2022年日本是如何挺过疫情的?新冠真的是“大号感冒”吗?
作者:米亚 译
来源:日本雅虎
2023-01-03 13:51
2022年はオミクロン株という極めて感染力の強い変異株に翻弄された1年であった一方で、感染対策の緩和に大きく踏み出せた1年でもありました。
2022年是我们被奥密克戎这一传染性极强的新冠变异毒株袭击的一年,也是新冠政策大幅缓和的一年。
2021年11月に南アフリカに出現したオミクロン株は、またたく間に世界中に広がりました。
2021年11月,奥密克戎株首次在南非出现,瞬间席卷全球。
特に2022年1月には、世界における1週間当たりの新規感染者数が2000万人を超えるというかつてない規模の流行を経験しました。
尤其是在2022年1月,全球一周的新增确诊人数就突破了2000万人,我们经历了前所未有的传染规模。
日本でも、2022年11月に行われたN抗体(感染した人にみられる抗体)の陽性率は26.5%となっており、この1年間で約4人に1人がオミクロン株に感染したことになります。
在日本,2022年11月拥有N抗体(感染过新冠的人有的抗体)的阳性率为26.5%,也就是说,这一年以来约4人当中就有1个人感染过奥密克戎。
オミクロン株がこれほどまでに広がった理由としては、これまでの新型コロナウイルスと比べて、①人から人にうつる間隔が短い(従来のウイルスの5日から2日に短縮)②過去に感染した人、ワクチンを接種した人にも感染しうる(免疫逃避)という特徴があったことなどによります。
奥密克戎株之所以能够如此快速地广泛传播,原因在于它和以往的新冠病毒相比有两大特征:①人传人间隔缩短(从原来的五天缩短至两天)、②过去感染过新冠的人和接种过疫苗的人也会感染奥密克戎(即免疫逃逸)。
重症度は低下しインフルエンザと同程度に
重症率降低与流感齐平
感染力が強くなった一方で、オミクロン株に感染し重症化する人の割合は、これまでの新型コロナウイルスと比べて低くなっています。
虽然传染力增强,但与以往的新冠病毒相比,奥密克戎的重症率比例较低。
海外の研究では、デルタ株と比較するとオミクロン株の入院リスクは3分の1、と報告されています。
海外研究显示,感染奥密克戎的患者的住院风险仅仅只有德尔塔株的三分之一。
これはウイルスの病原性が低くなったというよりも、これまで以上にワクチン接種者や過去に感染したことのある人の感染が増えたことで、全体として重症化する人の割合が下がったものと考えられます。
这一方面是因为病毒的病原性降低,另一方面也是因为越来越多接种疫苗或过去曾经感染的人再次感染,导致整体重症比例降低。
いずれにしても、一人ひとりにとっての「新型コロナウイルスの脅威」は相対的に小さくなってきていると言えます。
无论如何,对于我们每个人而言,“新冠病毒的威胁”相对来说的确是减小了。
2022年の死亡者数は過去最大に
2022年死亡人数历史最多
オミクロン株になり重症度が大幅に下がったものの、感染者数の規模が爆発的に大きくなってしまったことから、結果として新型コロナで亡くなられる方の数はむしろ増えてしまいました。
虽然奥密克戎株的重症率大幅下降,但感染规模却爆发式增长,从结果来看,因新冠去世的人数反而增加了。
2022年の新型コロナによる死亡者は、12月23日時点で36,000人にも及びます。
截至12月23日,日本2022年因新冠死亡的人数已经达到了36,000人次。
「亡くなっているのは高齢者ばかりであり、自然死のようなものだ」という指摘もあるようですが、亡くなっているのは高齢者だけではありませんし、今のように毎日300人以上の高齢者が亡くなっていくことを自然なものとして受け止めるべきものなのかは、人によって意見が分かれるでしょう。
有声音认为“死亡的大多都是高龄人士,这就和自然死亡一样”,但实际上因新冠死亡的不仅只有高龄者,而且不同的人,对像现在这样每天有300多位高龄人士死亡究竟是不是自然现象也持不同看法。
少なくとも季節性インフルエンザによって、これほど多くの人が亡くなることはありません。
至少季节性流感是不会导致这么多人死亡的。
「コロナは風邪になった」と言えるのか?
“新冠就是感冒”说法准确吗?
オミクロン株になり重症度が下がり、一人ひとりにとっては以前ほど恐れるべき感染症でなくなってきたことは事実です。
的确,奥密克戎株的重症率下降,对个人而言,新冠不再是之前那样让人恐慌的传染病。
かつて致死率5%であった時期と、致死率0.2%である今と、同じような対策が必要と考えることはできません。
所以,过去致死率高达5%的时期和现在致死率只有0.2%的时期的确没必要采取相同的应对政策。
感染対策が緩和に向かうこと自体は当然の流れかと思います。
防疫政策逐步缓和也是顺应疫情发展的。
一方で、1年間に3万人以上が亡くなっている(インフルエンザは年間数百〜数千人)、1年間に何度も流行を起こす(インフルエンザは冬に流行する)、一定の割合で後遺症がみられる(インフルエンザでは稀)といった点からは、現時点では風邪やインフルエンザと同等に考えることは難しいでしょう。
但另一方面,从“一年内有3万人因新冠死亡(流感只会导致几百几千人)”、“一年多次流行(流感大多只在冬季流行)”、“一部分患者会有后遗症(流感很少有后遗症)”这些点来看,目前认为新冠就是感冒或者流感还是欠考虑的。
また医療に与える負荷も風邪やインフルエンザとは比較になりません。
而且新冠给医疗带来的负荷也是感冒和流感无法比拟的。
感染者の重症度がインフルエンザと同程度であるからと言って、決して「コロナは風邪」「コロナはインフルエンザみたいなもの」とは言えません。
即使新冠的重症率已经和流感差不多,但也绝不能说“新冠就是感冒”、“新冠和流感差不多”。
海外のように既感染者が増えたらコロナは終わるのか?
