日本各地で中国人旅行客の姿が目立つ。観光大国を目指す日本の大きな魅力のひとつは「食」。中国人旅行客は日本での食事をどう見ているのか。日本の観光情報を中国で発信し「日本人は知らない中国セレブ消費」(日本経済新聞出版社)の著者、袁静・行楽ジャパン社長に聞いた。

在日本各地旅行的中国人非常引人瞩目。而目标成为观光大国的日本,最大的魅力之一便是“吃”。中国游客是如何看待日本的饮食文化的呢?就此采访了在中国发布日本观光信息、《日本人不知道的中国名流消费》(日本经济报刊出版社)的作者、行乐日本的老总袁静。

プチ富裕層が選ぶのは「無難で高い店」

中产阶级选择的是“不会出错的昂贵餐厅”

——中国人は「こんにちは」の代わりに「ご飯を食べましたか」と挨拶することもあるほど食への関心が深いです。日本での食事をどう見ていますか。

——中国人会用“吃饭了吗?”代替“你好”来打招呼,可见对食物执念之深。那么,中国人是如何看待日本的饮食呢?

「世帯収入が500万~2000万円のプチ富裕層にとって、日本に引き付けられる最も大きな魅力のひとつが食事です。中国には『大衆点評』という月間ベースで約150億PV(ページビュー)の口コミのグルメサイトがあります。中国国内だけでなく、佐賀県3300軒、青森県5100軒、山梨5400軒と日本各地のレストランも網羅しています。中国人観光客の大半がこのサイトをチェックしてから訪日しているとみていいでしょう。それほど関心は高いのです」

“对于家庭收入在500万-2000万日元的中产阶级来说,日本最大的魅力之一便是饮食。中国的大众点评App,是一个每月有大约150亿浏览量的口碑美食网站。不仅网罗了中国国内的餐厅,还包括佐贺县3300家、青森县5100家、山梨县5400家及日本各地的餐厅讯息。大多数中国游客都会在访日前查看这个网站,其关注度可见一斑。”

——プチ富裕層にはどのレストランが人気なのでしょうか。

——中产阶级喜欢哪种餐厅呢?

「訪日2~3回目のプチ富裕層が選ぶのは『無難で高い』店ということになります。日本ではお金を出せば出した分だけでのサービスを受けられるとプチ富裕層は信じています。一方、何度も通うリピーターは自分なりのお気に入りを見つけていきます」

“到过日本两三次的中产阶级会选择那些“不会出错的昂贵餐厅”。他们相信,在日本只要花钱,就能得到相应的服务。另一方面,常去日本人的人也渐渐找到了自己心仪的餐厅。”

中国人の共通認識は「日本のミシュランは安い」

中国人的共识“日本的米其林餐厅很便宜”

——確かにプチ富裕層はミシュランの星を持つ日本の高級レストランにどんどん予約を入れていますね。

——的确,中产阶级不断预约米其林星级的日本高级餐厅呢。

「ミシュランの星を持つレストランは上海にいくつもあります。しかし非常に高価です。訪日中国人の誰もが口にするのは『日本のミシュランは安い』です」

“在上海也有几家米其林星级餐厅,但都十分昂贵。所以到日本的中国游客,每个人都说日本的米其林餐厅真便宜。”

「上海の『ラトリエ・ドゥ・ジョエル・ロブション』はロブションのカジュアル版ですが、コース約1500元(約2万6000円)です。ドリンクやサービス料を入れると確実に3万円かかります。日本なら1万円以下でも可能でしょう。上海でカジュアル版に行くお金があれば、東京で最高峰のガストロノミー“ジョエル・ロブション”が食べられる。お得と感じているから日本人にとって敷居が高いお店を平気で予約できるのです」

“上海的L'ATELIER de Joel Robuchon是Robuchon的简易版,但套餐也要1500元(约2万6000日元)。再加上饮料和服务费,就得花3万日元吃顿饭了。而在日本一万日元以下都有可能吃到米其林餐厅。如果有钱去上海吃简易版套餐,倒不如在东京享受最高档的Robuchon的美食。因为觉得划算,所以会毫不犹豫地预约对于日本人来说门槛很高的餐厅。”

「日本料理店でも事情は同じです。『日本空運』は料理業界のマジックワードで、食材を日本から空輸しているだけで値段が跳ね上がります。日本に来て食べる方が新鮮で割安に感じるわけです」

“对待日本料理店也是一样。‘日本空运’就像是料理业界的魔法词汇,只要食材是从日本空运来的,价格就会翻一番。还不如去日本吃来得新鲜又便宜。”

「『大衆点評』には客単価2万~3万円なのに100件以上のレビューが書き込まれている日本料理店もあります。日本のミシュラン店は路地裏に構えていてヨーロッパのような派手さはないが、その純朴さが日本の美質だといったような内容です」

“大众点评上,平均每人2-3万日元的日本料理店也有100多个点评数。日本的米其林餐厅不像欧洲那么华丽,常常在小路上,那种纯朴感,也被认为是日本品质优良的象征。”

“冷たい”ハンディを超えるインスタ映え

虽然饭菜是“凉的”,但晒朋友圈更重要

「日本の駅弁は冷たいハンディキャップを上回る美しさがあります。色とりどりの小さなおかずがきれいに並んでいて中国語の『顔値』が高いのです。紅葉の季節には弁当の中に小さなモミジが入っていたりして日本の美意識に感心します。」

“日本的车站便当虽然是冷的,却因为好看仍备受青睐。色泽鲜艳的小菜整齐地排列着,用中国话来说就是颜值很高。每到红叶季,便当里加上的小小枫叶,让大家对日本的审美意识之高佩服不已。”

「旅館のコース料理にも不満を感じる中国人はほとんどいません。大皿で出されるのが当たり前の中国人にとって、小皿にほんの少しづつ料理を盛って出してくれるのは新鮮な体験です。しかも顔値が高い。日本人が『作り置きしたような料理がある』と考えても、中国人はそれを上回る付加価値があると思っているのです」

“几乎没有中国人会不满意旅馆的套餐料理。对于习惯用大碗装菜的中国人来说,小盘小碟一点点端出料理的体验十分新鲜。而且颜值又高。虽然日本人会觉得这都是提前做好备着的料理,但中国人觉得种种附加价值已经完胜这小小缺点。”

——逆に人気のない日本料理はありますか。

——那有没有不受欢迎的日本料理呢?

「米欧人に人気の高いてんぷら屋には足を運びませんね。主役級のエビは1本か2本。レンコンやシイタケは脇役です。」

“中国人不太喜欢受欧美人欢迎的天妇罗店。主菜的炸虾不过一只两只。配菜只有莲藕和香菇。”

「日本でそば屋さんに連れて行くと、たいていの中国人は腰を抜かします。そばの上にほとんど何も乗っていないのですから。『本当にそばだけを食べるの?』と半信半疑になります。中国人の多くはエビ天も一緒に注文します」

“带着中国人去日本的荞麦面店时,他们都会很惊讶。因为荞麦面上几乎什么配菜也没有。将信将疑地问‘真的是只吃荞麦面吗?’大多数中国人会再点个天妇罗虾。”

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