日本語学習者にはおすしが好きな人が多いので一緒に食べる機会も多い。でも おすしにまだあまり慣れていない人は食べ方が分からなくて苦労している。ネタを取って しょう油につけて、ご飯と別々に食べたりする。別にどんな食べ方でもいいのだが、やはり日本語教師としては何となく気になる。

日语学生有很多喜欢寿司的,大家聚餐的机会也多。不过,还没习惯寿司的人,不知道吃法也很痛苦。有的人会把饭团上的鱼肉取下来,蘸上酱油吃,再吃饭团。虽然怎么吃都无所谓啦,不过我作为日语老师还是会在意。

しかし慣れた人はお箸など使わず、軽く手でつかんでしょう油をちょこっとつけて、 一口で食べてしまう。日本人顔負けの寿司通もいる。

不过,习惯了的人就不用筷子,用手轻轻拿起稍微蘸点酱油,一口吃进去。还是有这种让日本人也汗颜的寿司通的。

そんなおすしが大好きな日本語上級者を交えて日本語教師養成講座の打ち 上げ会を行なった。場所はもちろんすし屋である。そしてお酒を飲むか、飲まないか、 どうしようということになって・・・、ある若い女性の日本人生徒が「私、今日は飲まない でーす」と軽い感じで発話した。そのとき別に違和感はほとんど持たなかったのだが・・・。

于是,我笼络到这种超喜欢寿司的日语高手,举办了日语老师培训讲座。地点当然是在寿司店啦。之后就发展到喝酒还是不喝的场景……一个年轻的日本女学生淡定的说:“私、今日は飲まないでーす(我今天不喝啦)”。我当时对这句话并没有什么不协调感。

しかし日本語上級者からこれに関してちらっと質問が出た。『先生、「飲みます」の否定形は「飲みません」ですよね。「飲まないです」はもちろん意味は分かりますが、 使ったことありません。「飲みません」とどう違いますか』である。うーん、確かに日本語 教育では「飲まないです」は教えていない。もちろん「飲む」の否定形の「飲まない」は 教えるが「飲まない」+「です」の「飲まないです」は教科書にはほとんど載っていない。 なかなか鋭い質問である。

不过,有个日语能手就此提出疑问:“老师,‘飲みます’的否定式是‘飲みません’吧。‘飲まないです’的意思我当然也能理解,不过没用过。这个跟‘飲みません’有什么区别 吗?”唔,确实,在日语教学中不会教“飲まないです”。当然会教“飲む”的否定式是“飲まない”,不过“飲まない”+“です”=“飲まないです”这种说法基本没在教科书上出现过。实在是个相当尖锐的问题。

これは「です」の問題である。丁寧な言い方としてこの「です」は昔は名詞にしか付かなかった。「矢野です」や「先生です」などである。そして形容詞例えば「おいしい」や「楽しい」などは丁寧に言うときは「ます」を付けて「おいしゅうございます」や「楽しゅう ございます」と表現していたのである。子供のときに聞いたような気がする。

这个问题涉及到“です”。在正式说法中,“です”历来只用在名词后,比如“矢野です”、“先生です”等。而形容词的话,比如“おいしい”、“楽しい”等在表示郑重时会加上“ます”变成“おいしゅうございます”、“楽しゅう ございます”等表达方式。感觉小时候听过呢。

しかし確かにこの表現はいかにも大げさすぎて馴染めないのでは・・・。当時の若者も 敏感に感じたのであろう。そこで形容詞にも「です」を付ける表現「おいしいです」「楽しいです」が登場してきた。そして国語審議会も昭和27年(1952年)に形容詞に直接「です」を付ける「暑いです」「寒いです」などを平明簡素な表現として認めたのである。

不过,这种表达方式太过夸张,让人习惯不了……当时的年轻人也敏感地感觉到这一点了吧。于是,形容词也能接“です”的表达,比如“おいしいです”、“楽しい です”就登场了。之后,昭和27年(1952年)的国语审议会上,也承认了形容词直接接“です”的简明表达法,比如“暑いです”“寒いです”。

実際日本語教育でも「暑いです」「寒いです」は正しい表現として教えている。でも 年配の方の中にはこれらの表現に子供っぽい言い方として違和感を持つ方もいらっしゃるのでは・・・。

实际上,在日语教学中也教授“暑いです”“寒いです”,说这是正确的表达。不过,估计年龄大点的人会觉得这种表达方式太孩子气,觉得异样的吧……

さらにこの傾向はどんどんエスカレートとして現在ではこの「です」は動詞にまで 付いてしまう勢いである。例えば「飲むです」や「食べるです」のように・・・。まだこんな 表現はほとんど使われていないが、でもその否定形の「飲まないです」や「食べないです」 は若者の間では結構使われており、よく耳にする。これはちょっとふざけた、おどけた 雰囲気を出そうとする若者の感性なのであろう。正に言葉は世につれである。

现在这种简化倾向进一步升级,“です”甚至能直接接到动词后 面。比如“飲むです”、“食べるです”之类……虽然现在还几乎没这么用,但是其否定式“飲まないです”“食べないです”在年轻人中大量使用,常能听得到。 这算是想制造出多少有些胡闹、说笑气氛的年轻人的感性吧。这正是语言随着社会发展的明证吧。

そしていつの日か「おすしを食べるです」や「お酒を飲むです」などがまかり通るのでは・・・。事実「暑いです」や「寒いです」がまかり通ったように・・・。日本語教師として ちょっと恐ろしい感じがする。

而终有一天像是“おすしを食べるです”和“お酒を飲むです”等也会通用吧……正如“暑いです”和“寒いです”事实上已经用上了一样……作为日语老师,我感到有点恐怖。

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