如果像海外一样感染过的人增加的话新冠就会结束吗?
サッカーのワールドカップでは、マスクを外した観衆が盛り上がっている様子が放送されていました。
这届世界杯中,我们都看到了没有带着口罩的观众们沉浸于球赛的样子。
これを見て「日本もいつまでマスクをつけているんだ」と思った人も多いと思いますが、日本と海外とでは状況が異なります。
看到这幅场景之后可能很多人会想“日本究竟要戴口罩戴到什么时候”,但其实日本和海外的情况完全不同。
オミクロン株に感染した人は、同じオミクロン株の亜系統にはしばらく感染しにくくなります。
感染过奥密克戎株的人一段时间内是很难再次感染同一奥密克戎株的亚种的。
例えば、現在新規感染者数の増加が緩やかになっているイギリスのN抗体陽性率は80%を超えており、国民の5人に4人が新型コロナに感染していることになります。
举个例子,目前新发病例数增长趋缓的英国,N抗体阳性率超过80%,也就是说5个英国人中就有4个感染了新冠。
ここまで既感染者が増えれば、確かに感染は広がりにくくなるのかもしれません。
如果感染者增至如此程度,疫情的确很难扩散。
しかし、前述の通り日本はまだN抗体の陽性率は26.5%ですから、80%に至るには時間がかかります。
然而,正如上文所说,日本N抗体的阳性率只有26.5%,到80%还需一定的时间。
また、イギリスも無傷でこの状況に至ったわけではありません。
此外,英国也不是毫无伤亡地达到这种感染程度的。
イギリスと日本における人口あたりの新型コロナによる死亡者数は、およそ8倍であり、イギリスの方が日本よりも多大な被害を被っていることになります。
相同比例下,英国因新冠的死亡人数是日本的将近8倍,也就是说,英国承受的伤亡远高于日本。
軟着陸のためには、高いワクチン接種率によって感染者・重症者・死亡者を抑えること、流行期には基本的な感染対策をしっかりと行うことで流行の規模が大きくなり過ぎないようにすること、がおそらく最も安全な方向性ではないかと思われます。
为了疫情的平稳发展,一是要提高疫苗接种率,抑制确诊人群、重症患者以及死亡人数;二是在疫情流行时期采取健全的防疫政策,有效防止疫情大范围扩散,这恐怕才是最稳妥安全的发展方向。
オミクロン株が最後の変異株ではないかもしれない
奥密克戎株可能并非最终变异株
もう一つ懸念すべき事項は「オミクロン株が最後の変異株ではないだろう」ということです。
还有一点需要大家注意的是:“奥密克戎株可能并不是最终的变异株”。
オミクロン株の既感染者が増えれば、オミクロン株は広がりにくくなるのは事実ですが、次に現れる変異株に対してもそうとは限りません。
如果确诊过奥密克戎株的人数增加,的确会让奥密克戎难以进一步扩散,但这却无法应对今后可能会出现的变异株。
オミクロン株に感染した人が増え、オミクロン株が広がりにくい状況になったとしても、次の変異株が出現したらまた一気に感染者が増える可能性があります。
即便确诊过奥密克戎株的人数增加,奥密克戎没有继续蔓延,但一旦出现新的毒株,疫情就可能再次瞬间爆发。
こうしたことも含めると「オミクロン株の感染者が増えること」がゴールであるとは決して言い切れません。
因此,绝不能说我们的目标就是“增加奥密克戎感染人群”。
とは言え、ワクチン接種者や既感染者は重症化しにくい、というこれまでの前提が覆される可能性は高くないと思われます。
话虽如此,但今后出现的新毒株能够颠覆目前接种疫苗人群和有感染史人群重症率低这一前提的可能性并不高。
この点からも、オミクロン株以外の変異株が流行した際も「高いワクチン接種率によって感染者・重症者・死亡者を抑えること」「流行期には基本的な感染対策をしっかりと行うことで流行の規模が大きくなり過ぎないようにすること」が重要となります。
从这一点我们也可以看出,当奥密克戎之外的变异株流行时,重要的是“提高疫苗接种率来抑制确诊人群、重症患者以及死亡人数”、“流行期应该采取基本的防疫措施以防止疫情大范围扩散”。
これからは、感染が落ち着いている時期には感染対策を緩め、今のように流行している時期には感染対策を強化する、といった流行状況に合わせた強弱をつけていく時期に来ているのではないかと思います。
以后可能会是防疫政策随着疫情流行状况调整松紧的时期,疫情缓和时防疫政策也缓和,疫情像现在一样开始流行时便强化防疫政策。
また、感染対策の緩和は「感染対策を何もしなくて良い」ということではなく、ワクチン接種などの必要な対策を十分に行った上で進めていくことが前提となります。
而且,防疫政策的缓和并不意味着“什么对策都没有”,而是在确保疫苗接种等必要政策的前提下持续推进的。
2022年はオミクロン株に翻弄された1年でしたが、私たちが日常生活を取り戻すために大きく踏み出せた1年でもあります。
2022年是被奥密克戎袭击的一年,但也是我们向着恢复正常生活迈出一大步的一年。
2023年はさらに新型コロナの影響の少ない1年になることを願っています。
希望2023年会是疫情影响更小的一年。
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