入到台词里的。即使想要进入角色,(不理解)的话也只是单纯的语言罗列。在理解了她们的言语后,第一次台词很自然的就出来了。这方面我真的蛮耗时的(笑)。

——でも、役者さんとして真っ当なアプローチかと。吉岡さんの演技には、ビジュアルの印象と違い、舞台出身の役者さんのような練り方を感じます。実際、舞台をやっていらっしゃったそうですが。

——不过,这也是作为演员认真塑造角色的一步。吉冈小姐的演技给人不是很直观的印象,而是有舞台剧演员的味道。您实际上出演过舞台剧吗?

吉岡里帆:最初は小劇場でした。それがお芝居を好きになるきっかけで、3年で6本くらい出演しました。自分ではあまり意識していませんけど、舞台は観るのも好きで、役へのアプローチの仕方とか、間の取り方とか、影響はされていると思います。私はお芝居はまず真似から始まると思っていて、映画も含め、いつかの誰かのお芝居の真似からはじめています。メモを見て「これ使えるな」って。

吉冈里帆:我一开始是在小剧场表演的。那是我爱上演戏的契机,三年里演了6部作品左右吧。我自己倒是没怎么意识到,但我也很喜欢看舞台剧,角色的塑造方法啊,节奏的掌控啊,可能多多少少会受到舞台剧的影响吧。我觉得自己的演戏是从模仿开始的,也包括电影在内,我是从模仿什么时候某个人的演戏方式开始的。会看着自己做的笔记想“这个我可以用啊”。

仕事が増えるほど苦しいけど、それゆえの嬉しさも噛みしめている

工作增加后在累的同时也尝到了成功的喜悦

——女優として出演作品を重ねてきて、意識が変わったとか自信がついたとか、そういうきっかけになった作品はありますか?

——您现在作为女演员的工作也增加了,那让您意识变化或者说更有自信了的契机是哪部作品呢?

吉岡里帆:朝ドラ『あさが来た』は大きな転機でした。お芝居は自分の主張ではないんだと気づくことができて。たくさんの人のなかの一部として生きる価値を、初めて体感できました。宜(のぶ)が宜であるだけで、みんながあんなに愛してくれて。「宜がいたからあそこで笑えた」とか、嬉しい言葉をたくさんもらえました。役として作品のなかで生きることは、こんなに充実感があるんだとわかりました。

吉冈里帆:晨间剧《阿浅来了》是一个很大的转机。它让我意识到演戏不仅仅是展现自己一个人的主张。我第一次感受到了作为这么多人之中的一员的存在价值。宜(晨间剧中角色)在剧中仅仅作为宜,就被大家那样地爱着。“因为宜在所以才能在这里微笑着”啊等等,收到了很多这样让人开心的回复。这让我明白作为一个角色存在于作品中,是一件如此有充实感的事情。

——その『あさが来た』から連ドラ出演も4期続いて、「人生チョロかった」とも感じます(笑)?

——在《阿浅来了》之后连续4期出演电视剧,您是否也觉得“人生易如反掌”(笑)?

吉岡里帆:いやいやいや、本気でそう聴かれたら悪意を感じます(笑)。でも、その台詞のことで言うと、『カルテット』の打ち上げのときに脚本の坂元(裕二)さんに「有朱の一番好きな台詞は何ですか?」と聴いたら、「『人生チョロかった』が書けたときは“勝った”と思った」とおっしゃっていました。作家さんがそんなに気に入った台詞を言えたのは本当に嬉しいです。でも、私の「人生チョロかった」とは全然思っていません(笑)。これからも山あり谷ありでしょうから。

吉冈里帆:哪有哪有,要是真的这么说大家只会感受到恶意吧(笑)。但是,说起这句台词,在《四重奏》的碰头会上问负责脚本的坂元(裕二)先生“您最喜欢有朱的哪句台词?”的时候,他说“在写下“人生真是易如反掌”的时候感觉自己已经“赢了”。”。能够让我来说出作家如此喜欢的台词真的很荣幸。不过我完全没觉得自己“人生易如反掌”(笑)。今后也一定有高潮也有低谷吧。

——客観的に売れっ子になって、身の周りの変化はないですか?

——客观上来讲您在成为大红人之后身边有什么变化吗?

吉岡里帆:ビックリするくらい、ないですね(笑)。喜んだとたんに、なくなることもある仕事なので、それこそ「悲しいことより悲しいことは、ぬか喜び」というのがすごくわかります。仕事が増えるほど苦しいし、責任感が重くなります。初めてオーディションに受かった頃のほうが無邪気に喜べました。今は台詞の量も昔と全然違って、それだけ喋れば良くも悪くも作品に影響します。そう思うと怖いし、それゆえの嬉しさも噛みしめています。

吉冈里帆:什么变化都没有到我自己都吃惊(笑)。因为这是一份在欢欣的同时也会有失去的工作,这时候我才非常切实地理解了什么是“比悲伤还令人悲伤的是空欢喜”。工作增加了之后真的很痛苦,责任感也更重了。在第一次通过试镜的时候非常单纯地觉得开心。如今台词的量和过去的完全不是一个等级,说这么多台词的话好坏都是会影响到整部作品的。这么想的话就会很可怕,但也感受到了荣幸。

——お話をうかがっていると、吉岡さんは本当に考え方がロジカルですよね。

——和您交流后发现您的思考方式真的很有逻辑性呢。

吉岡里帆:すごく人に興味があって。どんな人がいて、どんな生き方があるのか……という好奇心が集めたデータが、たぶんお芝居と直結しているんです。感覚でドーンと出すことも大事ですけど、やっぱり一定の客観視できる力が要ると思っていて。そのために、この思考回路を使っている気がします。

吉冈里帆:我对人很有兴趣。我因对“有怎样的人存在、有怎样的生活方式存在”存在好奇心而收集的资料可能和我的表演直接挂钩了吧。虽然凭感觉一下子出来的感觉很重要,但一定的客观观察力也是必要的。所以我才会利用我的这种思考方式。

——これから芸能界でサバイバルしていくために、必要だと思うことは何ですか?

——为了今后能更好的在演艺圈生存,您觉得最必要的是什么呢?

吉岡里帆:目的を持つことが大事だと思います。どういう作品を作りたいのか?どんな人に必要とされたいのか?そこをシンプルに明確にしていくことかな。私はまだあやふやですけど、悪役をやってみて「人間くさい役はいいな」と思いました。誰にも認められない、どこかの誰かの胸にグサッと刺さる役を演じたいです。万人に受け入れられなくてもいいので。「あの登場人物は大嫌い。でも、あの気持ちはわかっちゃう」とか、ちょっと鬱屈した心にちゃんと刺さるようなお芝居ができる役者になりたいです。

吉冈里帆:我觉得有目的是很重要的。比如说想要创作怎样的作品?想被哪些人当做必要的?在这方面要简单粗暴的搞明白。虽然我现在还是比较迷茫的,不过也想要尝试坏人角色,觉得“俗气的角色也不错”。想要饰演那种不被任何人认可,会狠狠刺痛某些人的坏人角色。就算不被所有人喜欢也好。想要能够成为演出让大家吐槽“那个人物真的超讨厌。不过那种心情我懂!”的,有些阴郁的但是能刺中人心的演技的演员。

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