日本大学入試問題1999年国語II問題一
来源:沪江博客
2008-07-17 10:07
第1問 |
次の文章を読んで,後の問い(~)に答えよ。(配点 50)
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傍線部~を漢字で書いたときに,その漢字と同じ漢字を含むものを,次の各群の~のうちから,それぞれ一つずつ選べ。解答番号は~。
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田舎にヒきこもる。 | |
冷たい水をノむ。 | |
月が雲にカクれる。 | |
失敗は不注意にヨる。 | |
登頂のシルシを残す。 |
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クダを通す。 | |
初志をツラヌく。 | |
キモがすわっている。 | |
シャツがカワく。 | |
ミキが太い。 |
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河原でヤエイをする。 | |
エイリな頭脳の持ち主。 | |
エイダンをくだす。 | |
勝利のエイカンを得る。 | |
エイセイ的な調理場。 |
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道をタズねる。 | |
ハナハだしい誤解をする。 | |
苦しいときのカミ頼み。 | |
多くのヒトに会う。 | |
話の種がツきる。 |
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独創性にトボしい。 | |
秘密をアバく。 | |
進行をサマタげる。 | |
今日はイソガしい。 | |
危険をオカす。 |
傍線部「きっちりとした一線を引くことが難しい」とあるが,「難しい」のはなぜか。その理由の説明として最も適当なものを,次の~のうちから一つ選べ。解答番号は。
森は人間の生活や生産活動の場であると同時に鳥獣の棲息地でもあるので,人間と鳥獣とが共存する場所と,鳥獣を排除して人間だけが住む場所とを分けることができないから。 | |
鳥獣の生態にはまだ不明な部分が多いので,人間が森で生活や生産活動をするに際して,鳥獣の行動の何を害とみなし,何を益とみなすかは,簡単に決められないから。 | |
鳥獣の行動が,森における人間の生活や生産活動に及ぼす影響に対して,それを害とみなす「歯止め」派と,自然保護の立場に立つ「受忍」派との対立はなくならないから。 | |
人間が鳥獣の棲息地を侵している問題と,鳥獣の行動が人間の生活に影響を及ぼす問題とは,もともと土俵の違う問題なので,どちらを優先して考慮すべきかを決められないから。 | |
人間は鳥獣の生態について知っていることが少ないので,森における人間の生活や生産活動にとって有害とわかっていても,鳥獣の行動をどう制限してよいのか判断できないから。 |
傍線部「森に生きる人々の訴えは強い」とあるが,「森に生きる人々」が訴えているのはどういうことか。その説明として最も適当なものを,次の~のうちから一つ選べ。解答番号は。
同じ森を生活圏とするカモシカによる造林木への食害によって,自分たちの生活や生産行為が脅かされるようになった。さらにこの国の経済発展が林業を無視して推し進められた結果,林業それ自体が困難な状況になったので,今後は社会による経済的な補償が,当然なされるべきである。 | |
カモシカを保護することが,森に住む自分たちの生活を脅かすものであってはならない。社会の需める「良い木」を生産し,提供し続けるためには,社会全体が林業の現実に注目し,カモシカによる造林木への食害や自然災害などに関しても,さまざまな対策を講じるべきである。 | |
森の中で自分たちは多くのことに耐えて鳥獣たちと共生してきた。しかし,「受忍限界」を超えたカモシカによる食害はもはや耐えられないものになっている。カモシカの造林木への食害対策は,社会の要請に従うのではなく,あくまで自分たちの生活や,林業を守るために行われなければならない。 | |
森の環境をつくり,守り続けてきた自分たちの生活が,今カモシカによる造林木への食害により脅かされている。そればかりか,社会は食害への対策を自分たちだけに押しつけている。しかし,自分たちだけで問題を解決するのは限界にきているので,むしろ森の外の社会が問題解決の責任を担うべきである。 | |
