萤火虫

ホタルを見たことがありますか?6月11日〜15日頃は『腐草為螢(くされたるくさほたるとなる)』。ホタルが光りだす時季です。ホタルは別名『朽草(くちくさ)』。土の中でサナギになり、羽化して地上に現れるその姿を見て、昔の人は「朽ちた草がホタルになる」と表現したのですね。清らかな光は命の灯そのもの。それにしても点滅までさせて、ホタルたちは光で何をしているのでしょうか。

你有没有见过萤火虫呢?6月11日〜15日左右便是“腐草为萤”的日子、是萤火虫发光发亮的季节。萤火虫的别名为“腐草”,在土地中形成蛹,然后破土而出变成我们现在看到的样子,古人用“腐草为萤”来描述他们的降生。这纯净的光亮正是生命之灯。即便如此,萤火虫发出这忽明忽暗的亮光到底有什么作用呢?

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源氏物语中的爱情之光——萤火虫

萤火虫

ホタル狩りは、光を愛でるおだやかな日本の遊び

捕捉萤火虫是热爱光亮的日本人的恬静游戏

浮世絵にもよく描かれてきた『蛍狩り』。

在浮世绘中常常有描绘到“萤火虫狩猎”。

日本のホタル鑑賞の文化は、世界でも類がないものだそうです。

日本的萤火虫鉴赏文化,貌似是世界上独一无二的萤火虫文化。

関東では、ゲンジボタルは5月下旬〜6月中旬、ヘイケボタルは6月中旬〜8月頃に見られます(歴史とは逆に、源氏の後に平家が台頭するようです)。

在关东地区,源氏萤火虫活跃于5月下旬〜6月中旬、平家萤火虫在6月中旬〜8月能够看到(历史刚好相反,在源氏之后才是平家)。

ゲンジボタルの出現時は、夜間に浴衣ででかけるにはまだ寒い時季なのですが、夏のように蚊がいないので優雅に「光るゲンジ」を鑑賞できそうですね。一方、画中の人物が田などに入ってホタルを追っているなら、それはたぶんヘイケボタル。日本人にもっとも身近といわれてきたホタルです。

源氏萤火虫出现的时期,正是夜间穿着浴衣还会感觉稍微有些寒冷的季节,不如夏天一般有很多蚊子,可以优雅地来欣赏“源氏萤火虫的光亮”。另一方面,浮世绘画中的人物下到田地中去追寻萤火虫,这大概是平家萤火虫。平家萤火虫被称为最喜欢靠近日本人的萤火虫。

子供がホタルを入れて遊んだことからその名がついたという『ホタルブクロ』という花も、もし提灯のようにして確実に持ち帰ろうとするなら、花の先を草などで縛ってふさがなければなりません。けれどなんとなく、たいていはそのまま筒状の花にホタルを入れて、透かしてみたり手で包んだりして、つかの間の光を楽しんだのでは・・・と思えてしまうのです。

风铃草这种花也由于小孩子们将萤火虫放进去玩耍而得名,如果想将它如同提灯一般拿回家的话,必须将花朵的头部用草缚紧。不过,大家常常将萤火虫元模原样地收入筒状的花朵中,透过花朵观赏或者用双手包裹着,享受从指缝间溜出光亮的乐趣。

萤火虫

ホタルの源氏と平家、由来はやっぱりあの人…

萤火虫中的源氏与平家,由来果然是那个人…

それは4月のある雨の夜。

那是一个4月的雨夜。

ホタルの幼虫が、つぎつぎと水から上がってきました。そして、シャクトリムシのような歩き方で、光りながら濡れた地面を進んでいきます。

萤火虫的幼虫陆续地从水中来到了地面。然后学着尺蠖(huo)的样子学会了走路,一边发光一边贴近潮湿的土地行进。

雨の日を選ぶのは、土が湿ってソフトになるのと、いままで住んでいた水の中とちょっと似た環境だから、ともいわれています。柔らかな土の窪みをみつけて頭からもぐり込み、自分が動けるだけの部屋を作るためなのです。

