11月5日、「餃子の王将」で知られる王将フードサービスが、中国子会社の王将餃子(大連)餐飲有限公司を解散すると発表した。2005年に中国に進出し、遼寧省の大連市で最大6店舗まで運営していたというが、経営が軌道に乗らず、撤退に追い込まれた。

11月5日,以“饺子王将”知名的王将食品服务公司宣布了中国分公司王将饺子(大连)餐饮有限公司解散的消息。王将食品2005年进入中国市场,在辽宁省大连市最多拥有6家分店,但分公司经营上不了轨道,只得尴尬退出中国。

日本では全国にフランチャイズを含めて650店舗以上を展開する餃子の王将。満を持して「本場」に乗り込んだはずが、思わぬ敗北を喫する形となった。その要因はどこにあったのだろうか。

饺子王将在日本全国拥有包括加盟店在内总共超过650家店铺。本应万事俱备、趁胜打入“饺子发源地”的中国市场,却意外败走麦城。饺子王将失利的主要原因到底是什么呢?

たまたまこの夏、大連を訪れ街中を歩いていたら、大きな広場の一等地に王将の店舗を見かけた。店の前を通っただけなので何とも言えないが、お昼時なのにお客はそれほど多くなく、日本ではたいてい行列ができているイメージを持つ筆者は、「王将らしくない」と感じざるを得なかった。

今年夏天,记者偶尔漫步于大连街头,在大型广场的黄金地段便看到了饺子王将的店面。虽然刚到店门口,还无法评论,但大白天的客流量就不是很多,这与记者心目中日本王将大排长龙的印象大相径庭,感觉完全不是“王将的范儿”。

日本の味が受け入れられなかった?|无法接受日本口味?

食習慣の異なる海外で飲食事業を成功させる難しさはよく分かるが、「日本でウケている味、やり方は受け入れられなかった」という王将フードサービス・渡辺直人社長のコメントには、すっきり飲み込めないものを感じる。

虽然众所周知,在饮食习惯不同的海外市场要成功经营餐饮业绝非易事,王将食品服务公司的渡边直人社长表示“在日本受欢迎的口味和做法在中国行不通”,因此也能看出社长并未完全领悟海外经营的秘诀。

もしこのコメントが、「王将の主力である焼き餃子が中国人に受け入れられなかった」ということを指しているなら、半分正しく、半分正しくない。

比如渡边社长的发表中指出“王将的主打产品煎饺无法得到中国人的喜爱”这一点,其实一半是对,一半是错。

確かに中国で餃子といえば水餃子が中心で、焼き餃子は水餃子ほど食べられていない。とはいえ、別に中国人は焼き餃子が嫌いというわけでもない。「鍋貼(グオティエ)」という別の名前の料理が事実上の焼き餃子であり、北方を中心に中国各地で普通に食べられている。だから「水餃子の壁にはねかされた説」には、あまり説得力がないように思える。

确实在中国,说到饺子主要指的是水饺,而煎饺的普及是比不上水饺的。话虽如此,中国人并没有特别讨厌煎饺。另一种叫做“锅贴”的食物实际上与煎饺无异,以北方为主,中国全国各地都吃锅贴。因此,所谓的“水饺壁垒说”其实没什么说服力。

それよりなにより、「日本の中華料理」を中国に持ち込む、という発想そのものに問題があったのではないだろうか。

不管怎么说,将“日本的中华料理”引进中国,这一想法本身是不是很有问题呢?

日本人でも欧米人が好む「日本料理」を日本で食べたいとは思わない。カリフォルニアロールは日本でそれなりに定着したが、それでも寿司屋の看板メニューにはならない。いくら食べてもやはり味になじみにくいところが残ってしまう。人間の味覚とは基本、保守的なものだ。どんな料理でも、現地の人々の嗜好に合わせた「現地化」が不可欠になる。

就算日本人,应该也不会想吃欧美人偏好的“日本料理”。寿司中的加州卷虽然在日本才最终定型,但寿司店的招牌菜单上是看不到这一款的。不管吃再多,还是会有无法适应的口味。人类的味觉是基础而保守的。无论什么样的料理,配合当地人的口味,也就是所谓的“本土化”是势在必行的。

王将の料理は、いわば「日本の中華」の集大成のようなもので、日本の中華料理店で出されている人気メニューである餃子やチャーハン、レバニラ炒め、野菜炒めなどを、ファストフード的に気軽に食べられるようにしたサービスにこそ、日本市場で成功した理由があった。

王将的菜式多是所谓“日本的中华料理”集大成者,包括在日本的中华料理店中很受欢迎的饺子、叉烧、韭菜炒猪肝、炒时蔬等,而王将又能提供快餐般便捷的服务,这也是它在日本市场成功的原因。

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