大みそか恒例の「NHK紅白歌合戦」。今年で64回目の長寿番組であり、「紅白を見なければ年を越せない」といわれた時代もあった。この紅白歌合戦に限らず、運動会など2組に分かれて勝負を競う戦いでは「紅白」の文字が多く使われる。でも、「あか」組と「しろ」組の対抗戦なのに、なぜ「赤白」ではないのか――。

一年一度惯例的NHK红白歌会,到今年为止已经是64年的长寿节目,“不看红白不过年”已经是时代的标志。不只是红白歌会,运动会中两个组比赛时区分胜负也会使用“红白”二字。那么,红组和白组的对抗赛,为什么不叫“赤白”呢?

紅白歌合戦という番組名の由来は何だろう。話は1945年の終戦直後にさかのぼる。その年の大みそかに放送された「紅白音楽試合」というNHKのラジオ番組が、そのルーツ。音楽番組に対抗戦の要素を持ち込み勝敗を競うという、類を見ないアイデアが大好評を得て、紅白歌合戦の誕生につながった。

红白歌会这个节目名称的由来到底是啥?这要追溯到1945年战争结束后。那一年的最后一天播放的NHK之声节目“红白音乐比赛”就是其由来。在音乐节目中带有对抗赛的元素决出胜负,这种从来没有过的想法一致受到好评,红白歌会由此诞生了。

発案者はディレクター
提案者是导演

なぜ紅白だったのか? NHKの広報担当者は「古い話なので確実なことはわからない」と話すが、文献などによると、発案者はNHKディレクターの近藤積さん(故人)。学生時代に励んでいた剣道の対抗戦「紅白試合」にネーミングのヒントを得たとの説が有力だ。

为什么是红白呢?NHK的宣传负责人表示因为是古语无法确切理解。但根据文献,提案者是NHK导演近藤积(已故)。他学生时代勤练的剑术对抗赛叫做红白比赛是一种有力的说法。

2組に分かれる対抗戦を紅白戦や紅白試合と呼ぶのは、剣道に限らない。明治以降、学校の運動会やスポーツ競技の場面を中心に頻繁に使われてきた言葉だ。辞書にはこう書いてある。

区分两组的对抗赛被叫做红白赛或者红白比赛,不只限于剑术。明治时代以来,经常被使用在学校的运动会或者体育竞技的场合。字典里也这么写道。

【紅白試合】競技などで、紅白の2組に分かれて行う試合。源平試合。(日本国語大辞典第2版)

【红白比赛】竞技等区分红白2组的比赛。源平比赛。(日本国语大辞典第2版)

突然出てきた「源平試合」という言葉。平安末期に起こった源氏と平家の壮絶な戦いのことだが、いったい紅白試合とどんな関係があるのか。さらに辞書をめくると、ヒントになりそうな文言が登場した。

突然出现了“源平比赛”这个说法。平安末期的源氏家族和平氏家族的壮烈对战,到底和红白比赛有怎样的关系呢?字典上出现了提示。

【紅白】(源氏は白旗を、平家は赤旗を用いたところから)対抗試合などでの、伝統的な2組の組分け。(大辞泉第2版)

【红白】(源氏家族使用白旗,平氏家族使用红旗)对抗比赛中传统地区分2组。(大辞泉第2版)

源平合戦は、権力者だった平家と対抗勢力の源氏が戦闘を繰り広げ、平家政権の崩壊と源氏による鎌倉幕府の樹立につながった。この戦いを象徴するのが、両軍が持った旗。敵と味方を区別するために、平家があか、源氏がしろの旗をたなびかせた。

源平合战,掌权者平氏家族和对抗势力的源氏家族展开战争,平氏政权瓦解,源氏于镰仓设立幕府。象征这次战争的是两军的旗子。为了区分敌我,平氏用红色旗子,源氏用白色旗子。

では源平合戦の平家のあか旗は、「赤」か「紅」か。

那么源平合战的平氏家族的红色旗子,到底是“赤”还是“红”呢?

14世紀ごろに書かれたとされるおおもとの本をベースにした「日本古典文学大系・平家物語」(岩波書店、1959~60年)の文章を追うと、平家の旗は「紅旗」ではなく「赤旗」ばかり。

根据14世纪编写而成的《日本古典文学大系・平氏物语》里面的文章,平氏的旗大多是“赤旗”,而不是“红旗”。

紅は幸運の象徴、赤は…

红是幸运的象征,赤是…

なぜ赤白ではなく紅白なのか。決定的な証拠は残っていないが、考えられる説はいくつかある。一つは漢字発祥の地・中国の影響だ。

为什么不是“赤白”二是“红白”呢?并没有什么决定性的证据,稍加思索有几种可能。一种便是汉字发祥地中国的影响。

紅は色彩だけでなく、縁起の良さや事業の順調さをも示す、幸運の象徴のような漢字だ。

红不只是色彩,也代表吉利、一帆风顺,是象征幸运的汉字。

赤はどうか。紅に比べると限定的な使われ方が多く、色としてよりも「赤脚(裸足(はだし)になる)」「赤裸裸(丸裸)」――など体を露出する意味で使うことが多いという。

赤是什么呢?和红相比用法有更多限制,除了颜色还有很多赤脚、赤裸裸等露出身体的意思。

12世紀の源平の合戦から800年以上引き継がれてきた紅白対決。21世紀の今、紅白といえば紅白歌合戦を連想する人が依然として多いなか、この色分けが消えていくかどうかの命運を握るのは、やはり同番組の視聴率、といったら少し大げさすぎるだろうか。

自12世纪的源平合战以来持续了800年多的红白对决。21世纪的今天,说起红白想起红白歌会的人依然很多,掌握红白歌会命运的还是节目的收视率,这么说是不是有点夸张了呢?

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