之所以选择下雨之日,我们常认为是因为土地湿了会变得松软,与萤火虫之前一直居住的水中的环境有几分相似。它们寻找柔软土地中低洼的地方,从开始钻进去,这是为了制造一个能容纳自己活动的房屋。

部屋の壁は、体から滲み出る液体をしみ込ませて固めた、まゆのような仕様。この中で約40日間を過ごしてからサナギになり、さらに10日目の夜。いよいよ羽化がはじまるのです。

房屋的墙壁用它们体内渗透出来的液体进行固定,进行类似于织茧的工作。在房屋里,大约需要经过40天时间才能变成蛹,然后,再过10天之后的晚上,终于到了羽化的时间。

成虫になったホタルは、そのまま3日間ほど部屋で過ごした後、土を必死にかき分けて、地上に出ていきます。晴れた日が続いて土が固まると、出られなくなって死んでしまうことも・・・。この時季の雨は、ホタルにとっても大切なのですね!

变为成虫的萤火虫,以成虫的姿态在房屋中待3日左右之后,开始拼命地开垦土地,破土而出。也有遭遇连续的晴天土地干涸凝固,无法破土而出就死掉的萤火虫…所以,这个季节的雨对于萤火虫来说十分重要!

ホタルは『万葉集』や『日本書紀』にすでに記されていて、北海道から沖縄まで、日本には約30種が住んでいるといいます。なかでも代表的なのが「ゲンジボタル」と「ヘイケボタル」。いったいなぜ、こんな名に?

关于萤火虫的记录在《万叶集》或《日本书纪》中均有被记载,从北海道到冲绳,据说在日本约居住着30种萤火虫。其中比较具有代表性的便是“源氏萤火虫”和“平家萤火虫”。那么到底为什么给萤火虫取这样的名字呢?

「ゲンジ」は『源氏物語』の主人公光源氏の「光」にかけてつけられ、「ヘイケ」はゲンジより体が小さくて光も弱いので、源平合戦で負けた平家にちなんでつけられたという説があります。

 “源氏”为《源氏物语》中的主人公源氏的名字带有“光”字,而“平家(萤火虫)”比源氏萤火虫体型小并且发光弱,也有说法认为这是因为在“源平合战”中平家战败的原因。

淡紅色の胸の中央に、黒い十字形の模様があるのがゲンジボタル、太くて黒いスジがあるのがヘイケボタルです。

在淡红色胸腔的中央,有一个黑色十字架模样的是源氏萤火虫,身型比较胖并且有着黑色纹路的平家萤火虫。

萤火虫

ホタルは最後の一週間を「光信号」で婚活します

萤火虫在最后一周的“光信号”为求偶活动的信号

ゲンジボタルなどの下腹にある発光器は、実際に光を作り出す発光細胞(酸化反応で発光するようです)と、その光を反射板のようにはね返して体の外に送り出す反射細胞の二層構造になっています。

位于源氏萤火虫下腹部的发光器由:实际起到发光作用的发光细胞(貌似是由于细胞内酸化反应而发光),和如同光的反射板一样将发出的光反射出体外的反射细胞这二重构造组成。

ホタルの光は、現在の光源としてはもっとも効率性が高く、光を出すときも決して発熱しません。それで「冷光」と呼ばれています。

萤火虫的光亮作为现在的光源来评价,有着非常高的功效,并且发光的时候绝对不会伴随发热。于是,人们将其称之为“冷光”。

驚くことに、瞬時に発光させたり止めたりを自由自在に制御でき、しかも(人間よりはるか昔から)シグナルとしてお互いのコミュニケーションに光を用いてきたのです。ちなみに光は、敵を威嚇するためにも使われています。

令人惊讶的是,萤火虫可以瞬间发光并瞬间停止,自由自在地操控及制止发光,并且,(在人类产生之前的更遥远的历史中),利用这光亮作为信号进行同类之间的交流。这光亮还被用在威吓敌人的时候。

