世界経済フォーラム(WEF)が毎年百以上の構成国に対して実施する男女平等度調査から作成される“男女平等度ランキング”で、日本は2013年には136の国と地域の中で105位で、2014年は142の国と地域の中で104位であった。日本は男女格差が非常に大きく、女性の社会的地位が著しく低い国家であることがこのランキングから見て取れる。

在世界经济论坛(WEF)组织的,每年针对100个以上的构成国进行的男女平等度调查结果“男女平等度排行”中,日本2013年在136个国家和区域中排行第105位,2014年142个国家和区域中排行第104位。从这个排行可以看出,日本是一个男女差别非常大,女性的社会地位异常低的国家。

「日本は先進国だから、女性の教育水準も決して低くないはず。なぜ、女性の社会的地位がこれほどまでに低いのだろう」とランキングを見た中国国内の友達が私に尋ねた。

“因为日本是发达国家,女性的教育水准也肯定不会低。但是为什么女性的社会地位会这么低呢”看了这个排行版后身处中国国内的朋友这样问我。

「それは日本が母権社会だから」と私は答えた。

“那是因为日本是一个母权社会”我这么回答道。

「母親の権利」と「女性の権利」

“母亲的权利”和“女性的权利”

日本は間違いなく母権社会である。ここでは「母親の権利」と「女性の権利」の違いに注意する必要がある。「女性の権利」は主に女性の社会的地位と権利を示すのに対し、「母親の権利」は女性の家庭内の地位と権利を表す。

日本无可非议是母权社会。这里有必要注意一下“母亲的权利”和“女性的权利”的不同。“女性的权利”主要是宣示女性的社会地位和权利,相对的,“母亲的权利”则表示女性在家庭内的地位。

日本で「女性の権利」があまり尊重されない原因は、「母親の権利」が尊重されすぎて、日本女性が一心に「母親の権利」を追求したからである。大部分の女性にとって社会的地位と家庭内の地位を秤にかけた場合、後者がより魅力的であり、一心に専業主婦になろうとするのである。

在日本不怎么重视“女性的权利”的原因是,日本女性过于重视“母亲的权利”,一心追求“母亲的权利”。对于大部分的女性来说,如果把社会地位和在家庭内的地位放到天平上的话,后者更具吸引力,且一心想要成为专业主妇。

なぜこれほど多くの日本女性が専業主婦になることを願うのかは、おおよそ以下の3つの原因から説明できる。

为什么会有这么多的日本女性期望成为专业主妇呢,大致从以下三点原因可以说明。

1、女性が多くの点で不利な日本企業

认为女性有很多方面不利的日本企业

女性は会社内であまり重要でない仕事を任されがちであり、男性と比べて出世できるチャンスは非常に少ない。このため、女性の多くは職場でそれほど野心を抱かない。“良い教育を受け、良い会社で働き、良い男性に出会って良い結婚をすること”が多くの若い女性の夢なのである。

女性在公司内担任不怎么重要的职位,比起男性成功的机会非常小。因此,大多数女性在职场不抱有很大的野心。“接受良好的教育,在好的公司工作,和优秀的男性相遇喜结良缘”是多数年轻女性的梦想。

2、家庭の財布を握る女性

掌握家庭经济的女性

基本的に“男性がお金を稼ぎ、女性がそれを使う”のが伝統的な日本家庭のスタイルである。家庭の財布を女性が掌握しているほか、子供は母親の教育下で育ち、母親に従う。男性は外では自由気ままに振舞うが、家に帰ると妻の顔色を窺わなければならない。「亭主関白」と聞こえはいいが、男性は母権の下で生活しているのである。

日本的家庭基本上是“男性赚钱,女性使用”这样传统的形式。不仅家庭的经济是女性掌握,孩子也在母亲的教育下成长,顺从母亲。男性在外可以自由自在,回到家必须看妻子的脸色。虽然“大男子主义”听起来不错但是男性确实是在母权下生活着的。

3、専業主婦を保護する法律

保护专业主妇的法律

男性が正当な理由無く、離婚を要求したならば、経済的に相応の代価を支払う必要がある。「専業主婦」は、中国人が考えているような「家庭婦女(男性を世話するための女性)」では決してなく、とても安定した職業なのである。また、「専業主婦」は法律で定義されるとともに、保護されている。

