昨年はモノを捨てれば人生が変わるという「断捨離(だんしゃり)」ブームがあったが、次はお片づけで人生が変わるという本である。

去年有过扔掉东西来改变人生的“断舍离”热,今年则有通过整理来改变人生的书。

本書はいわゆる自己啓発書。この分野の多くはナポレオン・ヒルの“思考するだけで夢は実現する”という考え方をルーツに持つ。この手の本は“あなたの人生がうまくいかないのは、努力が足りないからではない。成功の秘訣(ひけつ)を知らないからだ”と説く。“成功する”“自分は変わる”と念じるだけでOK。一切、努力は無用なので、とても都合がいい。モノを片づけるだけで「意識」が変わり「人生全般」が好転すると説く本書は、そのアレンジである。

本书是所谓的自我启发类书籍,该领域大多秉承拿破仑·希尔的“思考即可实现梦想”的教条。此类书籍阐述的观点是:“你的人生不顺风顺水,不是因为努力不足,而是你不知道成功的秘诀。”只要祈愿“成功”、“自我改变”就OK。任何努力皆属徒劳,实在是惬意。本书即是对仅凭收拾东西来转变“意识”而使“整个人生”好转的观点的整理。

日本ではビジネス書の一種としても流行(はや)るこの分野だが、ルーツは宗教。現世での成功追求を戒める禁欲的なカルヴァン派の教えへの反発として19世紀末に生まれたニューソートという民間信仰が自己啓発の背景にある。現世利益と幸福追求を謳(うた)うニューソートは、本来プロテスタント教会に異端扱いされてきたが、90年代になると教会側が信者拡大のために積極的に取り入れ始めた。お墨付きを得た自己啓発は米でブームになる。

该类书籍在日本作为商务书籍之一也很流行,其根源来自宗教。作为对劝诫世人追求现世成功的禁欲主义加尔文派(基督教)的反弹,诞生于19世纪末的新思考这一民间信仰即以“自我启发”为背景。新思考讴歌追求现世利益与幸福,一开始被新教教会视作异端,而到了90年代,教会为扩大信徒而开始积极接纳。获得官方认可后“自我启发”在美国大行其道。

“努力しないで大丈夫”のはずの自己啓発が日本では“片づける”という努力要素が付加されるのがおもしろいところ。宗教的な背景として現世利益も幸福追求も制限されない日本ならではのされ方だろう。

原本“不努力也行”的自我启发,在日本被附加了“整理”这一努力元素,这点挺有趣。这可能是对追求现世利益和幸福都不受限制的日本独特的接纳方式吧。

そうか、片づけるだけですべてが好転するという本書の主張は、万物に神が宿るという日本人の宗教観と結びついてるのだ。そういえば、便所を掃除すればきれいになるという歌も昨年ヒットしたっけ。

原来如此,本书所主张的只需整理就能让一切好转的观点,与万物皆有神灵的日本人的宗教观联系在了一起。这么一说,去年貌似也流行过打扫厕所就能变漂亮的歌吧。

お片づけやおそうじとは、日本人にとっての祈りに値する宗教的行為なのだ。この手の本が次から次にヒットする理由が理解できた。

整理和打扫对日本人来说就是等同祈祷的宗教行为,终于理解此类书籍一本接着一本热销的理由了。

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