- [未分类小类] 有声读物:夏目漱石「こころ」第018回
十八 私(わたくし)は奥さんの理解力に感心した。奥さんの態度が旧式の日本の女らしくないところも私の注意に一種の刺戟(しげき)を与えた。それで奥さんはそ...
- [未分类小类] 有声读物:夏目漱石「こころ」第017回
十七 私(わたくし)はまだその後(あと)にいうべき事をもっていた。けれども奥さんから徒(いたず)らに議論を仕掛ける男のように取られては困ると思って遠慮...
- [未分类小类] 有声读物:夏目漱石「こころ」第016回
十六 私(わたくし)の行ったのはまだ灯(ひ)の点(つ)くか点かない暮れ方であったが、几帳面(きちょうめん)な先生はもう宅(うち)にいなかった。「時間に...
- [未分类小类] 有声读物:夏目漱石「こころ」第015回
十五 その後(ご)私(わたくし)は奥さんの顔を見るたびに気になった。先生は奥さんに対しても始終こういう態度に出るのだろうか。もしそうだとすれば、奥さん...
- [未分类小类] 有声读物:夏目漱石「こころ」第014回
十四 年の若い私(わたくし)はややともすると一図(いちず)になりやすかった。少なくとも先生の眼にはそう映っていたらしい。私には学校の講義よりも先生の談...
- [未分类小类] 有声读物:夏目漱石「こころ」第013回
十三 我々は群集の中にいた。群集はいずれも嬉(うれ)しそうな顔をしていた。そこを通り抜けて、花も人も見えない森の中へ来るまでは、同じ問題を口にする機会...
- [未分类小类] 有声读物:夏目漱石「こころ」第012回
十二 奥さんは東京の人であった。それはかつて先生からも奥さん自身からも聞いて知っていた。奥さんは「本当いうと合(あい)の子(こ)なんですよ」といった。...
- [未分类小类] 有声读物:夏目漱石「こころ」第011回
十一 その時の私(わたくし)はすでに大学生であった。始めて先生の宅(うち)へ来た頃(ころ)から見るとずっと成人した気でいた。奥さんとも大分(だいぶ)懇...
- [未分类小类] 有声读物:夏目漱石「こころ」第010回
十 父の病気は同じような状態で一週間以上つづいた。私(わたくし)はその間に長い手紙を九州にいる兄宛(あて)で出した。妹(いもと)へは母から出させた。...
- [未分类小类] 有声读物:夏目漱石「こころ」第009回
九 私(わたくし)の知る限り先生と奥さんとは、仲の好(い)い夫婦の一対(いっつい)であった。家庭の一員として暮した事のない私のことだから、深い消息は無...