企業が商品やサービスの認知度を高めるため、広告代理店に依頼するということも多くあります。そういった企業に向けて広告の展開方法などを提案するのが「広告プランナー」というお仕事。今回は株式会社クオラスで広告プランニングに携わっている中原敬介さんに、お仕事について伺いました。

企业为了提高商品、服务的知名度经常会请广告代理公司来进行推广。向这些企业提供广告宣传方式的工作就叫“广告策划”。此次我们就请到了Quaras株式会社的广告策划中原敬介,请他就广告策划这份工作跟大家谈一谈。

■勝者がいれば敗者もいる。それがコンペで仕事を獲るということ

■有胜利者,也有失败者,需要通过竞争获得工作

Q1. 仕事概要と一日のスケジュールを教えて下さい

Q1.工作概况及日程

広告のマーケティングプランナーは、地域・世代・性別など広告の対象となる人たちの分析を行うという部分だけではなく、新聞や雑誌、Webといった広告を出す媒体についても分析を行い、「どのような広告手法を用いれば、より多くの購買層となる消費者に対して訴求することができるのか?」検討し、お客様に提案させていただく仕事です。

广告的营销策划不仅仅要分析广告受众的地域、家庭、性别等,还要对报纸、杂志、网络这样的广告媒体进行分析,要检讨“使用什么样的广告手法才能吸引更多的消费者成为购买者”,然后向客户提出解决方案。

昼間は社内のスタッフとも時間を合わせやすいので、打ち合わせやアイデア出しなどに使うことが多いです。通勤中やプライベートで遊んでいる時間でも、無意識のうちに仕事について考えてしまうタイミングがあるので、そういう意味では常に何かを考えている気もします。

白天在公司上班,与同事商谈的时间比较好安排,经常会开个讨论会提出一些想法跟创意。上班途中、或者是休息期间出去玩的时候也会无意识地会思考工作上的事情,也就是说我经常在思考。

<一日のスケジュール>
09:50 出社・メールチェック
10:00 始業
    社内での打ち合わせ/アイデアの出し合い
    営業同行・クライアントへのご提案
    翌日以降の提案の考案
21:00 退社

<日程>
9:50   上班,查收邮件
10:00 开始工作
         公司内讨论会/讨论想法和创意
         与营销人员一起,向客户提出方案
         思考研究明天之后的新提案
21:00 下班

Q2. 仕事の楽しさ・やりがいは何ですか?

Q2.工作的乐趣和价值是什么?

やりがいを感じるタイミングとしては大きく3つあり、どの場面で感じる喜びややりがいも、代えがたいものがあります。

让我感觉有价值的瞬间有三个,不管是什么样的场合下,都让我感到高兴、有价值以及无可取代。

まず、コンペティション(※)で複数の会社が提案を行って、私たちのご提案を採用いただいたときです。

首先,竞标(※)中多家公司提交了方案,只有我们的方案被采用的时候。

次に、実際に仕事をして、広告物やイベント、CMが世の中に出て、それを自分自身が目にしたとき。

其次,在实际工作中,看到我们制作的广告宣传品、活动及广告出现时。

そして、広告を目にした人が、それについて話題にしてくれているのを見たときですね。

而且,会跟看到广告的人就此展开话题。

あと、印象的だったのはある鉄道会社の20周年のプロジェクトを担当させていただいたときに、慰労会を開いていただいたことです。

最后,印象最深的就是做完铁道公司20周年项目后,开慰劳大会的时候。

あまりそういった会を開いていただくことがないのですが、「ありがとう」「お疲れ様」「お願いしてよかった」といったお言葉をクライアント(依頼主)の社長から直接かけていただいたことは、本当に心に残っています。

因为一般都不会开慰劳大会的,当亲耳听到客户方社长说“谢谢”“辛苦了”“拜托你们来做真是太好了”这样的话时,印象十分深刻。

※コンペティション(略・コンペ):発注元の企業に対して、複数の企業が企画や商品などを提案する場。

※竞标:针对客户方需求,多家公司提出商品、策划方案。

Q3. 仕事で大変なこと・辛いと感じることはありますか?

Q3.工作上让你感到棘手或头疼的事情是什么?

コンペの性格上、勝者がいれば敗者もいます。短いもので数日、中には長期にわたって準備を進めていても、コンペで負けてしまうとそれが仕事にはつながらないこともありますので、そういったところではちょっと大変な部分でもありますし、自分自身のプレゼンや提案について見つめ直す機会になります。

竞标的特点就是有胜有负。即使做了长期的准备,也会在短短几天内输掉竞标,使得工作无法继续下去。这种情况确实令人非常棘手,但也是让自己重新审视方案和提案的机会。

もちろん、負けたコンペの中からヒントを得て、新たな提案につなげるということもありますので、完全にゼロになるというわけではありませんが……。

当然,从竞标失败中获得灵感,改进提案的情况也有,因此也不能说是一无所获。

■就職活動のとき、どれも一生の仕事にするイメージが持てなかった

■应聘的时候,并没有想要把它当做一生的事业来做

Q4. どのようなきっかけ・経緯でこの仕事に就きましたか?

Q4.是什么样的契机让你开始从事广告策划这份工作呢?

