北海道のお土産といえば「白い恋人」――。北海道定番のお土産品として不動の人気を誇る同商品は今年で誕生40周年を迎えるが、その存在感は全く衰えない。年間1000億円といわれる北海道のお土産市場において、年間で約100億円の売り上げを出し、北海道のお土産売り上げランキングでは毎年にようにトップの位置にいる。
说起北海道的特产,就不得不提“白色恋人”了。作为北海道象征的这一人气特产,今年迎来了诞生40周年纪念,而其势头却毫不衰退。在每年1000亿日元的北海道特产市场中,白色恋人以每年约100亿日元的销量,名列排行榜首位。
今回はそんな“お化け商品”がどのようにして誕生したのか、なぜ変わらず選ばれ続けるのか、白い恋人を販売する石屋製菓の担当者から詳しい話を聞いた。
这次,针对这款“妖怪商品”是如何诞生,又为何能持续畅销,详细询问了销售白色恋人的石屋制果负责人。
●ホワイトチョコレートブームが誕生のきっかけ
●白色巧克力风靡成了其诞生的契机
石屋製菓は、1947年に石水幸安氏が創業。もともとは駄菓子を開発・販売する会社だったが、徐々に国民の所得が上がるにつれ、消費者の嗜好は駄菓子よりも高級菓子へ移っていった。駄菓子事業が思うようにいかなくなり、高級菓子の事業へ方向転換することになったのだ。
石屋制果于1947年,由石水幸安创立。原本是一家开发、销售杂粮点心的公司,但随着国民收入渐渐提高,消费者的爱好从杂粮点心转移到了高级点心上。杂粮点心这一发展方向未能遂愿,便转向了高级点心。
高級菓子作りを始めてから、さまざまな商品を開発していたそうだが、なかなかヒット商品を作りだすことができず、泣かず飛ばずの時期が続いたという。そこで同社が考えたのは、ホワイトチョコレートをクッキーで挟んだ商品、つまり「白い恋人」だった。
但虽然开发了各种各样的高级点心商品,却怎么也没做出畅销产品来,就一直这么不温不火着。于是,这家公司开始考虑用饼干夹着白色巧克力做一款商品,那就是“白色恋人”的原型。
開発する上で、課題になったのはクッキーとチョコレートのバランスだった。2つを組み合わせた場合、どうしてもクッキーの味の方が強く出てしまうのだ。それでは人気のホワイトチョコレートの魅力を生かせない。
这款产品的开发难点,在于饼干与巧克力的平衡点。当这两者结合后,饼干的味道总是太过于强烈。而人气的白色巧克力却未能展现魅力。
ホワイトチョコレートの味と“ケンカ”せずに、うまく融合する商品を目指すため、選ばれたのがフランスの焼き菓子、「ラング・ド・シャ」だった。生地が薄いラング・ド・シャならクッキーの味が勝ってしまうことはない。また、さまざまなクッキーを試す中、食感などの面でも相性が一番良かったという。
为了制作出和白色巧克力的味道不冲突,并能巧妙融合的商品,便选择了一款法国的烤饼干,名为“langue-de-chat”(猫舌)。底料比较薄的猫舌饼干,味道比较清淡。在其他饼干的测试中,它的口感也是最合适的。
「通常、このタイプの商品を作るとき、重ねた2枚のクッキーの間にチョコレートを流しむという方法で作ります。しかし、クッキーよりもすこし大きめのチョコレートを作り、後でそれをクッキーで挟むという方法で作ることにより、通常よりもクッキーが割れにくい商品ができ上がるのです」
“一般来说,制作这种类型的商品,是将巧克力灌入重叠的2枚饼干之间。然而,我们是先做一块比饼干略大的巧克力,之后再用饼干夹住巧克力,使得这款商品的饼干不易碎裂。”
●お土産市場に参入して勝負。目をつけたのは機内食
●加入特产市场一决胜负,着眼点是机内餐
こうして1976年に現在の白い恋人が誕生。これが大ヒットするわけだが、これまで同社が開発してきた高級菓子とどのような違いがあり、ヒットにつながったのだろうか。その一つの要因は、徹底して「“お土産品”として売り出したこと」にあるという。
就这样,在1976年诞生了现在的白色恋人。这款产品大热的原因,也和至今为止此公司开发的高级点心的不同之处相关。其中重要的一个理由,便是彻底让它“作为特产”出售。
