日本語教育において漢字を教えるのはいろいろ大変である。多くの学習者は漢字を見ただけで拒絶反応を示す。そんな生徒にいかに漢字を楽しく学ばせるか……。しかし中には漢字が大好きな学習者もおり教師として何となくホットするのだが、そんな生徒に限って漢字に関する厄介な質問をしてくるので困ってしまう。先日もやや冗談交じりに「先生、週は先週、今週、来週ですよね。月も先月、今月、来月ですから、年も先年、今年、来年のほうがいいのでは……」である。

日语教学中,汉字的教学过程是很辛苦的。很多学习者一看到汉字,就会条件反射性地拒绝。怎样让这些学生快乐地学习汉字呢……。其中也有些学生喜欢汉字,让老师比较放心,他们经常会提问一些关于汉字的很麻烦的问题,让老师很为难。前些日子,学生半开玩笑地跟我说,“老师,星期的表达是“先週、今週、来週”,月份是“先月、今月、来月”,那么年份也说成“先年、今年、来年”不是挺好吗……”。

最初は何を言っているのかよく分からなかったが、確かに漢字から判断すれば先週、先月であれば先年である。しかしどうして「先年」と言わず「去年」というのか……。上のルールを当てはめると漢字的には「先年」のほうが確かに理にかなっている感じが……。こんなこと我々日本人は考えてみたこともないのだが……困ってしまった。

一开始我还不太明白他说的是什么意思,确实,根据汉字来判断的话,既然有“先週”、“先月”,应该也有“先年”。但是为什么不说“先年”而说“去年”呢……。“先年”根据上面的推断,在汉字上是比较符合理论依据的。这种问题日本人根本就没考虑过,真让人为难。

そしてもっと困った質問がやってきた。表題の「先日」である。「先週」がすぐ前の週、「先月」がすぐ前の月なら「先日」はすぐ前の日ですよね。どうして日には「先日、今日、来日」の漢字を使わないんですか。そのほうが分かりやすいのに……。うーん。参ってしまった。日は「昨日、今日、明日」である。どうしてと言われても困るのだが……。もちろん日本人は「先日」は「昨日」の意味には使わない。まして「来日」などは全く別の意味の「日本に来ること」になってしまう。でも来週、来月はちゃんと次の週、次の月の意味に使っているのに……。確かに漢字に興味のある学習者は特に混乱してしまいがちである。

然后最让人头疼的问题来了,就是题目中的“先日”。“先週”是指上一周,“先月”是上一个月,那么“先日”是指前一天吗。为什么日期上不用“先日、今日、来日”的汉字呢,明明这样比较容易明白……。唉,我真要投降了。日期应该是“昨日、今日、明日”。你要问为什么我也很难解释清楚……。当然,日本人不会把“先日”当做“昨日”使用,甚至“来日”也完全是其他意思,表示“来到日本”。但是,来週、来月却在表示下一周,下个月的意思。这让对汉字感兴趣的学习者产生了混乱。

また漢字の読み方もややこしい……。漢字を習い始めの頃よく出る質問に「一」の読み方がある。例えば「一人」と「一名」である。日本人は自然に「一人」は「ひとり」で「一名」は「いちめい」とちゃんと読めるが確かに学習者にはややこしい。覚えてもらうしかないのだが……。しかし日本人にとってもこの「一」に関して結構判断が難しいものもある。例えば「一段落」である。会話において「一段落したらお茶にしましょう」などと使うが、 この場合「いちだんらく」かそれとも「ひとだんらく」か……。日本人に尋ねてみると「ひとだんらく」と言っている人のほうが多いような気がする。どっちでもいいと思うのだが……、でも辞書には必ず「いちだんらく」となっており「ひとだんらく」は出ていない。どうも 「いちだんらく」が正解である。でもどうして……。

另外汉字的读法也很复杂。刚学汉字的时候,经常会问的一个问题就是“一”的读法。比如“一人”和“一名”,日本人很自然地就读作“ひとり”和“いちめい”,对于学习者来说却很复杂,只能硬记下来……。但是对日本人来说,“一”的用法也是很难判断的。例如“一段落”。在会话中会说“一段落したらお茶にしましょう”(工作告一段落后喝点茶吧),这时要读作“いちだんらく”还是“ひとだんらく”呢。询问日本人的话,貌似是读作“ひとだんらく”的人比较多。虽然我觉得哪种都行,但字典上出来的是“いちだんらく”,“ひとだんらく”查不到。“いちだんらく”是正确说法,但是为什么这样呢……。

確かに何となく違いは感じる。「一安心」や「一工夫」は「ひとあんしん」などと「ひと」と読んでいるが、「一芸」や「一面識」は「いちげい」などと「いち」を使っている。我々は何となく使い分けているのである。こんな説明をしている。「安心する」や「工夫する」ような動作を表すような言葉が後に来る場合は「ひと」を使い、後に「芸」や「面識」など動きを感じない言葉の場合は「いち」を用いる。するとやはり「一段落」は「いちだんらく」のほうが良さそうである。事実両方使える「一押し」などはその違いがよく分かる。「いちおし」と「ひとおし」の使い分けである。生徒には「一押し(いちおし)のこの教科書を使って、もう一押し(ひとおし)日本語の勉強頑張って……」と教えたいのだが……。

确实觉得是有些差异存在的。“一安心”和“一工夫”读作“ひとあんしん”和“ひとくふう”,“一芸”和“一面識”就读作“いちげい”和“いちめんしき”。日本人凭感觉就能区分使用。有这样一种解释,像“安心する”和“工夫する”这样,“一”后面接表示动作的词语时,读作“ひと”,后面是“芸”、“面識”等感觉不到动作的词语时,读作“いち”。于是乎“一段落”就读作“いちだんらく”比较好。而有两种读法的“一押し”等词语,这种区别就很明显了。分“いちおし”和“ひとおし”两种读法在使用。我想告诉学生,“你们使用着最好的教科书,加把劲儿学日语吧”。

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