まず広告業界に入ると意識したのは、就職活動をしていた大学3年生の頃です。興味がある業界については、いろいろと入社試験を受けてみたりしていたんですが、「これという一つ」に絞ることができなかったんです。

首先,我是在大学三年级参加招聘会时萌生了进入广告行业的想法。参加了很多自己感兴趣的行业的入司考试,一直没能确定下来说“就是这个啦”。

ビールメーカーや清涼飲料メーカー、携帯電話会社など、みなさん会社を選んでいくと思うのですが、「一生それに捧げる」というイメージが私にはなかなかできなかったんです。

大家都选择了啤酒制造公司、碳酸饮料制造公司、手机公司等,但我一直没有找到想让自己奉献一生的行业。

そんな時に思ったのは、「広告代理店であれば、プロフェッショナルでありながら、いろんなところに携わることができる」ということ。それがきっかけで広告業界に惹かれていきました。

而此时想到“如果是广告代理公司的话,即专业又可以从事各种不同领域的工作”,在这种情况下进入了广告策划行业。

私の場合は、最初に配属されたのがプランニングの部署だったので、そのままの流れで現在に至っているわけですが、代理店の代表としてプレゼンテーションするといった場面などにもやりがいを感じますので、広告プランナーという仕事に向いていたのかなとは感じます。

最初我被分配到了计划部工作,从那时起一直到现在,觉得作为广告代理公司的代表向客户展示提案的工作非常有价值,因此我认为自己更适合做广告策划的工作。

Q5. 大学では何を学びましたか?

Q5.大学期间学了些什么?

高校のときは本を読むのが好きで数字が苦手ということもあって、「文系」でした。大学を選ぶときにも、「将来どうなりたいのか?」ということよりも、興味を持てる分野として「文学部」と「史学部」しか受験しませんでした。
結果的には文学部に進んで、日本文学を専攻しました。

高中时很喜欢读书,但对数字很不擅长,学的是文科。在选择大学的时候,比起“将来想做什么?”我更多考虑的是自己感兴趣的领域,因此只参加了自己感兴趣的“文学部”“史学部”的考试。

今思えば、進路選びの時点でもっと視野が広ければ、「法学部」とか「経済学」とかも選択肢に入ったのかなとも思うんですが、当時はなかなかそうなれませんでした。

现在看来,在选择前进道路时,视野如果能更加开阔就好了,这样可以把“法学部”“经济学”也纳入考虑的范围当中,而当时却没能做到。

Q6. 高校生のとき抱いていた夢が、現在の仕事につながっていると感じることはありますか?

Q6.高中时期的梦想与现在从事的工作有关联么?

高校時代は、その当時に興味が向いていたものに対して全力で、将来の夢が具体的にあるわけではありませんでした。硬式テニスをしていたので、そこに打ち込むことに集中していた気がします。

高中时期只对自己感兴趣的事情拼尽全力,对将来并没有什么具体的梦想。感觉像在打硬式网球时,只将注意力集中在挥拍打球上。

本を読むのが好きだったことで、最終的に文学部に進んだわけですが、本を読みながら情景を思い浮かべたり人の心を想像したりということは、実は仕事につながったり、通じるものがあるのかなと思う瞬間はありますね。

因为喜欢读书所以选择进入文学部就读,一边读书,一边在脑中浮现出相应的情景,想象人物的内心,有时候想想实际上感觉还是跟工作有些关联的。

■流行に対する「情報感度」を高めておこう

■提高对流行的信息敏感度

Q7. どういう人が広告プランナーに向いていると思いますか?

Q7.什么样的人适合广告策划这样的工作呢?

「一般的な感覚」を持っているということですかね。さまざまな考え方の人がいるので、「何が一般的?」で「何が普通?」と思われるかもしれませんが。

要有“普通大众的一般感觉”,有很多人会有各式各样的想法,要仔细思考“什么是最普罗大众的?”“什么是最普遍的?”

広告というのは広く一般の人に訴えて、印象を残していかなくてはいけないものなので、広告のターゲットがどのような表現に惹かれるのかということを考えられる必要があります。

广告是针对普罗大众的,必须要在他们脑中留下印象,广告的目标就是考虑什么样的方式更能吸引他们的注意。

Q8. 高校生に向けたメッセージをお願いします

Q8.给高中生的建议

高校生のうちから「どんなことが流行しているのか?」に対する情報感度を高くして、いろんなものを見て、いろんなことを体験しておくというのは、広告業界に進もうと思っているのであれば必要かなと思います。

高中生时期开始就要提高对“流行什么”的信息敏感度,看到并感受不同的事物,这对你进入广告行业非常必要。

商品の説明を読んだり、写真を見ただけではどうしても説得力に欠ける部分も出てきます。私もプランニングを提案させていただく際は、実際にクライアントの商品を使ったりもしますね。興味があるものについて積極的に触れていく姿勢が、後から生きてくることもあると思います。

只读商品说明、只看看照片,总觉得还是少了些感染力。我自己在提出广告策划案时都会实际去使用客户的产品。要去积极了解、接触自己感兴趣的事物,说不定会产生什么新东西呢。

あとはいろんな人とコミュニケーションを取ってみてください、内向的でも構わないとは思いますが、より社交的な方がいろいろと可能性も広がると思うので。

最后,要多跟其他人交流,虽说内向并没什么不好,但是外向的人的可能性更大一些。

みなさんの中で、「将来、この業界で仕事をしたい!」と具体的に絞り込めている人は、まだ少ないのではないでしょうか? さまざまな業界とつながっている広告代理店なら、各業界のプロフェッショナルと接する機会があります。「この商品、こんな風に宣伝すればもっと売れるのに!」と思ったことがある人は、広告プランナーのお仕事について調べてみるといいかもしれませんね。

在诸位当中,现在就确定“将来,我要进入广告行业工作”的人还是很少吧。广告代理公司与各行各业都有紧密的联系,在这样的公司工作有机会接触到各个行业中的专业人员。“这个商品这样宣传会更好!”有这样想法的人可以多了解一下广告策划这份工作。

【profile】株式会社クオラス コミュニケーションプランニング局プランニング部部次長 中原敬介

【简介】Quaras株式会社 宣传策划局 策划部副部长 中原敬介

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