ちなみに、白い恋人という名前は創業者が命名。雪が降っている日の夜空を見上げたとき、頭にふと浮かんだ言葉を使用したという。
顺便提一下,白色恋人这个名字是创业者命名的。在下雪天抬头仰望夜空时,突然脑海中灵光一现,便用了这个词汇。
北海道のお土産品として世間に認知される大きなターニングポイントとなったのが、機内食での提供だった。商品が完成した後、現会長の石水勲氏は新千歳空港の全日空のカウンターに出向き、北海道行きの便で機内食として提供できるように飛び込み営業を行ったという。当時はまだ無名だった同社だが、石水氏の猛アピールにより一定期間、機内食として採用してもらったそうだ。
作为北海道的特产被大众所熟知的大契机,是作为机内餐提供。商品完成之后,现任会长石水勋前往新千岁机场全日空的柜台,为了使白色恋人能成为来往北海道的机内餐而奔波。当时还默默无名的这家公司,在石水的大力推荐下,被采用为某个时期的机内餐。
「機内食に取り入れた結果、商品の存在が口コミで広がっていき、販売店での売り上げがどんどん伸びていきました」(同社)
“作为机内餐的结果,使得商品口碑相传,店里的销量也越来越好。”
これをきっかけに軌道にのり、「白い恋人=北海道のお菓子」というブランドイメージが序々に定着していくことになったのだ。
以此为契机,“白色恋人=北海道的点心”这一品牌印象便渐渐定位下来。
●“変わらない安心”がロングセラーのワケ
●“不变的安心”成为长期畅销的理由
白い恋人は誕生してから40年近く経つが、現在でも売り上げは伸び続け、航空会社などが発表するお土産売り上げランキングにおいて常に上位の位置にいる。一体なぜ白い恋人は、これだけ長く支持されるのだろうか。
白色恋人诞生将近40年,现在仍然畅销,在航空公司发布的特产排名上经常名列前茅。那么,为何白色恋人能长年得到支持呢?
その秘密は、“中身を一切変えない”という一点に尽きると同社は説明する。クッキーを取り出しやすいように梱包材を改善するなど、外側の部分での細かい改善はあるが、商品の中身自体は絶対に変えない。
此公司称,秘密便是“内在完全不改变”这一点。虽然为了易于取出饼干会改善包装,或更改外侧的部分细节,但商品内在却绝对不变。
「派生商品を出せば、一時的には売れるかもしれないが、そういうものはすぐに飽きられてしまいます。そうなったとき、本家の印象まで傷つけてしまいます。派生商品を出すときは、そうしなければ売れないという状況で行う最後の手段です」(柳澤氏)
“如果出衍生商品,可能一时会卖得不错,但这种很快会让客户失去兴趣。那时,就会对本家的印象产生伤害。出衍生商品,那只是不出不行时最后的手段。”(柳泽)
●北海道のお土産から日本のお土産へ
●从北海道的特产到日本的特产
発売した40年前から変えずに守ってきたものがロングセラーを生んでいるという話だが、もちろん変化してきた部分もある。2006年からは外国人観光客向けに、全国主要都市の国際線(免税エリア)のみ、販売を開始し“爆買い”に対応。毎年、その外国人向けの販売拠点は拡大させているそうだ。
卖了40年不变的长期畅销商品,当然也有些变化的地方。2006年开始,面向外国观光客,仅在全国主要城市的国际线(免税地区)对应“爆买”销售。每年都在扩大那些面对外国人的销售点。
海外からの知名度も高く「その地域のお土産品よりも白い恋人が売れている場所も多い」そうだ。実際、本社に隣接する白い恋人パークに訪れる観光客の4割は外国人である。同社は今後も、外国人観光客の需要を開拓し、北海道のお土産から“日本のお土産”に成長させていくという。
在海外的知名度也越来越高,“比起地区性的特产,卖白色恋人的地方更多些”。实际上,来访毗邻本公司白色恋人公园的观光客有四成是外国人。本公司今后也会根据外国观光客的需求不断开拓,让这款北海道的特产成长为“日本的特产”。
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