女中、と言われてもピンと来ない方も多いと思われますが、近年公開された映画「小さいおうち」の主人公の設定は女中でした。女中の目線からその家の主について、物語は進んで行くのですが、その劇中に当時の女中の生活ぶりや仕事内容なども細かく描写されており、今回の記事をまとめるにあたり参考にさせて頂いた部分も多いです。

说到女中,会有很多人一下子不明白,近年公开的电影《小小的家》中主人公的设定便是女中。以女中的视角来看家中的主人,从而推动故事情节发展,剧中当时女中的生活状态和工作内容被详细刻画,为我这次总结提供了许多参考。

でしゃばらず、話しかけられてもうつむき、返事も十分にできない。やや卑屈に見えもするし、言語コミュニケーションが一方通行になってしまっている様子は、別の生き物に見えてしまえなくもありません。

不多嘴,被搭话也只是低着头,不能很好地回应。稍有些卑躬屈膝,语言交流只是单方面传达,看起来完全像别的物种一般。

主に昭和の時代に多く存在したと言われている、女中。現代でも旅館や料理屋などで雇われている女性を女中と言いますが、今回は一般家庭で雇われていた女中を中心にまとめてみたいと思います。仕事内容はいわゆる家政婦さんとほぼ同じで、雇われた先の家庭の炊事や掃除など、様々な用事を引き受けるのが一般的でした。また、イギリスで多く見られたメイドも女中と同じ扱いになるそうです。

女中,主要多存在于昭和时代。虽然现代也把旅馆、饭店等雇佣的女性称为女中,但这次想以普通家庭雇佣的女中为代表总结一下。她们工作的内容和家政妇大体一致,一般在雇主家负责煮饭、打扫等各种各样的事情。另外,在英国常见的女仆也和女中大体相同。

女中的解释:

①家庭や旅館・料理屋などに雇われて,炊事・掃除その他の用をする女性を言った語。お手伝いさん。
②宮中や将軍家・大名家などに仕えている女性。 「御殿-」
③女性に対する敬称。 「これ備前岡山の-さま/浮世草子・織留4」

1、 指家庭、旅馆、饭店等雇佣来的,负责煮饭、打扫的女性。保姆。
2、 “御殿女中”:侍奉于皇宫、将军府,大名家的女性。
3、 “これ備前岡山の女中さま”摘自《浮世草子・织留4》:对女性的尊称。

女中奉公は、明治の中頃までは口減らしのためだけのものではなかった。江戸時代の娘たちはそれぞれの身分に応じ、上の階層の家に奉公に上がったが、武家や、裕福な商家・農家では、娘を女中奉公にだすのは花嫁修業の一環だった。

从事女中的工作,在明治中期之前不仅仅是为了减轻家庭负担。江户时代的姑娘们根据自己的身份服侍上层阶级的家庭,这对于武士、富裕的商家、农家女来说,是新娘修行的一部分。

女中の1日

女中的一天

戦前までは、とくに裕福なわけではない中流家庭でも、女中を置いていることはめずらしくありませんでした。当時の日本家屋は開放的で塵埃が入りこみやすかったため手入れの手間がかかり、衣類も食事も寝具もすべて家庭で手作り。裁縫ひとつとっても夏のあいだにいったん着物を解いて洗い張りをし、冬にかけて仕立て直したり、繕いものをしたりと、一年がかりで常に作業をしなくてはならならず、洗濯物はたらいと洗濯板を使っての手洗い。現代に比べて家族の人数も多かったので、主婦ひとりですべての家事をこなすのは難しかったのです。

直至战前,即使在非富裕的中等家庭中安置有女中也没什么可惊讶的。当时日本的房子是开放式的,尘土很容易进入,所以要经常花功夫打扫,衣服、食物、寝具都是家里做的。一针一线缝制的衣服,夏天拆洗,冬天再翻新,一年到头都需要经常缝缝补补,洗衣服用盆和搓衣板手洗。和现代相比家庭成员多,主妇一个人完成所有的家务是非常困难的。

いわゆる家政婦の仕事と同じく、その家の事をすべて引き受けるのは当たり前の事だったようです。当時は家電も充実していませんので、ひとつの家事をこなすにもかなり時間がかかった事でしょう。また、その家庭にお子さんがいた場合は子守から学校への送り迎え、病院への付き添い、習い事への送り届けなどさらに用事が増えていたみたいです。

也就是说和家政妇的工作一样,理所当然要负责家里所有的事。当时家电还没那么多,完成一件家务需要花费很多时间。家里有孩子的话,孩子上下学的接送,住院的陪同,学习书籍的送达等事情将变得更加多。

掃除、洗濯、御飯炊き......あらゆる家事を電気の力を借りずにこなさなくてはならかった時代は、たとえ核家族でも一日の家事は重労働だったから、中流以上の家庭なら、女中を置くのはごく普通のことだった。

打扫、洗衣、煮饭在不借助家电完成各种各样的家务的时代,即使是夫妇和未婚子女组成的小家庭,一天的家务量也是重体力劳动,因此中等以上的家庭中安置女中是很普遍的现象。

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