オスは集団で一斉に点滅を繰り返し、メスはそれぞれが不規則に発光します。

雄虫以集团式一齐重复着忽明忽暗的过程,雌虫则各自不规则发光。

みんなの光を集めれば、より遠くにシグナルが届いて、同じ仲間のメスに集合してもらいやすくなるのですね。一方、メスたちは点滅の周期をそろえないことで「私はここよ」とアピールです。

收集了大家的光亮,就可以向很远的地方传达信号,也更容易集合同为雌虫的萤火虫。另一方面,雌虫的发光、熄灭周期不统一正是强调“我就在这里哦”的个性的表现。

オスは、メスを探すために飛びながら約0.5秒に1回(地域差あり)発光します。

雄虫为了寻找雌虫会以约0.5秒一次(地域不同有所差距)的频率发光。

近くでオスが発光すると、メスは草や葉の上で約1秒に1回ピカーと強く光って応答、オスを誘います。その誘惑光を見つけたオスは、光りながらメスの近くに舞い降りて、歩きながらメスに近づき、約10cmに近づいたところでピカピカッと発光のしかたを変えるのだそうです。

如果附近有雄虫发光的话,雌虫会在草或树叶上以1秒1次的叫声以及强烈的发光作为应答,邀请着雄虫。当雄虫发现这邀请性强光,就会一边发光一边朝雌虫靠近并降落,渐渐走着向雌虫靠近,然后接近至10cm处变换为鸣叫及发光的形式求偶。

すると。なんとメスは、自分の発光間隔をオスに近づけていくというではありませんか!光のデュエット。こうして息が合ったカップルは、地表もしくは葉上で交尾に至るのですね。

于是。没想到雌虫会将自己的发光间隔调整至与雄虫发光间隔相近!光的二重奏。就这样步调渐渐吻合的一对配偶,就会在地表或是叶子上进行交尾活动。

萤火虫

ところで、同じゲンジボタルでも、西日本と東日本で違いがあるといいます。

不过,即便同为源氏萤火虫,西日本与东日本也有不同之处。

オスの発光パターンの速度は、西のホタルは2秒間隔なのに対し、東のホタルは4秒間隔とのんびり。メスも、水辺の苔(こけ)に約500〜1000個産卵するとき、西のホタルはしばしば100匹くらいの集団になって産卵するのに、東のホタルはそんなことはほとんどしないのだそうです。東のホタルはマイペースが信条なのでしょうか。どちらにせよ、ホタルは産卵がすむとまもなく死んでしまいます。

在雄虫发光模式的速度上,相对于西日本2秒的间隔,东日本的萤火虫显得比较悠闲,约间隔4秒。当雌虫萤火虫在水边的苔藓上约产卵500~1000个时,西日本的萤火虫会分散,以100只左右的个体形成集团产卵;东日本的萤火虫几乎从来不组团。不知是否东日本的萤火虫都比较我行我素。不过无论哪种产卵方式,在产卵后不久就会迎来死亡。

萤火虫

また、婚活するのに光より「匂い」を使う種類のホタルもいます。世界中には多種のホタルが生息していて、点滅の仕組みなどまだわかっていないこともいっぱいあるそうです。

还有,在进行求偶活动时也有好几种萤火虫比起使用光亮更喜欢使用“气味”。世界上还生存着很多种类的萤火虫,关于它们的发光组合还有很多至今都无法知晓的信息。

萤火虫

各地でホタルまつり開催!本物の光を体験しませんか

全国各地都举行了萤火虫庆典!也来体验一下真正的萤火虫发光吧!

現在、ホタルを通して生きものと触れ合える環境を復元する働きが全国各地で試みられています。

现在,全国各地正在进行尝试通过萤火虫,复原人们在与生物相接触的环境的工作。

心の疲れがたまる梅雨時。ホタルの光には、人を癒す「1/fゆらぎ」があるといいます。

在容易累积心情上疲惫的梅雨时节。萤火虫的光亮可以说具有治愈人们的“1/f 波动”。

光っているホタルを見た経験がないという方も、リンク先をチェックのうえお近くの鑑賞スポットにおでかけになってみてはいかがでしょう。

没有见到过萤火虫发光的人们,不妨在网上找找链接走走比较近的鉴赏景点吧。