森における自分たちの生活や生産活動が被る鳥獣の害への対策は,これまで自分たちが実行してきた。しかし,カモシカによる造林木への食害は,自然保護の域を超えているので,これからは,林業を存続させていくためにも,社会による調査と判断がなされる必要がある。 |
傍線部「カモシカを『お犬様』になぞらえる」とあるが,森に住む人々はなぜ「カモシカ」を「お犬様」にたとえるのか。その理由の説明として最も適当なものを,次の~のうちから一つ選べ。解答番号は。
森を破壊するカモシカは,森に住む人々の生産行為や生活にとって有害で,人々の憎悪の対象となっているから。 | |
カモシカによる造林木の食害対策が,社会全体で講じられず,森に住む人々の負担となっているから。 | |
種の保全という観点から,カモシカは貴重な種であり,何よりもその保護が緊急の課題となっているから。 | |
森に住む自分たちの生活よりも,カモシカの生存を優先させて,それを強制する社会に憤りを感じているから。 | |
カモシカは森の住人として,歴史的に人々と共存してきたので,身近な自然として親愛感を持っているから。 |
傍線部「『森の外』の思考を強制してはならない」とあるが,具体的にはどのような「思考」を「強制」しているというのか。その説明として最も適当なものを,次の~のうちから一つ選べ。解答番号は。
人間が鳥や動物たちと接したり共存したりすることは,自然の少ない都会ではできないので,恵まれた自然の中で生活している森の人々が,森に棲む鳥や動物たちを保護するのは当然のことである。 | |
この国の恵まれた自然や森は,実は人間が作り守ってきたものである。森や自然を豊かなままに維持していくために,森に住む人々は,鳥や獣たちを有益なものと有害なものに分けて接しなければならない。 | |
自然的環境や風景といった森の産物は,これまで無料であった。しかし,森に住む人々は,それらをあらためて貨幣価値で評価することによって,森が生み出す豊かさを利用するべきなのである。 | |
都会では失われてしまった豊かな自然を,森の中に求めるのは当然である。森に住む人々は,自然保護に必要な経費や労働の一部を都会の人々にも負担させて自分たちの生活を守るべきである。 | |
森は自然の豊かさを,林業は森の産物を,それぞれ都会に提供するものであるから,森に住む人々は自分たちの生活を森の外との関係で考えるべきであり,その独自性をことさらに主張してはならない。 |
本文で述べられている筆者の主張に合致する考えを,次の~のうちから二つ選べ。順序は問わない。解答番号は・。
経済発展の論理を森のなかに導入することで森に住む人々の生活を守り,なおかつ今後の林業を自然保護の観点から再編していかなければならない。 | |
都市と山村とは利害を共有したり,対立したりすることがあるが,それぞれがそれぞれの特殊性を解消することによって調和的な社会を築いていくべきである。 | |
森林を現在ある状態のままで維持することを森に住む人々に一方的に求めるのではなく,森林の環境を保全する仕組みを社会全体で考えなければならない。 | |
自然保護と林業とはしばしば対立するが,それを森の内と外との対立として見るのではなく,人間と自然とのかかわり方の問題として解決を図るべきである。 | |
山村の生活や生産の仕組みと都市のそれとを再考することで,都市に対する山村の伝統的な優位性を回復していくことが自然保護の基本的な出発点である。 | |
自然環境の保護は,現代における最も緊急の課題であり,とりわけ数の少なくなった生物種の保護は地球的規模で展開されなければならない。 |
問1 | 問2 | 問3 | 問4 | 問5 | 問6 | 問7 | 問8 | |
正解 | 4 | 5 | 1 | 5 | 2 | 5 | 2 | 4 |
配点 | 2 | 2 | 2 | 2 | 2 | 7 | 7 | 7 |
問9 | 問10-11 | - | - | - | - | - | - | |
正解 | 1 | 3-4 | - | - | - | - | - | - |
配点 | 7 | 12 | - | - | - | - | - | - |
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