3. 中日茶道の比較
日本の茶道は中国から伝えられたが先生と言える中国とは違う道を歩んでいた。そこには中日の茶道に違うところがあると思う。特に日本茶道は中国の茶文化に深く影響され、自民族の特徴と精神を結び日本独自なものになった。

3.1 茶の葉の種類

茶の葉の種類に対する標準が違い統一することができない。今の茶の学界には茶類に総合的な方法を取った。その方法によって中国の茶は二つに大きく分かれた。一つは基本的な茶であり、もう一つは再加工の茶である。基本的な茶には緑茶、紅茶、青茶、白茶、黄茶、黒茶、六つある。その中で緑茶は中国で一番歴史の長い、生産量も高い茶である。このような分類の方法は茶の作り方によるものだ。再加工の茶は前の六つの茶を原料として再加工後の茶である。その中には花茶、圧縮茶などがある。
日本の茶道に用いられた茶は主に緑茶である。そして茶の産地、栽培の方法、茶を摘む時期、茶を作る方法によって煎茶、ひき茶、玉露茶などの名前が付けられた。例えば、精製された茶の葉をスプンでひいて粉末としそれを茶碗の中に入れ、熱湯を注ぎかき回して飲む。煎茶は中国の明時代で流行したものであり、葉を乾燥し蒸したり揉んだり熱湯を注ぎその汁を飲む。玉露茶は煎茶の一種で今でも高級の茶として知られている。

3.2 茶道の規則と過程

茶道の中での規範は人生の道徳心を涵養するために重要な内容であり、茶道の活動の各方面に含まれている。規範は人に良好な行為を養成させる。お茶を入れるなど細かいことや日常生活の中で規範を守り良好な気質、身振りを育成することができる。茶道を修行する人はその過程の中で礼儀、姿勢、順序、位置、服装などいろいろな規範を守らなければならない。茶道の活動にあるマナーは茶道の種類によって違う。例えば、お辞儀の仕方、跪く仕方、また、握手、目付き、など厳しい規則がある。それらの礼儀はお礼を表し、お客さんに尊敬の意を表し、茶道の中身を協調する規範である。
日本の茶道の規則は禅宗寺でお菓子を食べる規則から来たのだ。僧侶たちは朝ごはんと晩御飯だけ食べ、お腹が空くのでお茶を飲み始めた。それとともに懐石注③を食べる。現代の日本の茶道は面積の小さい優雅の茶室で行われる。茶室の中には珍しい骨董や掛け軸が壁に掛けてある。真中にはお湯を沸かし、器具が置いてある。茶室は飾り方によって違う。歴史の中で有名な茶室は小堀遠州による弧蓬庵、古田織部による燕庵、千利休による草庵茶室、秀吉による黄金の茶室だ。
茶会の前に主な客と陪客を確かめる。茶会をよくするために主人は忙しく、いい茶菓子を選び、茶室を綺麗にする。茶道に用いられたお菓子と言うとお茶の引き立て役といわれる物であり、一服のお茶をいかに美味しい味わっていただくかという重要かつ欠かせないものだ。茶会中いろいろな厳しい約束がある。主人もお客も「一期一会」の思いで茶会に参加する。主人はあらゆる手を尽くしお客を持て成しお客の方もこれから会えなくなると思っていて茶会に参加する。両方ともお互いに協力し合うことと感じる。

3.3 国民の性格

文化は国民の性格を反映すると言ったように中国の茶文化は中華民族の伝統に影響され中華民族の性格を反映した。中国は礼儀を重視する国と言われたとおり茶文化は友達同士の友情や家族同士の愛情を体現する。茶を飲む形によって友達になるということは一般の庶民の中に普及されているのではなく集団や国の礼儀にも用いられる。新年の際、会社や工場などで茶話会を行い、上司は会社員に感謝の気持ちを表す。だから中国の茶道は日本より実用性を重視する。そして日本より庶民化を持ち礼儀と形に拘らず、実用性を大切にする。
日本ではそれと反対に、厳しい形式を守り道徳を養成するために茶道の活動を行う。それは日本民族の発展と深い関係がある。日本は小さい島国であり、人口の増加と個人の生存に矛盾が出てきた。個人は生きていくために周りの環境がどれほど悪くても我慢する。苦しい状況の中で人間関係や、仕事をうまくいくためにいつも自分のことを我慢する。それは茶室の入り口が狭くて体を曲げて入らなければならないことからよく分かる。また悪い自然環境の中に形成した日本民族は集団意識も強いし、お互いに協力の意識も強い。茶道は集団による活動が多い。みんな連携して平和の雰囲気を造る。最後、日本では厳しい身分制度を実行し規範と礼儀を重視する。茶会中厳格なコースを守り形式的な話を言わなければならない。その点から見れば、日本の茶道は本当にお茶を飲むのではなく、人間に礼儀の教育を行う道徳修養の儀式である。このような形式を重視し実用性をあまり重視しない文化は人間の間に自然的な付き合いに悪い影響を与えるのかもしれない。

3.4 茶道の中の美意識

中国の茶道の中にある美意識は茶道の活動中のメロデイ、対称、対比、異同、自然、対応比例などを通して表す。例えばメロデイは自然界の中に存在する永遠の変化と命のリズムを表し生き生きな表現の形式である。また、茶器の排列、動作や言語の音で表す。対称の美は中国の古典美学にある規則であり、バランスと安定性を持つ美学だ。茶道の活動の中で静態の物事の対称もあれば動態の物事の対称もある。人の位置や茶器の並び方などは中心線を基準として並ぶ。また、お茶を入れる動作や体の姿を対称的に行うことを通して観賞側に目や心を楽しませる効果が出る。自然の美は人類が自然に対する追求から表す。自然の中で生活しているのは人間の生まれながらの希望である。お茶を入れる時、緑の茶の葉は水の中で自然に広がるのは一種の自然の美である。茶道の比例の美というのは物事の大きさに適当な比例があることだ。
日本の茶道の美意識の主旨は「素朴」ということである。それも禅の本質である。村田珠光は素朴な美を重視しお茶を飲む時日本産の器具を使うことを主張した。千利休は既成の美意識に拘らず小さい茶室を造り朝鮮の陶器を導入し茶道を庶民化する。日本の美意識は素朴のほかいろいろな美もある。自然の美は庭園、建築、花を挿すことなどの配置から人間の注目を集める。欠陥の美は粗末あるいは指紋のある茶碗を上品と見なすことから表すものである。

3.5 茶道が反映した思想
中国の茶文化は儒家の思想を核心とし儒教、道教、仏教を一体にすることによって茶文化の内容を豊かにする。儒家文化の本質は実用で中国の茶文化は日本より庶民化を体現する。また儒家の「礼仁徳」と中庸の思想及び道家の「無為、自然、」の思想も茶文化に深い影響を与えた。だから中国の茶文化は自然の美を崇拝しているが日本ほど儀式を重視しないのである。
日本の茶道は主に中国の禅宗思想を反映した。また禅文化は日本の伝統文化の中で重要な内容である。敬と寂という思想は禅宗からきたものだ。敬とは真如の前にみんな平等の地位を持つという意味だ。茶室に入って身分を言わずお互いに尊敬する。つまり茶室の中には平和の世界である。寂とは静寂でどんな時にも動かないで静かな心を持つという意味だ。和は禅宗の「心が穏やか」の意味であり、お互いが仲良くすることだ。それだけではなく「茶禅一味」という思想も室町時代になると五山僧の間に次第に定着していった。ほかには日本茶道の形成は仏教との関係もある。清という思想は仏教の「清らかである」ということから来たのだ。