聖地巡礼とは、マンガやアニメの舞台のモデルとなった地域を実際に訪れる行為のことで、00年代からインターネット上で盛り上がりを見せたファン活動でした。聖地巡礼による経済効果は100億円規模に上るとされ、現在では一大観光業となっています。

圣地巡礼是指亲身去探访动漫中舞台原型的地点的行为,这是2000年后在网络上盛行的粉丝活动。圣地巡礼带来的经济效益规模达100亿日元,现已成为一大观光业。

昨年4月から9月にかけて放送されたテレビアニメ「氷菓」を例に事例を紹介。この「氷菓」では作中で明示はされていないものの、原作者の出身地である飛騨高山が劇中のモデルに選ばれ京都アニメーションによる緻密な画作りにより、現地の風景が見事に再現されていました。

这里以去年4月到9月间播出的TV动画《冰果》为例来介绍。《冰果》故事中虽然未曾明示,不过原作者的老家飞騨高山被选为剧中原型,经由京都动画精细的画面,完美再现了当地风景。

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これについて、井上氏は「実写と見紛うばかり」と絶賛、再現性が重要であることが語られました。また、「氷菓」のキャクターが使用された観光協会のポスターや商工観光部のマップなども紹介され現地の「氷菓」による経済波及効果は21億円にのぼったとのことでした。

对此,(角山书店社长)井上赞不绝口,“简直让人误以为是实拍画面”,可见还原的重要性。此外,(研讨会上)《冰果》中角色使用的观光协会海报以及商工观光部地图等也得到介绍,据说《冰果》为当地带来的经济波及效益多达21亿日元。

その他、聖地巡礼の大きな成功例の1つとして、同じく京都アニメーション制作の「らき☆すた」が例に挙げられました。らき☆すたは劇中にモデルとして「鷲宮神社」が描かれており07年の放送前の参拝客が7万人規模だったのに対して、放送後は年々参拝客が増加し50万人に達したことが紹介されました。また、このらき☆すたの聖地巡礼は、ブームが過ぎても参拝客が減少すること無く定着していることも挙げられ、長期的なビジネスモデルについての例ともされました。これには現地の商工会議所などの積極的な協力が大きな成功につながったと井上氏は語り、「地元の人の理解」が重要であるとされました。

此外,作为圣地巡礼大获成功的实例,还有同样由京都动画制作的《LUCKY☆STAR》。LUCKY☆STAR中作为实物原型描绘的“鹫宫神社”,在07年动画播出前的香客规模为7万人,播出后香客年年增加,达到50万人之多。LUCKY☆STAR的“圣地巡礼潮流”过去后香客也不见减少,固访人数逐渐稳定下来,被视为长期性商业模式的例子。井上说这一巨大成功得益于当地工商协会等的积极协助,认为“当地人的理解”极为重要。

また、細田守監督の「おおかみこどもの雨と雪」の舞台となった富山県の例も紹介されました。ここでは、劇中の古民家をイメージした公営住宅の整備が勧められていることが挙げられ、アニメ作品が観光にとどまらず、定住の促進に繋がっているというモデルが語られました。

此外,(研讨会上)还介绍了细田守导演的《狼之子的雨和雪》的舞台富山县。在此,模仿剧中古老民房的廉租房得以整修,这说明动画作品不仅能振兴旅游业,还能促进定居。

開催地「京都」に関しては、アニメ企画も進行中の漫画「いなり、こんこん、恋いろは。」が例に挙げられました。この漫画では京都の伏見稲荷大社が舞台となっており、作中でも実際の風景が忠実に再現されており、500箇所のロケハンが実際に行われたといいます。この中には、「食堂」や「児童公園」「JR伏見稲荷駅の改札」など、観光地とは少し離れた場所が含まれていますが、こういった「観光地ではない場所」こそが成功の鍵であるとされています。

关于本次举办地“京都”,以动画企划进行中的漫画《稻荷恋之歌》为例,该漫画以京都的伏见稻荷大社为舞台,忠实再现了实景,据说还对500个地方进行了实地探访。当中还有“食堂”、“儿童公园”和“JR伏见稻荷站的检票口”等稍微偏离观光地的场所,而这类“非景点地区”正是成功的关键。

このような街中にある極々普通の場所に「アニメのドラマが繰り広げられた土地である」という付加価値が加わることによりファンにとっては大きな意味をもつものとなるとされ井上氏は「本当の意味での聖地は、このような何でもないところにある」と語られました。

如上所述,街上极其平常的地点如果加上“动画剧情开展的土地”这一附加价值,就会对粉丝意义非凡,井上说,“真正意义上的圣地就存在于这些不知名的地方”。

また、日常風景にファンが意味を見出すことを現地がいかに理解しているか、受け入れるかも重要であるとされました。

此外,粉丝从日常风景中找到的意义在当地被如何理解、能否被接受也很重要。

従来の「ここではない、どこか」の物語ではなく、「いま、ここ」を読みかえるための聖地巡礼であるとされ、「日常」と「非日常」の混在がキーであるとされています。

圣地巡礼并非历来的“不是这里的某处”故事,而是重新审视“现在、这里”,“日常”与“非日常”的融汇是其关键。

また、地域活性化のファクターとして「継続的な燃料」と「参加して自分がつくり上げること」が挙げられました。「燃料」とは話題のことで、継続的に話題をファンに提供していくことで盛り上がりが拡大することを指摘。また「初音ミク」の例を上げ、ファンが自ら参加してコンテンツを「自分の作品」にしていく動きの大切さが解説されました。

另外,作为振兴地区的要素,井上还列举了“可持续燃料”和“自己参加进去创作”。“燃料”即话题,能持续向粉丝提供话题才能扩大其影响。他还列举了“初音未来”的例子,说明由粉丝自主参加将内容做为“自己的作品”这一行为的重要性。

井上氏は、今後のコンテンツはピクシブやニコニコ動画などのインターネット上のサービスに「作品単位」や「ジャンル単位」「閲覧方法単位」など様々な単位で存在するとし、いかにそのコンテンツに対してファンを「参加させるか」が重要であると語られました。

井上认为,今后内容产业在pixiv和NICONICO动画等线上服务上的展现将存在“作品单位”、“类型单位”和“观看形式单位”等单元,如何让粉丝“参与到”内容创作中来很重要。

昔であれば「同人誌」が主な手段であったとされていますが、現在ではインターネットを使うことによって様々な形で参加することが可能になっていると言います。この様に、ファンと制作側との距離が縮まった「拡張現実」としての作品のあり方がこれからの時代には重要であると締めくくられました。

过去“同人志”是主要方式,现在则能通过互联网以不同形式去参与。井上最后还总结道,像这样缩短粉丝与制作方的距离而“扩张现实”的作品生存方式,在今后的时代中更为重要。

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