科学者は少しお堅いところがあり、ほかの人たちに比べて芸術性が若干欠けている。こうした見方は、いわゆるステレオタイプですが、多くの人たちはそんなイメージを抱いています。一方で芸術家は、普通の人よりも合理性に欠けていると見られがちです。こうしたステレオタイプは、左脳と右脳、あるいは論理的思考と芸術的創造性で説明されることもありますが、たいていの場合、この2つは対極にあるものと見なされます。

科学家会比较死板,与平常人相比缺少一些艺术性。大多数人都抱有这样的想法,也就是所谓的刻板印象。另一方面,艺术家则被认为比平常人缺少理性思维,做事随意。这种刻板印象,源于左脑和右脑分别被认为代表着逻辑性的思考和艺术的创造性,而大多数情况下,这两者被认为是极端对立的。

どんな作業をするにしても、すべての人が左右両側の脳を使っていることは、神経科学の研究ですでに明らかになっています。芸術的行動や論理的な思考との強い関連性を持つ脳の活動パターンもいくつか存在しますが、それは、ある人が何に優れていてその理由は何かを説明するものではありません。なぜなら、「自然に備わった資質」と「育てられた環境」との正確な相互作用を明らかにすることは、あまりにも難しいからです。ですが、脳のことは ひとまず置いておき、実証されている能力だけに注目する場合、論理的や芸術的といったステレオタイプを裏付ける何らかの証拠はあるのでしょうか?

神经科学的研究已经明确表明,人类无论在做什么,都会用到左右两端的大脑。和艺术性的举动或是逻辑性的思考有着强烈关联的大脑活动存在几种模式,但这并不能作为解释某人有着怎样的天赋的原因。因为要说明人“自然具备的资质”和“后天的成长环境”是如何正确地相互作用实在是太难了。那么,暂且先把对大脑的讨论放一边,只关注已被验证的能力,有什么证据能印证逻辑性或艺术性这样的刻板印象呢?

心理学的研究では、この問いに対して、集中的および発散的という2つの思考スタイルを区別することで 糸口をつかもうとしてきました。集中的思考では、IQテストなどで測れる分析的で演繹的な推論に重きが置かれます。一方の発散的思考は、より自然発生的で流れに任せた考え方です。 発散的思考は目新しいものに注目する思考で、1つの問題に対して複数の解決方法を生み出す必要のあるタスクが計測の目安 になります。例としては、身の回りにある物事の、新しい革新的な使い道を考えることなどが挙げられます。

对于这个问题,在心理学的研究中,是以集中型和发散型这样两种思考方式作为线索来区分的。集中型的思考是通过IQ考试等来检测分析,重视演绎性的推论的。另一方面,发散性的思考是顺其自然而产生的思考方法。发散性思维的侧重点是对新奇事物的思考,需要针对一个问题产生多种不同解决方法的课题成为了衡量标准。举个例子,以日常生活中的某件事为例,用新的革新方法来思考等行为。

1960年代に行われた研究では、集中的思考を行う人は、学校での科学系の科目で比較的良い成績を残す傾向が見られました。発散的思考を行う人の多くは、芸術や人文系の科目の成績が優れていました。

依据1960年所进行的研究来看,用集中型思维的人,被看作是在学校科学系科目中成绩比较优秀的学生占多数。而用发散性思维的人中,是在艺术和人文系的科目成绩优秀者。

とはいうものの、集中的思考スタイルと発散的思考スタイルは、必ずしも互いに相容れないものではないという事実が明 らかになりつつあります。 2011年には、文系および理系の大学に所属する英国の学生116人を対象に、集中的および発散的思考と創造的な問題解決について計測が行われました。その結果、計測されたいずれの数値においても、文系と理系のグループ間で違いは見られませんでした。また別の研究でも、芸術、自然科学、および社会科学の大学生の間では、発散的思考の測定結果に大きな違いは見られないと報告されています。ただし、芸術および自然科学の学生の ほうが、社会科学の学生よりも自分の創造性を高く評価する傾向があるという結果も出ています。

尽管如此,集中型的思维类型和发散性的思维类型未必是不能互相融合的,这一事实也逐渐明了。2011年,对英国所属大学的文科和理科的学生116人为对象,进行了关于集中型和发散性有创造性的思维对问题的解决方式来测试。这一结果表明,不论是哪一个测量数值,都不能看出文科和理科团体之间的不同之处。另外,即使其他的研究领域中,艺术、自然科学、以及社会科学的大学生之间,也不能看出对发散性的思维的测定结果有多大的不同。不过,却得出了与社会科学的学生相比,艺术和自然科学的学生对自我创造性的评价更高的结果。

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