男性若无正当理由提出离婚的话,必须支付相应的经济补偿。“专业主妇”并不是中国人认为的“家庭主妇(照顾男性起居生活的女性)”,是拥有非常安定的职业的,而且,“专业主妇”是有法律定义,并受法律保护的。

これらの理由から、日本女性の中で「オヤジ女子」を望む人は自然とかなり少なくなる。3月8日の国際女性デーでは、女性たちは街頭に立ち、「女性の尊厳」や「男女平等」といったフレーズを声を大にして唱える。その姿はまるで頑迷な「フェミニスト」のようだが、デモが終わり、家に帰ると、赤ん坊に乳を与えるものは与え、食事を作るものは作るといった具合に、「かかあ天下」を続けるのである。

从这些理由来看,日本女性中希望成为“大叔型女性”的人自然会减少。3月8日国际妇女节,女性们站立在街头,大声高呼“女性的尊严”、“男女平等”等宣传语。那样的姿态仿佛顽固的“女权主义者”般,示威结束后,回到家,给孩子喂奶的喂奶,做饭的做饭,继续着“妻管严”而已。

安倍首相の「ウーマノミクス」

安倍首相的“woman mix”

安部政権が始まってからの日本では、「男女共同参画」、「社会的男女平等」が言われ続けている。第二次内閣改造時には、女性が家庭から職場に出て行けるよう推進し、支援することを担う「男女共同参画担当」の特命大臣が特別に設置された。

从安倍政权开始以来的日本,一直宣扬着“男女共同参政”、“社会性男女平等”。第二次内阁改造时,特别设立了“男女共同参政担当”的特命大臣,来推进、支援女性从家庭走向职场。

安倍首相のこれらの政策は、まるでフェミニストにとっての福音のように聞こえるが、「母権主義」に傾倒している人々からすると、この表現は正確ではない。安倍首相は声高らかに「男女共同参画」を唱えるが、これは「男女平等」のためでは決して無い。日本社会に問題が出たので、つまり、日本の男性だけでは社会を支えきれなくなり、女性の力が必要になったからであり、安倍首相は日本女性の社会活動を促し、日本経済の発展の推進剤にするつもりなのである。

安倍首相的这一政策,仿佛是女权主义者们的福音般,但对“母权主义”倾倒的人们来说,这样的表现并不正确。安倍首相高声主张“男女共同参政”,这绝不是为了“男女平等”。是日本社会出现了问题,也就是说,仅仅靠日本的男性不能够支撑社会,变得需要女性的力量,安倍首相促进日本女性开展社会活动,想要将女性作为推进日本经济发展的推进剂。

安倍氏のこの「ウーマノミクス」は少しハリウッド大作の様相を呈している。ハリウッド映画では、人類が様々な災厄を経験した後のシーンで、通常子供や芽生えたばかりの草木を特写し、再び燃え上がる生命の炎と希望を表現しようとする。安倍首相が監督を務めるこの日本経済という名の大作も、日本が長年の経済低迷の困難を経た後に、「大和撫子」と称される日本女性を家庭から社会に「登場」させている。

安倍先生的这个“woman mix”呈现出了些许好莱坞大作的样式。好莱坞电影中,在人类经历各种各样灾难之后的场景中,通常会特写孩子和刚刚发芽的植物,表现重新燃起的生命之火和希望。安倍首相导演着的日本经济这个大作也是,日本在经历长年经济低迷的困难之后,被称为“大和抚子”的日本女性从家庭向社会“登场”。

世帯収入が比較的少ない層にとっては、未来の日本は家庭にいる女性が再就職するために様々な支援を行い、中国同様の「男女共働き」、「婦女能撑半辺天(天下の半分を女性が握ること)」を実現できることになるが、世帯収入が安定しており、「母権」を握るしたたかな女性たちは「男女平等」や「女性の権利」といった甘言に決して騙されないだろう。

从家庭收入比较少的层面来说,未来的日本会对留在家中的女性们的再就职展开一系列的支援,能实现像中国的“男女共同劳动”、“妇女能撑半边天(天下的一半掌握在女性手中)”,这样家庭收入稳定且掌握着“母权”的强势女性们是不会被“男女平等”和“女性的权利”等花言巧语欺骗的吧。

声明:本双语文章的中文翻译系沪江日语原创内容,转载请注明出处。中文翻译仅代表译者个人观点,仅供参考。如有不妥之处,欢迎指正。

相关阅读推荐:比男性上司更有干劲!上司进入女性时代?