むかしむかし、二人の仲の良い兄弟が、それぞれに家を持って住んでいました。

很久很久以前,有关系很好的兄弟两,住在各自家里。

弟は真面目な働き者で、その日も朝早くに起きて、おいしい桜島大根を煮ていました。

弟弟是个很认真的劳动者,那一天也起得很早,煮美味的樱岛萝卜。

するとその匂いに釣られて怠け者の兄がやって来たので、弟は煮えたばかりの桜島大根を兄に食べさせてやったのです。

这时那个懒惰的哥哥闻香而来,于是弟弟就把刚煮好的樱岛萝卜给哥哥吃。

すると兄は、「ほう。ふとか大根だな。・・・もぐもぐ。うまか!こら、うまか大根じゃ。どうやって作った?」と、尋ねるので、弟は笑いながら答えました。「簡単じゃ。このなべは大根を入れておくだけで、こげにうまく煮えるんじゃよ」

哥哥问道「哇,好大的萝卜啊。・・・唔唔唔。真好吃啊!哇,这么好吃的萝卜啊。这是怎么做的呢?」弟弟笑着回答道「很简单的。只要把萝卜放进这个锅里,就能煮出很好吃的萝卜喽」

「ほうー、それは簡単じゃ」

「哦—,这很简单嘛」

兄はなべを弟から借りて帰ると、さっそく桜島大根を放り込みました。

哥哥借了弟弟的锅回去之后马上把樱岛萝卜放了进去。

「火をたかんでも、ええちゅうことじゃし、一寝入りするか」

「就算是烧火也要花一点时间,先睡一觉吧」

さて、しばらくして起きた兄は、桜島大根の様子を見てびっくり。

然后,睡了一会起来的哥哥看了一下樱岛萝卜的样子吓了一跳。

「何じゃ。全然煮えとらんとぞ、プカプカ浮いとるだけだ」

「什么呀,完全没煮熟嘛,只是这样飘着啊」

兄は頭をかしげながら、弟の家に桜島大根の煮方を教えてもらいに行きました。

哥哥一边歪着脑袋想一边去弟弟家请教樱岛萝卜的煮法。

「兄さん、いくらよかなべでも、大根を切って入れるだけじゃ、煮えんよ」

「哥哥,就算是再好的锅,光是把萝卜切片往里扔的话怎么会煮开呢」

弟はそう言って、桜島大根の煮方を丁寧に教えてやりました。

弟弟这样说着,就很耐心地把樱岛萝卜的煮法告诉哥哥。

「まずは朝早うに起きて、なべにたっぷりの水と大根を入れて、木の枝をくべるんだ。そいで、川の土手に行って牛のエサになる草をカゴいっぱいに切って帰ってくる。すると、うまか大根が煮えとるだ」

「首先要早起,然后在锅里放入充分的水和萝卜,还要添加树枝。然后,去河堤割给牛吃的那种草,装满一箩筐回来。这样的话就能煮出好吃的萝卜了」

さあ、それを聞いた兄はうまい桜島大根を食べたい一心で、翌朝早くに起きてなべにたっぷりの水と桜島大根を入れると、木の枝に火をつけてぐつぐつと煮始めました。

听了这个的哥哥因为一心想吃樱岛萝卜,所以第二天一大早就起床了,在锅里放了满满的水和樱岛萝卜,然后用树枝生火,开始咕噜咕噜地煮了。

そして眠い目をこすりながら、牛のエサになる草を切りに出かけたのです。

然后睡眼惺忪地出去割喂牛的那种草了。

「ああーっ、眠いけんど、草を刈らんと大根が煮えんでのう」

「啊——,困死了,可是如果不割草就煮不了萝卜啊」

やっと草がカゴいっぱいになった兄は、急いで家に向かいました。

好不容易割了一箩筐草的哥哥急急忙忙往家里赶去。

家の戸口まで来ると、大根を煮込んだ良いにおいが、ぷーんとただよってきます。

刚来到家门口,萝卜的香味就扑鼻而来。

兄は草カゴを放り出すと、うまそうに煮えた大根を口に放り込みました。

哥哥放下装草的箩筐,马上把看着很好吃的煮萝卜放进嘴里。

そのおいしさといったら、涙が出てくるほどです。

这种美味,简直好吃得让人忍不住想流泪啊。

「うまか!働いた後の大根汁は、格別じゃ!」

「真好吃!劳动后的萝卜汤可真美味啊」

その後、おいしい桜島大根汁を食べる為に、兄は村一番の働き者になったという事です。

从今往后,为了能吃到美味的樱岛萝卜汤,哥哥成了村里最勤劳的人。

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